不動産投資ローンとはどんなもの?サラリーマンはいくら借りられる?

不動産投資ローンとはどんなもの?サラリーマンはいくら借りられる?

預金の金利があまりにも低い水準に留まり、昇給や退職金、年金も期待できない今、手持ちの資産を少しでも増やそうと不動産投資が注目している方は多いのではないでしょうか?不動産投資を行う際にも自己資金で物件を買うことはほとんどの人にとって難しいでしょう。だからこそ、投資のためのローンについて正しく知り、適正に利用する必要があるのです。

1、不動産投資ローンと、住宅ローンの違いとは?

不動産投資を目的とした物件購入のためのローンは、自己居住のための住宅ローンとはそもそも商品が違います。具体的にどんな点に特徴があるのでしょうか。

不動産投資ローンは審査の基準が異なるため、住宅ローンより審査が厳しくなる傾向にあります。また、住宅ローンより金利が高めになっています。

不動産投資というのは、言ってみれば商売をすることと変わりません。それはまさに事業であり、経営していく上で採算が取れるのかをシビアに見なければならないわけです。

ですから、住宅ローンのようにその人の年収や年齢、勤務先だけではなく、利回りなどを数字で見て、回収見込みがある案件でなければ審査は通らないのです。

年収がいきなり2、3割落ちるということはそれほどないでしょうが、アパート経営などは空室がいくつか出ればあっという間にそのくらいの減収になり、ローンの支払いが厳しくなります。

また、住宅ローンのように払わなければ住む場所をなくすというわけではないため、債務者の支払いへの意識も住宅ローンとは根本的に違います。

このように回収不能の危険性が住宅ローンより若干高いことから、空前の低金利と言われる住宅ローン(年1%を切る商品もある)と比べると、金利設定もやや高め(銀行などの例では年2%くらいから)になっています。

投資不動産用のローンを利用して効果的に投資をするためには、まず審査に通るようなしっかりとした事業計画が大切です。

投資に関する正確な知識をつけたうえで、銀行に対して説得力のある計画書を提示できるようにしたいものです。

2、不動産投資ローンを利用するメリットは?

では、投資用ローンを利用することにはどんなメリットがあるのでしょうか?

何といっても少ない自己資金でも不動産投資を始められるということです。たとえばワンルームマンション投資のように比較的初期投資が安いものでも最低数百万円の資金はかかりますが、その資金が準備できなくても融資さえおりれば物件を購入することができます。余談ですが、少ないお金で多くのお金を借り投資することを「レバレッジを効かせた投資」と表現します。

3、不動産投資ローンを利用する際はどんなデメリットがある?

投資用ローンというのは「事業資金の借り入れ」に他なりませんから、普通の自営業者と同じように採算が取れる経営をし、確実に借入金を返済する義務があります。そこには当然にリスクも伴ってくるわけですから、融資を受けて物件を購入するデメリットを知っておく必要があるでしょう。

(1)不動産投資ローン特有のリスク

不動産投資には、自己居住用物件にはない独特のリスクがあります。それは、「空室リスク」「家賃滞納リスク」といったものです。

不動産投資は「物件選びが命」とよくいわれます。どんなに手入れをしっかりしても、そもそもの物件自体に立地や間取りなどの点であまり魅力がなければ空室が続いてしまうこともあります。

入居者による家賃滞納のトラブルも決して珍しいものではありません。管理会社による「家賃保証」という制度はあるものの、そこで保証される家賃もずっと同じではなく、数年に一度見直されて下がっていくことが普通です。また、家賃保証制度を利用することで、オーナー自身が自由に家賃や敷金、礼金などを決められなくなるため、収益性が低下するということもあります。

あまり経営状態が良くないため物件を手放したくなっても、不動産価格が上がらない昨今は売却資金でローンを返済しきれないこともしばしばです。そして、借り入れがあれば銀行の抵当権がついているわけですが、売却価格について債権者の同意が得られなければ抵当権を外すことができず、売ること自体ができないことも十分に考えられます。

もし債権者の同意が得られたとしても、売却価格よりローンの残債務が多ければ物件は他人の手に渡り、無担保の状態でローンだけが残ることになってしまいます。

(2)投資用ローンの返済が滞りそうになったらどう対処するのが最善?

