会社設立にあたり、重要なことの一つとなってくる経営理念。
従業員の気持ちを動かし行動力を働かせるためにも簡単には決められません。
また会社のイメージアップにも繋がるような言葉を作れたらそれこそ最高なものです。
自分がトップに立ち考える時に、少しでも役立つような経営理念の作り方についてご紹介させていただきます。
1.経営理念というのは…
そもそも経営理念とはなんのことか。一言で表すと、会社の活動において今後目指していく方向の基本の考え方のことを言います。
社員の目指す方向が異なっていては、会社のまとまりがありません。経営理念を掲げることにより、会社自体にまとまりが生まれ、会社の今後の方向性の再確認にもなります。
また経営理念を掲げることで、社会へ自社をアピールするポイントにもなりますし、「この会社で働きたい」と思ってもらえるイメージアップにも繋がります。
社員一丸となって働けるよう、会社の向上を目指せる経営理念を考えていきましょう。
2.経営理念における要素
経営理念は主に下記の3つで作られています。
どういうことなのか、一つずつご説明します。
【ミッション】
言葉の意味をそのまま略すと、自身に与えられた重要なやるべきこと。責任をもちやらなければいけない事。
経営理念におけるミッションとは、自社が何のために存在し何をやらなければならないのか、ということを指します。
【バリュー】
この言葉の意味を略すと、そのものが持つ役立つための性質や度合い。
経営理念におけるバリューとは、お客様へ提供するサービスがどのくらい役立ちどのような性質があるのか。その行動の基本となるものを指します。
【ビジョン】



この言葉の意味は、将来や未来においてこれからしようとしている事柄の内容のまとめ。将来の動き方。
経営理念におけるビジョンとは、自社の向上を考えた今後の目標、こういう会社にしたいというその為の考え方のことを指します。
これらの要素は全て、会社を運営・向上するにあたってとても重要なことです。
まずはこの要素を踏まえたうえで経営理念を考えていくのがいいでしょう。
3.経営理念を作る
実際に作るといっても要素を組み込めばいいというわけではなく、働く社員の気持ちも考え作っていかなくてはなりません。
経営理念を作るにあたってもう少し詳しくポイントを押さえていきましょう。
経営者の考えを明確にする

経営者本人の考えが揺らいでいては会社としてまとまるはずがありません。
まずは経営者である自分自身の考えが大切です。
自分自身の今までの人生を考えてみるといいでしょう。
楽しいことから悲しいこと、人生で大きな転機、自分が将来やりたいこと、やってみたかったこと…
考え始めるといくつも出てくるはずです。
その数ある出来事の中で自分の思いがどうだったのか、どう思ったのか、どう変わったのか、どれだけ心に響き動かされたのかなど、どんな些細なことでもあげてみるといいでしょう。
自分の経験上のことから、こんな風にしていきたい、こうしていこう、という考えが生まれるはずです。
その考えこそが社員やお客様、会社と関りを持つすべての人とのいい関係を作り上げていくものにもなり、一人一人の気持ちを動かす経営理念にも繋がってきます。
意見交換の場を用いる

自分一人で考えるのではなく、周りの人の声を聞いてみるといいでしょう。
一人で考えているとどうしても固まった考え方になってしまします。
周りの声を取り入れることにより一人では出ることのなかった考え方や意見、自社らしい部分などが見えてくるでしょう。
意見交換の場と言っても具体的に何があるのかご紹介します。
グループワーク…数人のグループで一つの課題について考え、その結論を発表するもの。コミュニケーションも自然と生まれますね。
ワールドカフェ…会議と聞くとなんだか堅く、なかなか意見が出なこともあります。ワールドカフェはその名の通り、カフェでお茶しながらなんでも話せるような環境を作り、その中で話し合いをする進め方です。
システム・コーチング…各個人が持っている個性を引き出しながら意見を交換しそのチームが仲間であることを確認、各個人が持つミッションやビジョンをお互いに共有していくことを。
会社のイメージアップを考える

掲げようとしている経営理念が本当に会社のイメージアップに繋がるものなのか。
どんなにいい言葉でも、自社を知らない人が見て理解できないのでは意味がありません。
自社を知らなくても経営理念を見たら「こういう会社なのか」と、理解されるような作り方をしましょう。
そして、自社ばかりではなく自社と仕事上関わることになるお客さんのこともしっかり考えて作りましょう。経営理念が今後の会社の向上にも繋がります。
4.まとめ
経営理念が持つ要素や重要性、思っている以上に大きいものです。
安易に考えず、最後までしっかり考え決定していきましょう。
また、すべてのことを一人で決めるのではなく周りの意見を聞きそれを取り入れるのも経営者として大切なことです。
会社向上のために皆が一つになれる経営理念を是非考えてみてください。