ファクタリングの手数料の相場はいくら?安くなる要因とは

ファクタリングには様々な種類があり、初めてファクタリングを利用しようと考えている人にとっては、手数料相場が少々わかりにくいものだと思います。

ファクタリングの手数料は2社間か3社間で異なり、多くの場合は10.0%~20.0%程度の手数料がかかります。また、ファクタリングをする売掛先の信用力や売掛金の金額などの要因によって手数料の利率は上下する可能性があります。

ここでは、ファクタリングの手数料と相場と利率が安くなる要因について説明していきます。

ファクタリングの手数料は2社間か3社間で異なる

ファクタリングの手数料は2社間か3社間で異なり、3社間の方が手数料が安くなります。

【2社間と3社間のファクタリングの手数料比較】

  • 2社間:5.0%~20.0%
  • 3社間:1.0%~9.0%

2社間ファクタリングよりも3社間ファクタリングの方が手数料が安いのは、ファクタリング会社が売掛金を回収できる可能性が上がるためです。

売掛金を持っている事業者とファクタリング会社だけの2社間ファクタリングでは、売掛金が回収できないリスクがあるため手数料は高めになります。

対して3社間ファクタリングでは売掛先を合わせた3社での契約になり、売掛金を回収するのはファクタリング会社になります。ファクタリング会社としては未回収のリスクを抑えることができるので手数料を低く設定できるのです。

とはいえ、3社間ファクタリングは契約者が増えるので手続きが多くなり、資金回収に時間がかかるデメリットもあります。そのため、事業の状況に応じて2社間と3社間のファクタリングを使い分けると良いでしょう。

各社のファクタリングの手数料

ファクタリングの手数料相場は平均10.0~20.0%くらいです。

【各社のファクタリングの手数料

ファクタリング会社  手数料
OLTA 2.0%~9.0%
Best Factor 2.0%~20.0%
ビートレーディング 3.0%~15.0%
ジャパンマネジメント 10.0%~25.0%

各社の手数料には利率に幅がありますが、多くの場合は上限が適応されます。そのため、手数料を抑えて2社間ファクタリングを利用したい場合には上限の利率が低い会社から問合せをしてみると良いでしょう

手数料以外にかかる費用

ファクタリングは手数料以外に以下のような費用が発生することがあります。

  • 審査手数料・事務手数料/おおよそ0円~5,000円
  • 印紙代(契約書貼付)/契約金額に応じて200円~20万円(5万円未満は非課税)
  • 債権譲渡登記費用(2社間ファクタリングのみ)/おおよそ50,000円~80,000円  等

上記以外にも、債権譲渡登記を司法書士に依頼する場合には司法書士への報酬も必要です。

手数料以外にかかる費用まで想定すると、ファクタリングを利用して差し引かれる金額は融資の利息と比べて大きいです。そのため、ファクタリングを利用する前に融資を利用できないか検討してみてください。

