あなたの会社の「動線調査」に問題はありませんか?
会社の売上が上がらず、利益獲得に悩んでいる方は、「動線調査」が正確に行われているか、再確認してみることをオススメします。
今回は、マーケティングの分析方法の一つでもある「動線調査」についてご説明します。
1.動線調査って?
動線調査の意味を単語ごとに訳すと、「動線…日々の生活で、人が移動する道筋」「調査…調べる事」となりますが、企業でいう動線調査の意味も全く一緒です。
実際に繁盛しているお店というのは、お客様が来店することにより売上が上がります。
つまり、売上が上がる理由というのは人物が動くことなのです。
お客様が会社などの目的地に行く方法として、電車・車・徒歩など様々な方法がありますが、そのお客様の移動手段(ルート)こそが動線です。
この動線をしっかりと把握していなければ、お店の存在を知ってもらう事は難しく、お店自体にお客様を導くこともできません。
その為、お客様の移動ルートを調べる動線調査は売上にも繋がることになる重要なことだというのが分かります。
この動線を把握したうえで、日々の動線上にお店をオープンさせることは、お店を知ってもらうきっかけにもなり、お客様にとっても足を運びやすくなります。
また、近年ではSNSが流行しているため、来店したお客様がSNS利用者であれば多くの人に知ってもらうことができ、その中で興味をもつ人がいたとすると、足を運んでもらう事にもなります。
また、足を運ぶのではなく、看板やお店を見て、存在を知り、ネット等で調べる人もいるかと思います。
しかしこの場合も、最初の来店のきっかけが「動線を通っている中で・・・」となり、動線調査がどのくらい重要なのかが分かります。
2.飲食店での重要性とは?
動線踏査を理解したうえで、飲食店においては、特に重要なことだというのが分かります。
その理由として、実際に重要だと分かる結果がデータとして表れているためです。
下記の図は、日本政策金融公庫が2013年に行った調査内容です。
図を見ると、「店舗の前を通りかかって」「看板・表示板を見かけて」の二つを足しただけでも、60%を超える結果になっており、日々の動線上で多くの人がお店を知ることになり、そして興味を持ってもらう事に繋がっているのかが分かります。
このことから、動線調査はいかに重要なのかが分かり、しっかりと会社の将来を考えて行うことが必要だという事が分かりました。
次に、その動線調査をどのように行っていったらいいのかをご説明します。
3.動線調査の方法とは?
動線調査を始める前に確認しておいてほしいことが、まずはお客様の動線の元となる出発点と目的地を定める事、つまり、「動線の発生源」を定めることが必要です。
例えば、新しくお店を開こうとしている経営者が、お店のコンセプトを「会社の帰りに、女子会を開けるお店」と考えていたとします。
この場合、動線の発生源の出発点は「会社」、そして会社帰りの為目的地は「駅」となりますが、目的地をもっと詳しくご説明すると、会社へ向かう際に利用する「駅の入口(東口・西口 等)」となります。
この出発点から目的地までの間をどういうルートで動くのか、この動線を調べることこそが動線調査になります。
また、この動線の中から、最も多くの人が通る道の事を主動線と言い、それ以外の道は副動線と呼ばれています。
これらの事から最も売上が上がるのは、副動線よりも主動線という事になります。
現場調査
この動線調査を行うには、実際にその場所へ行き、目で見て確認することが必要です。
それぞれの動線の発生源での、通行量や年齢層、男女比率なども確認することが出来ます。
お店を開くにしても、自身の考えているお店のイメージに合わない人々では、なかなか売り上げは上がりません。
動線調査を行ったうえで、実際の年齢層やお店のターゲットとなりうるお客様の雰囲気も掴み取ってくることが大切です。
また、それぞれの動線の発生源に、より近いお店の方が売り上げは上がります。
まとめ
動線調査について詳しくご説明しましたが、パソコンで確認しようと思っても、細かいことまでは確認できません。
動線調査は、実際に自身の足で確認にいき、目で見て、状況を読み取る事、また既に開業を行っている方であれば確認した結果を今後の経営に役立てていくことを心がけましょう。