不動産投資事業のための融資に失敗してしまう理由とは?

不動産投資事業のための融資に失敗してしまう理由とは?
株式会社SoLabo 代表取締役 田原広一
この記事の監修
株式会社SoLabo 代表取締役 / 税理士有資格者
資格の学校TACで財務諸表論の講師を5年行う。税理士事務所勤務を経て、平成23年より個人で融資サポート業務をスタート。
平成27年12月、株式会社SoLabo立ち上げ。
融資支援業務に力を注ぎ、現在では400件以上の融資支援を行っている。

トランプ大統領の言動や中国・中東の情勢など、株式投資では外因の影響を受け相場が上下します。これに対し不動産投資市場は2016年頃右肩下がりに歯止めがかかり、現在は比較的落ち着いている状況と言えるでしょう。株式のように乱降下する可能性の低い不動産投資は今、中高年だけでなく20代~といった若手からも人気を集めています。

しかしながら、不動産投資用の融資については厳しい現状があります。以前は簡単に融資がおりた事例も多々ありましたが、最近では不動産投資用に融資を受けようと申請しても審査になかなか通過しないというのです。一体なぜ不動産投資用の融資は審査が厳しいのでしょうか?

1.日本政策金融公庫で不動産賃貸業での融資はOKだが

不動産投資事業のための融資に失敗してしまう理由とは?

低金利・低融資額・短期返済の日本政策金融公庫は、銀行などの金融機関と付き合いのない事業主にとっても比較的申込みがしやすい公的金融機関です。

何故かと言うと、日本政策金融公庫で融資を受ける際は無担保・無保証人で良いのです。また、女性・若者・シニア向けの融資や災害時の貸付金といった「社会的弱者」に手厚いのが日本政策金融公庫の特徴なので、基本的には万人に開かれた金融機関と考えて問題ありません。

但し、一つだけ条件があります。それは「必ず返済できる」人物に対してお金を貸すという点です。

2.不動産投資=不動産賃貸事業!融資の条件「必ず返済できる」人物になるには

不動産投資事業のための融資に失敗してしまう理由とは?

不動産投資という言葉は賃貸業または物件価格の高低差で利益を出す種類の投資として使われています。しかし、公庫で融資を受ける場合は不動産投資という言葉では融資は受けられません。日本政策金融公庫の規約に投機的事業に関しては融資対象外という記載があるからです。

そのため、実際的には不動産投資(不動産売買のための融資)と考えていても融資の際には不動産賃貸業を営むための融資というスタンスでなくてはお金を借りられません。その際、必ず返済できる人物としてみられるためには以下の最低条件をクリアする必要があります。

①直近2期以内で事業赤字がない

不動産賃貸事業はその性質上、本業ではなく副業という形で行う方々もいらっしゃいます。

そのため、不動産賃貸業で赤字を出したとしても会社員としての給与で補てんするから不動産賃貸業の融資には問題ないだろう、と考える方も多いのです。

しかし、答えはNGです。日本政策金融公庫ではあくまで融資を受けようとする事業の業種での実績(=黒字)が出ていることが条件です。そのため、赤字が出ている時点での融資は基本的に通らないと思っておきましょう。

②公共料金や固定資産税などの税金未納がない

また、税金に対しても同様です。未納が記録についている時点では融資はおりません。

税金の未納に関しては信用情報機関に通達され、日本政策金融公庫は信用情報機関に税金の未納がないか照会をします。不動産で融資を受けたいのであれば、まずはきちんと税金を完納したあとで、融資の審査に申し込みをしましょう。

③融資希望額の半額以上に相当する担保物件があること

不動産投資事業のための融資に失敗してしまう理由とは?

不動産賃貸業で融資を受ける際は、担保物件が必要です。借り入れに対する金利を決める際、担保物件の評価に応じて適用金利が定められます。例えば、仮に2,000万円の融資を受けたいのであれば半額の1,000万円以上の価値のある担保物件が必要です。

ちなみに、担保の査定は日本政策金融公庫の場合、積算価格といって土地と建物を別々で評価して合計するという手法で計算されます。借入額に対する物件の担保評価割合により適用金利は

適用金利
1.16%~2.35%

※平成30年8月24日現在の金利です

この範囲で決められます。条件により差はありますが、だいたい現在は2%前後の金利となっています。

3.不動産投資事業のための融資に失敗する理由とは?

①建物の法定耐用年数が超えていて建物の価値がゼロとみられた

前述で不動産担保の査定が積算価格であるとお伝えしました。積算価格の算式は以下の通りです。

積算価格 = 土地の価格 + 建物の価格

積算価格で注意しておきたいこととして、土地の形状により積算価格が上下しやすいという点があります。旗竿地の場合は3割ほど評価額が下げられます。また、法定耐用年数を超えた建物の場合、建物評価はゼロになってしまいます。銀行によってはRCでは耐用年数を超えても評価するところもあるのですが、日本政策金融公庫の場合はゼロ評価とされてしまいます。

②借地は不可

物件担保として借地を考える人もいらっしゃいます。しかし、基本的には借地では審査に通りません。他の金融機関で売掛債権を担保にする(=ファクタリング)ことで融資をしてくれるところもあるようですが、日本政策金融公庫ではファクタリングはやっていません。

③サラリーマンとして副業だったので賃貸業の収入が低かった

副業として不動産投資をする方は多いことでしょう。しかし、日本政策金融公庫では不動産投資用としての融資は行っておらず、あくまで不動産賃貸業として実績のある方または創業予定の方に融資を行います。(不動産関連の融資の場合)サラリーマンとして本業があるのであまり賃貸業で業績のない方が融資の申し込みをしても、きちんと賃貸業で充分な黒字が出ていないと判断され融資に落ちるケースがあります。

まとめ

不動産賃貸業で融資を通したいなら、大前提として不動産賃貸業での2期黒字と融資希望額の半額に相当する担保物件、そして税金未納が条件となります。この条件を満たさない時点での融資は落ちる可能性が多いにありますので、チェックしてから融資にトライしてください。

逆に不動産賃貸事業で融資を受けやすくなる条件としては、女性や35歳未満(若者)シニア(55歳以上)といった日本政策金融公庫の優遇ステータスを利用するか、または創業融資という日本政策金融公庫の得意分野での融資を利用する際といった日本政策金融公庫の特徴を生かす点にあります。

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