融資を検討される際には、「保証人なしで民間の金融機関から借入する方法3選」のページを参考にしてみてください。

ファクタリングで現金化される金額の計算方法

ファクタリングを利用して実際に現金化される金額は、以下のような計算式で導き出せます。

【ファクタリングで現金化される金額の計算式】

現金化される金額=売掛金額-(売掛金額×手数料の利率)-手数料以外に掛かる費用

たとえば売掛金100万円、手数料10.0%、手数料以外に掛かる費用10万円の場合は次の様に計算され、実際に現金化されるのは80万円です。

100万円-(100万円×10,0%)-10万円=80万円

ファクタリングを利用すると、本来は売上になるはずだった金額から手数料と雑費が引かれてしまうので、繰り返し利用すると長期的な資金繰りに影響が出てきます

そのため、ファクタリングの利用は最小限に抑え、売掛金は早期回収出来るように取引先との契約を見直すなど経営上の工夫をするのが望ましいです。

手数料の利率が安くなる要因

ファクタリングの手数料の利率が安くなる要因は主に3つです。

  • 売掛先の信用力
  • 売掛金の金額が高いか低いか
  • 初めての利用か2回目以降か

売掛先の信用力が高く、売掛金の金額が高く、2回目以降のファクタリングの取引であれば手数料が安くなる可能性があります。

売掛先の信用力

売掛先の信用力が高ければ買い取った売掛金が回収できる可能性も高くなるため、手数料を抑えても問題ないとファクタリング会社に判断される可能性があります。

一方、売掛先の信用力が低い場合には、買い取った売掛金が回収できないリスクを考え、手数料が高くなると言えます。

もし手元に何社分かの売掛金があるのなら、信用力の高い売掛先でファクタリングをするのが良いでしょう。

売掛金の金額が高いか低いか

売掛金の金額も影響し、高いほど手数料は低くなる傾向があります。

ファクタリング会社は手数料から利益を得る必要があります。売掛金の金額が高い場合には、人件費等の諸費用を差し引いてもファクタリング会社が利益を得られるため、売掛金の金額が高い方が手数料は低くなります。

そのため、売掛金が複数ある場合には、高めの債権でファクタリング会社に手数料の相談をしてみてください。高めの売掛金は手数料を取られずに回収するほうが利益は出るので、相談の結果で手数料が変わらない場合には金額の低い売掛金でファクタリングすると良いでしょう。

初めての利用か2回目以降か

初めての利用よりも2回目以降の利用の方が手数料は低くなる可能性があります。

ファクタリングの手数料は、ファクタリング会社がきちんと売掛金を回収できるかどうかがポイントです。そのため、初めてファクタリングを利用する方よりも、利用履歴があり売掛金の回収が出来るという実績がある方の方が、ファクタリング会社からの信用力は高くなると判断できます。

初めての利用では信用力が低くなってしまいますが、以前に利用したファクタリング会社があれば、その会社に手数料の相談をしてみてください。

ファクタリングにかかる手数料の消費税の取り扱い

金融取引では、債権の売り買いの手数料は非課税の取引と定められているため、ファクタリングの手数料に消費税はかかりません。その他、金融取引に関しては、利息も消費税はかかりません。

また、手形割引の手数料は、期日がまだ来ていない債権を現金化するので、支払利息類似取引として非課税になっています。

土台としている取引は異なりますが、ファクタリング手数料、手形割引料はともに非課税となります。

ファクタリングを利用したときの勘定項目

ファクタリングを利用したときの勘定項目は、2社間ファクタリングと3社間ファクタリングで違いがあります。

たとえば、手数料5%で100万円の売掛金を2社間ファクタリングを利用するときの勘定項目は、次の様に仕訳をします。

【2社間ファクタリングの勘定項目】

借方科目 借方金額 貸方科目 貸方金額
ファクタリングの契約をしたとき
未収入金 100万円 売掛金 100万円
ファクタリング会社から入金を受けた時
現金預金
売上債権売却損
95万円
5万円
未収入金 100万円
債務者から入金を受けた時
現金預金 100万円 預り金 100万円
ファクタリング会社への返金
預り金 100万円 現金預金 100万円

 2社間ファクタリングでは、契約、ファクタリング会社からの入金、債務者からの入金、ファクタリング会社への返金という4つのステップがあるので、4段階の仕訳が必要になります。

同様に、手数料5%で100万円の売掛金を3社間ファクタリングを利用するときの勘定項目は、次の様に仕訳をします。

【3社間ファクタリングの勘定項目】

借方科目 借方金額 貸方科目 貸方金額
ファクタリングの契約をしたとき
未収入金 100万円 売掛金 100万円
ファクタリング会社から入金を受けた時
現金預金
売上債権売却損
95万円
5万円
未収入金 100万円

3社間ファクタリングの場合は、債務者から売掛金の入金を受けるのはファクタリング会社になるので、仕訳はファクタリング会社からの入金までを記載すれば問題ありません。

まとめ

ファクタリングは、売掛金が入金日よりも早く現金化されることから便利なように感じますが、ファクタリングを繰り返すことは良いこととは言えません。そのため、本当に一時的な利用以外はおすすめできません。

しかし、どうしてもファクタリングを利用しなければならないという場合には、手数料が低く、信用のおけるファクタリング会社を選んでください。

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