今回のご紹介する整骨院の事例は、ギリギリ融資を受けられたので、誰しもが80万円の自己資金で日本政策金融公庫から700万円借りられるわけではありませんが、なぜ自己資金80万円でも700万円の借入に成功することができるのかをご紹介致します。
目次
1、自己資金の2倍までが融資の上限という話は本当か?
数年前までは、日本政策金融公庫では、自己資金の2倍までしか借りることはできませんでした。しかし、現在は、制度上自己資金の9倍まで借りることができます。もちろん誰しもが9倍まで借りられるわけではないので、目安としては、自己資金の2倍から5倍程度までであれば、比較的借りやすいとお考えください。
2、自己資金80万円でなぜ、700万円借りることが出来たのか?
自己資金80万円程度ですと、一般的には300万円~500万円程度しか借りられないケースがほとんどです。
しかし、整骨院で融資を受ける場合には、借りられる額が増加しやすいです。
借りられる額が増加しやすい業種としては、設備投資が必要な業種となります。
なぜ、設備投資をする業種は借りられる額が増加しやすいのか?
日本政策金融公庫は、政府が運営する金融機関です。
現在、創業する方と、廃業してしまう方の割合がだいたい1対2と言われております。
もし、このまま廃業する方が増え続けていくと、30年先には、ほとんどの企業がなくなってしまう状況なのです。
つまり、政府としては、創業する方を増やしていく努力をしていかなければならないのです。
では、創業する方を増やすためには、政府が運営する金融機関は何をしなければならないのでしょうか?
設備投資が必要な会社に対して、創業支援を行うのであれば、創業するために必要なお金を貸し付ける必要があるでしょう。
設備投資をしなければならない業種であれば、設備投資をするために必要なお金を借りなければ開業できないため、政府としては、なんとか開業してもらいたいのでお金を貸すのです。
私が行った方の融資の事例では、開業するためには、最低でも780万円が必要でした。
そのため、自己資金が80万円しかないので、700万円貸して欲しいと計画をたて、融資をしてもらうことができました。
3、整骨院の方がお金を借りやすい理由
日本政策金融公庫は、今までになかった仕事に対する融資よりも、昔からあり、かつ、堅実だと思われる商売の方が融資を受けやすいです。
整骨院は、保険診療を利用することができるため、安定した収入が見込めるだろう!と判断してもらいやすい業種です。そのため、他の業種に比べると融資を受けやすいと考えられます。
4、絶対お金を借りたいのであれば、やはり1円でも多く自己資金を貯めるべき?
80万円の自己資金で700万円の融資に成功したこともありますが、やはり自己資金は1円でも多いほうがよい!というのが本音です。
日本政策金融公庫の融資は、一度、審査に落ちてしまうと、半年以上、日本政策金融公庫からは融資を受けられなくなります。もちろん他の金融機関からであれば、融資を受けられる可能性は残っておりますが、もっともお金を借りやすい日本政策金融公庫から融資を半年以上受けられなくなることはリスクとなります。
このリスクを回避するためにも、自己資金は、1円でも多い方がよいです。
5、なぜ自己資金が必要なのか?
日本政策金融公庫が融資をする際にチェックするポイントが、『しっかり計画を立てているのか』という点です。
計画を立てている方であれば、創業するために仮に1,000万円必要であれば、その一部分でも必死に貯め、自己資金を準備するはずです。
自己資金は、どれだけ準備してきたのかをチェックするわかりやすい判断基準であるため、自己資金があればあるだけ、しっかり準備してきた!と判断してもらえるので融資を受けやすいのです。
6、自己資金が少ない方は、認定支援機関のサポートを受けるべき!
80万円の自己資金で700万円の融資に成功した方は、【中小企業経営力強化資金】という日本政策金融公庫の制度融資を利用しました。
この制度は、『認定支援機関』のサポートを受けて融資を申し込んだ場合に、受けることができる制度です。
※中小企業経営力強化資金制度の詳細は、中小企業経営力強化資金を利用して、金利を安く融資を受けよう!をご参照ください。
認定支援機関(融資の専門家)を経由することで、金利が安くなり、かつ、無担保で、保証人もなしで受けられる制度になります。借りやすくなる制度の1つですので、絶対に融資を失敗したくないという方は、認定支援機関に相談するとよいでしょう。
まとめ
早く整骨院を開業したいという方の参考にされば幸いです。