起業家を支援する起業家支援財団を利用するための条件とは?

起業家を支援する起業家支援財団を利用するための条件とは?

起業の支援はいろいろあります。

公的な支援では厚生労働省や経済産業省による助成金と補助金。その他では日本政策金融公庫から低金利で融資を受けることも支援の一つです。

起業の支援についてはできるだけ多くの種類を知っている方が資金繰りに有利です。

何故かというと、選択肢がたくさんあれば1つ目の支援を受けられない場合でも、2つ目はどうか?3つ目ならどうか?と資金計画を前に進めることができるからです。

今回の記事では、起業家支援財団を起業家の支援の一つとしてご紹介します。

1. 起業家支援財団とはどんな財団なのか?

起業家を支援する起業家支援財団を利用するための条件とは?

①そもそも財団とは?

起業家支援財団について知る前に、そもそも財団とはどのような目的で作られている組織なのか確認していきましょう。

財団は辞書的な意味では「財産の集合体のこと」であり、財団法人は「寄付金などにより集められた資金を元に運用し、その運用益で活動している団体」のことです。

財団には、法人税の課税や事業対象の違いにより公益財団法人・一般財団法人という違いがあります。

株式会社は株主からの資金をベースに運営していますが、財団法人では寄付金をベースに運営しています。

しかし、ここで一つの疑問が。

 

株主の場合は利益配当を得られるという目的で株主が資金提供してくれますが、財団法人の場合の寄付金は見返りなしで資金を十分に集められるのでしょうか?

寄付金はもちろん善意のお金なのですが、寄付する側の税金が安くなるというメリットも寄付金集めの重要な要因となっています。

あなたが「公益財団法人」に寄付をすれば、所得税(復興特別所得税も)の控除を受けられます。

 

また、貧困や難病児などに取り組む「日本財団」に寄付をすれば、所得税だけでなく住民税や相続税の控除も適用されます

②起業家支援財団の概要

起業家を支援する起業家支援財団は、公益財団法人として2007年に神奈川県知事の許可を得て設立されました。

 

起業家支援財団の理事長である松井氏は、自らも機械工学・電気工学などのメカトロニクスの会社を設立した経験をお持ちの起業家です。

公益財団法人 起業家支援財団

起業家支援は、

①学生起業塾という将来起業を目指す学生への起業プログラムと

②経営道場という現中小企業の経営者や幹部社員、起業を目指す方向けの講義と演習と

③小学生~高校生へのアントレプレナー(=ベンチャー)教育の実施、の3つがメイン事業です。

今回は、①学生起業塾と②経営道場の利用方法についてご紹介します。

2.どんな起業家が利用できるのか?

起業家を支援する起業家支援財団を利用するための条件とは?

①学生起業塾の利用条件

(1)対象者

学生起業塾は、起業を目指す神奈川県内の現役高等専門学校生・専修学校生・各種学校生・大学生・大学院生を対象とした人材育成と奨学金がセットになった起業プログラムです。神奈川県の学生が優先ですが、社会人学生や産業振興を志す学生であれば神奈川県外からの応募も可能です。

大学や高等専門学校はどの学校でもいいのかというと、そうではありません。高等専門学校は三年次制の場合は対象外で四年次以上、専修学校の家庭は二年次以上・以下のジャンルを専門課程としている必要があります。

機械又は装置の修理、保守又は操作、製造、加工、建設、医療、栄養の指導、保育、経理その他これらに類する職業

引用:公益財団法人 起業家支援財団

気になる奨学金の額は大学生で年間36万円、その他学生で24万円。奨学金ですので返済は不要です。大学や高等専門学校などの在籍1年間に直接支給されます。

(2)応募締め切りと必要書類

毎年6月中旬から10月末までが募集時期となっています。本年度(2017年)の募集はありませんでした。提出書類は①奨学生願書と②起業家支援財団所定の書類(起業・ビジネスプラン)の2種類。いずれの書類もご紹介した公式ページよりダウンロードが可能です。

提出書類での一時審査通過者には個別面談の二次審査が用意されています。

(3)どんな人が合格している?

過去の奨学生の大学は、全体的に慶應義塾大学出身の方が多いようです。その他には産業能率大学の方や神奈川大学の方も多く合格されていますね。そのビジネスプランですが、さすがと唸らせる内容のものばかり。社会貢献バーやワンコインカフェといった飲食系のアイデアからたんぱく質構造解析用前処理技術の事業化という難解なものまで個性あふれるビジネスプランがラインナップされています。

②経営道場の利用条件

(1)対象者

経営道場は学生起業塾のように奨学金をもらえる支援ではありません。経営をするための知識や情報を得られる講義や財務分析などの実際的な演習と言う形の支援をしています。

また、たびたび現経営者とベンチャー起業家をつなぐフォーラム(情報交換会)も開催されています。

受講対象者は中小企業の経営者、次代の経営者候補の方、幹部社員の方、起業を志す方などです。過去の講演はブックオフの取締役会長や先週大学の准教授など、大手企業や大学系の経営の専門家が名を連ねています。

(2)応募締め切りと必要書類

だいたい毎月一度は開催されているようですので、こまめに公式ホームページをチェックしてみましょう。

必要書類は必要ありませんが、参加申込みする際に自分の企業名や役職を明らかにする必要があります。

3.どんな起業家に向いている支援なのか?

起業家を支援する起業家支援財団を利用するための条件とは?

あなたが現在起業を目指す大学生や高等専門学校生なのであれば、起業家支援財団の学生起業塾への応募へのデメリットはありません。応募すること自体が勉強になりますし、ビジネスプランをまとめる練習にもなるでしょう。ただいくつか気になるのは、業種と地域そして規模についてです。

起業家支援財団の特徴として創設者が元メカトロニクスの会社を設立、さらに神奈川県の財団という背景があります。このため、第一に神奈川県在住または通学者という地域条件をクリアする必要があります。次に業種についてですが、業種は若干マジメな方が相性がよいと思われます。起業と言ってもあらゆる種類がありますが、人に堂々と言える業種がよいでしょう。

そのため、「人とのつながりより独学・マイペースでサイト運営をしたい」という副業的な意味合いで起業したい方や「起業はしたいけど、ホリエモンに憧れているからもっとIT系寄りの講義を聞きたい」という方には少し不向きかもしれません。

4.その他の起業支援財団はあるのか?

起業支援財団ではありませんが、経営者支援の財団として横浜起業経営支援財団があります。創業者向けの支援として、「創業おうえん資金」があります。

横浜起業経営支援財団|創業おうえん資金

こちらも残念ながら、対象者は横浜市内で5年以内に創業した方が対象となっています。

年利1.9%以内という低金利で運転資金と設備資金として2,500万円以内の融資が可能です。

他には公益財団法人東京都中小企業振興公社が創業相談やセミナー開催、融資相談という形で支援をしていますとして、女性専用支援メニューとして、女性起業ゼミや女性相談ブースを設けるなど女性の起業家も積極的に支援しています。

TOKYO創業ステーション

まとめ

起業家財団法人の起業家支援は、学生であれば奨学金プラス人材育成がセットされている魅力的な内容です。しかし、毎年採用者は30名という狭き門ですので提出するビジネスプランは充分に準備する必要があるでしょう。

今回ご紹介した起業家・経営者支援の財団は神奈川県や横浜市のものですが、この他にも地域に根差した起業家や経営者支援の財団があります。支援は主に①相談②講義③融資の3種類。お住いの近くで財団系の融資での支援があるかチェックすれば、創業融資の選択肢の一つになるかもしれません。

お知らせ

起業家を支援する起業家支援財団を利用するための条件とは?