もし、経営状態の悪いことが明らかで改善も見込めない場合はどうすればよいのでしょうか。家賃から返しきれない金額をオーナー自身の給与や貯蓄で穴埋めできる状態ならよいのですが、それもできない場合は弁護士などの専門家に依頼をして債務を整理する必要が出てくることもあります。

とにかく、銀行として一番心証が悪くなるのは何の相談もせず滞納することです。そうなると最悪の場合、強制的に競売などで処分されてしまうこともあります。滞納の危険がある時は早期に銀行担当者に相談することが大切です。

不動産投資ローンを組む場合には、上記3(1)(2)のリスクを念頭に置いた上で、ローンの借入額については十分考えてから申し込みたいものです。「いくら借りられるか」ということに重点をおいてしまいがちですが、最も大切なことは「どのくらいなら返済可能なのか」ということなのです。

4、不動産投資ローンの金利はどのくらい?

不動産投資ローンは住宅ローンよりも金利が高めに設定されていることが一般的ですが、どのくらいが相場なのでしょうか?金利のしくみと相場を見てみましょう。

(1)変動金利と固定金利とは?

これは不動産投資ローンに限らず住宅ローンにも共通になりますが、金利の種類には「変動金利」と「固定金利」があります。さらに固定金利には全期間固定のタイプと、3年、5年、10年など一定の期間は固定金利でその後変動金利に移っていくタイプがあります。

①変動金利とは?

変動金利とは、世の中の経済状況によって金利が変わっていくタイプですが、金利の見直しは半年に一度行われます。そうは言っても半年に一度返済額が変わるのはあまりにも煩雑ですので、返済額自体は5年に1度しか変わりません。もし半年後に見直しで金利が上がった場合、次の返済額変更の時期までは総額は変わらず、「元本の割合が減って利息の割合が増える」ことになります。返済額見直しがあったとしても従来の1.25倍までしか増加しないことになっているため、利息が大幅に上がったような場合はその月で支払いきれない、いわゆる「未払い利息」を持ち越すことになる場合もあります。

②固定金利とは?

固定金利とは、全期間もしくは決められた一定の期間、金利が変わらないという意味で返済計画は立てやすくなりますが、変動金利と比べると金利が高めに設定されています。

③どっちが有利なのか?

ローンを申し込む当初は変動金利の安さにつられてしまうこともありますが、金利の動向はあくまで将来の予測にすぎないため、いつ上がってもおかしくありませんので、誰にも確実なことはわかりません。

そのため、一概に変動金利と固定金利のどちらが有利かは断言できず、返済し終わってみて初めてどちらが有利だったかわかるという性質のものなのです。 

(2)変動金利、固定金利の相場をチェック!

では、具体的に不動産投資ローンはどの程度の金利に設定されているのでしょうか。

民間の銀行では変動金利だと年利2%台から、固定金利だと3%台から設定されていることが多いようです。

政府系金融機関でも不動産賃貸事業に融資してもらえることがありますが、その場合は固定金利で1%台ということもあります。しかし、良い条件での融資を受けるためには金融機関からの物件評価が高いことが必要です。

 下記5で詳しくご紹介しますが、より良い条件での融資を受けるためには、もちろんオーナー本人の年収や勤務先といった属性も大切ですが、採算性の高い物件を吟味することが必須となります。よくよく物件を吟味したうえで、どちらの金利タイプが自分にあっているのか考えていきましょう。 

5、どのような条件だと不動産投資ローンが承認されやすいの?

不動産投資ローンはもちろん住宅ローンと同じく金融機関の審査が入るわけですが、審査の基準は住宅ローンよりも厳しくなります。では、どのようなケースならローンの承認がされやすいのでしょうか?

