創業・開業・起業の違いは何?言葉の意味と特徴、使用例

創業・開業・起業の違いは何?言葉の意味と特徴、使用例
株式会社SoLabo 代表取締役 田原広一
この記事の監修
株式会社SoLabo 代表取締役 / 税理士有資格者
資格の学校TACで財務諸表論の講師を5年行う。税理士事務所勤務を経て、平成23年より個人で融資サポート業務をスタート。
平成27年12月、株式会社SoLabo立ち上げ。
融資支援業務に力を注ぎ、現在では400件以上の融資支援を行っている。

これから新たに事業を始める方の中には「創業・開業・起業」などの言葉について検索する方も多いでしょう。

これらを調べる中で創業、開業、起業にはそれぞれに違いがあることを知り「どのような意味を指しているのか」「どのタイミングで使い分けるべきなのか」といった疑問を抱くことも多いかもしれません。

今回の記事では、同じような意味合いで理解されがちな「創業・開業・起業」について、言葉の意味や特徴を解説します。また、それぞれの使用例なども紹介しますので、すぐに活用していただけるでしょう。

1.創業・開業・起業の違い

まずは「創業・開業・起業」の違いについてです。これらの言葉には3つの要素で違いがあります。それは「時系列」「始める事業に違い」「漢字の意味から見た違い」です。それぞれの違いについて解説します。

(1)時系列の違い

1つ目が「時系列による違い」です。

創業という言葉は事業開始日などの「タイミング」を指す言葉です。例えば「創業10周年」や「2000年に創業」のように過去を表す場合に使用される例がよく見られます。

一方、起業の意味は「未来」を指す言葉で、「来年に起業する」「5年後に起業予定だ」など、これからのこととして使うことが多いです。

開業については時系列による違いはなく「使われ方」に違いがあり、意味合いは創業と同じとして捉えておきましょう。

(2)始める事業の違い

2つ目は「始める事業の違い」についてです。

開業については個人事業主が事業を始める際に使われることが多く、飲食店やサロンなどの店舗をオープンさせた時などもこの開業が使われます。

起業や創業は新たな事業を作るという意味合いが強く、新たなビジネスやサービスを1からスタートさせることを創業として扱うことが多いです。

(3)漢字の意味から見た違い

3つ目は「漢字の意味から見た違い」です。創業の「創」という漢字には、原型となりえるものがない状態から創造する場合に使用されます。

また開業の「開」は物事を始めるという意味を含んでおり、原型のある店舗や医院などを開く際にこの開業が使用されるのです。

起業の「起」については、今までになかったものを新たに生じさせたり、始めたりすることを指します。

開業よりも創業に近い意味を持ちますが「新たに生じさせる」という意味が強く「これまでのなかった新しい事業を起こす」という意味で使われることが多いです。

2.創業・開業・起業の特徴と使用例

非常に似た印象を持つ「創業・開業・起業」についてそれぞれの特徴と使用例を紹介します。

(1)創業とは?特徴と使用例

創業という言葉は「2000年に創業した」などの文として聞くことが多い言葉でしょう。

創業は「過去」に創業された会社を表す際によく使われる言葉です。

前述の通り「来年創業をする」といったように「未来」や「これから」を指す場合には使用しません。創業とはあくまで事業開始のタイミングのことです。

また同じく「創業者」という言葉も、そのまま過去に「事業を始めた人」を表しています。正式に株式会社や合同会社などの法人を起業するには、法務局での登記が必要です。しかし、この創業という言葉を使う場合に「登記の事実」は必要としません。

つまり、事業形態に関わらず創業という言葉は誰でも使用することができる言葉なのです。実際に事業を始めてさえいれば、登記に関わらず創業の言葉を使用しても問題ありません。

【使用例】
「弊社は1984年に創業した会社だ」
「あの老舗企業はなんと大正8年創業である」

(2)開業とは?特徴と使用例

次は開業についてです。開業という言葉を創業と同じ意味で捉えている方も多いでしょう。実際に、開業と創業はどちらも新しく事業を開始することを表しています。

しかし、この2つの言葉は「使われ方」に最も大きな違いがあるのです。前述の通り、開業は個人事業主として商売を始めたり、飲食店や美容院などの店舗をオープンしたりする場合によく用いられる言葉といえます。

その理由としては「開業届」の存在が関係しているといわれているのです。個人の方が事業を開始するには「個人事業の開業・廃業等届出書」を税務署に提出することで開業したとみなされます。

一方、法人として事業を開始する際に提出する書類を「法人設立届出書」といいます。つまり、個人やフリーランスの方が事業を始めることは「開業すること」であるために、開業という言葉が使われることが多くなっているのです。

【使用例】
「去年まで会社員だったが、来月からはフリーランスとして開業する」
「隣の地域に念願だった美容院を開業した」

(3)起業とは?特徴と使用例

起業という言葉も創業と近い意味を持ちます。ただし、創業は過去に対してのみ使う言葉ですが、起業は未来やこれからに対しても使用可能です。

「来年起業をする予定だ」といった使い方が一般的な使い方といえます。しかし、最近では「起業」という言葉に「ベンチャー」や「スタートアップ」という意味を持たせて使うことが増えてきました。

さらに、これまで解決できなかった問題をクリアにできるような新サービスや商品を生み出すことも起業と呼ぶことがあるのです。事業を開始するだけでなく「チャレンジ」を指す言葉としても使われることが多い言葉となっています。

【使用例】
「3年後までには起業したいと考えている」
「これまで誰も解決できなかったこの問題をクリアするべく起業する」

3.まとめ

ここまで「創業・開業・起業」についての言葉の意味や特徴について解説しました。これから創業するにあたり、言葉の意味を正しく理解することはとても重要になってきます。

普段の生活においては問題にならなかったとしても、会社の設立や登記、契約などの場面では、言葉のちょっとした勘違いで大きな問題へと発展することもあるからです。まずは「創業・開業・起業」の言葉の意味をきちんと理解して、ビジネスをスタートすることをおすすめします。

今回紹介した内容はほんの一部です。意味が分からない言葉や文章などはそのままにせず、まずは自分で調べるクセをつけてみてください。

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