(1)購入物件の収益性が見込める

住宅ローンとの最大の違いは購入物件の収益性ですが、不動産投資という事業をするにあたっての収益性、採算性が見込めなければ融資をすることはできないということになります。

したがって、住宅ローンの場合よりも物件の魅力、優位性ということを判断して、より良い物件なら融資が受けやすくなるということになります。

(2)オーナーの勤務先や年収などの条件が良い

これは住宅ローンとも通じるところなのですが、申込人の勤務先、年齢、年収といったことが判断材料になります。一般的には年収500万円を切る人の場合、不動産投資ローンを承認してもらうのはなかなか厳しいでしょう。

有利な条件とされるのは公務員や大手企業、国家資格を要する職業に就いている人などです。さらに、職業や勤務先だけではなく勤続年数も大切です。勤続年数というのはオーナー本人の性格傾向を表す指標でもあり、勤務先企業の規模と同じくらい大切なものだからです。

また、他社借り入れの件数も重要項目です。すでに借り入れ件数が何社もある場合はなかなか承認が下りにくいこともあります。その場合、1社から多額の借り入れをしている人よりも、数社から少しずつ借り入れをしている人の方が不利になる傾向があります。1社あたりの借り入れが少ししかできないということは、その人の信用力が低いという判断になるからです。もしお付き合いで作ったカードで、ローンの枠はあるが使っていないような場合は、すみやかにカードを解約しましょう。枠があるだけで借りていると同視されてしまい、不利になる可能性があります。

(3)自己資金が豊富にある

物件購入にあたっては自己資金が多いに越したことはありません。特に、申込金融機関に多くの預金がある場合、万一不動産投資ローンがコゲついてもその預金から回収することも可能なので、やはり融資は通りやすくなります。

(4)優良物件を探す努力が必要に!?

一般的な住宅ローンにおいて有利とされる属性を持っていることにプラスして、その物件の価値が高いということが不動産投資ローンにおいてはカギになってきます。自分の属性を変えることはなかなか難しいという人でも優良物件を探すことは努力次第でできますから、投資についての勉強をしっかりすることで融資額のアップは見込めます。

6、会社勤めの人が借りられる不動産投資ローンはどれくらい?

不動産投資ローンはもちろん住宅ローンと同じく金融機関の審査が入るわけですが、審査の基準は住宅ローンよりも厳しくなります。では、どのようなケースであればローンの承認がおりやすいのでしょうか。特に会社勤めの人が不動産投資ローンを利用する場合で見ていきましょう。

7、サラリーマンの場合、借入可能額はどれくらい?

不動産投資の場合、返済のための資金源は入居者からの賃料になります。

そのため、住宅ローンのように年収の何倍まではOK、と一概にはいえませんが、5倍程度が相場です。もちろん、足りない時にはオーナー本人の収入や貯蓄から補填することになりますので本人の勤務先や年収などの属性も重要ですが、直接的に審査に影響するのはむしろ購入物件の収益性です。

駅から近い、管理状態も良い、人気の間取りであるなどの条件を満たしている物件であれば、オーナー自身の年収にかかわらず高額の融資を引き出せる可能性もあります。また、物件の条件プラス、保証人や他の担保の有無などの付帯条件で融資可能額が上がることもあるのです。 

8、不動産投資ローンを利用する際の流れ

銀行などのローンを利用する際は、「事前審査」「本審査」という2つの段階を経て行われます。事前審査の際にオーナー本人の源泉徴収票や確定申告書で年収をチェックするほか、購入の対象になる物件についての登記簿謄本、地積測量図、建物図面、固定資産税評価証明書、キャッシュフロー試算表、物件写真、住宅地図、取引事例などでかなりシビアに収益性がチェックされます。

もし事前審査に通れば、そこから条件が変わらない限りはほぼ本審査に通ることが多いといえます。ただ、その間に転職や減収など大幅に条件が変わる場合は、本審査で否認または減額ということもありえます。気をつけたいポイントとしては、事前審査から本審査の間に自動車のローンや教育ローン、フリーローンなど新たな借入をしないようにすることです。

本審査に無事通過すると申込人と金融機関の間で金銭消費貸借契約(ローン契約)や抵当権設定契約を交わし、融資と同時に物件の前所有者の抵当権抹消登記、売買による所有権移転登記、抵当権設定登記を行うことになります。

同じ会社に勤めている人であっても、どのような投資物件を購入するかで融資可能金額が大きく左右されることがあります。とても条件の良い物件にめぐり会うことができれば、思いがけず多額の融資がおりることもあります。そのため、投資物件に関する研究、こまめな情報のリサーチを欠かさないようにしたいものです。

まとめ

不動産投資用ローンについてご理解いただけたでしょうか?

皆さまのお役に立てば幸いです。

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