融資を受けるための企業概要書の書き方・記入例

融資を受けるための企業概要書の書き方・記入例
株式会社SoLabo 代表取締役 田原広一
この記事の監修
株式会社SoLabo 代表取締役 / 税理士有資格者
資格の学校TACで財務諸表論の講師を5年行う。税理士事務所勤務を経て、平成23年より個人で融資サポート業務をスタート。
平成27年12月、株式会社SoLabo立ち上げ。
融資支援業務に力を注ぎ、現在では400件以上の融資支援を行っている。

創業して1年以上経過している企業が、日本政策金融公庫からはじめて融資を受ける場合、創業計画書の代わりに企業概要書を提出しなければなりません。

今回は、企業概要書の作成方法と各項目について説明していきます。

融資を受けるための企業概要書の書き方・記入例

1.企業概要書テンプレートの入手方法

企業概要書のテンプレートは日本政策金融公庫の下記Webサイトからダウンロード可能です。ネット環境が利用出来たい方は、お近くの日本政策金融公庫の支店で受け取ることもできますので窓口に行きましょう。

・企業概要書テンプレート
https://www.jfc.go.jp/n/service/pdf/kigyou_gaiyousyo190507m.pdf

なお、日本政策金融公庫のWebサイト上では、いくつかの業種の記載例も掲載されています。下記にURLを掲載しますので、参考にして作成しましょう。

■企業概要書記載例(日本政策金融公庫Webサイト)

・各種食料品小売業
https://www.jfc.go.jp/n/service/pdf/kigyou_gaiyousyo_rei190507n.pdf

・化粧品製造業
https://www.jfc.go.jp/n/service/pdf/kigyou_gaiyousyo_rei190507o.pdf

・一般貨物自動車運送業
https://www.jfc.go.jp/n/service/pdf/kigyou_gaiyousyo_rei190507p.pdf

2.企業概要書に記載する項目

企業概要書には、次の6項目の記載が求められます。各項目でどのような情報を記載すべきか詳しく解説します。

(1)企業の沿革・経営者の略歴等
(2)従業員
(3)関連企業
(4)お借入の状況
(5)取扱商品・サービス
(6)取引先・取引関係等

(1) 企業の沿革・経営者の略歴等

企業の沿革・経営者の略歴等では、事業にかかわるアピール(実績・資格など)を可能な限り記載します。企業概要書に書ききれない場合は別紙を添付しても構いません。

企業の沿革については「いつから、どういった事業を始めたのか」を記載します。個人事業主から法人成りされた方は個人事業主時代までさかのぼって記載してください。

そして、代表者の最終学歴から事業を始めるまでの略歴を記載します。もし欄が足りない場合には、別途職務経歴書を準備しましょう。
事業において許認可が必須の場合には、必ず許認可の名称を記載してください。別途許認可が確認できる書類の提出も必要です。

(2) 従業員

従業員数を記載し、内訳も合わせて記載します。法人の場合には合わせて役員数も記載します。

(3)関連企業

関連企業の項目には、経営者本人または配偶者が別で経営している企業の企業名・代表者名・所在地などを記入します。関連企業がある場合にはその企業の決算書の提出を求められる場合もあります。

記入した関連企業の経営状況があまり良くないと、融資を受ける際マイナスな影響が出ます。しかし企業概要書にご自身で関連企業を記入しなくても、日本政策金融公庫は調査しますので、嘘はつかずに事実を書きましょう。

(4)お借入の状況

経営者本人の借入状況を記入します。事業分だけでなく、個人事業主(または法人の代表者)の個人的な借入も含めて、記載します。

住宅ローン・車のローン・教育ローンは融資への影響はあまりありません。但し、これらのローンに遅延や滞納がある場合は融資へのマイナスな影響が出る可能性があります。

カードローンや消費者金融からの借入は、融資にマイナスな影響が出る可能性が高いです。なるべく、これらの返済は完了するように努力しましょう。

お借入状況についても、日本政策金融公庫は審査時に個人信用情報機関で個人情報を確認します。嘘をついていてもばれてしまうので、借入がある場合は正直に記入しましょう。

ご自身の借り入れ状況が審査に影響するかどうか事前に知っておきたいという方は、当社株式会社SoLaboの下記無料診断にお問い合わせください。当社はこれまで2,400件の公庫融資をサポートしてきた実績を持っているため、状況に応じたアドバイスが可能です。

融資を受けるための企業概要書の書き方・記入例

(5)取扱商品・サービス

取り扱っている商品やサービスの内容を記載します。あなたの事業のアピールや強み、どういった状況なのかを説明します。面談時においても、重視されるポイントですので、しっかりと記載しましょう。

また、記入スペースが狭いため書きたいことが書ききれないということもあるかと思います。

その場合は、別紙参照と記載し別紙を提出してください。面談時に企業のホームページやパンフレット、営業資料などを提示してアピールするのもプラス要素になります。

「取扱商品・サービス」内の各項目については以下から詳しく解説します。

①取扱商品・サービスの内容

実際に取り扱っている商品・サービスを記入します。

記入例:

イタリアンレストランであるが週1回料理教室を開催している場合、

Ⅰ.日替わりランチ(イタリアン料理、ドリンク・デザート付) 売上シェア20%

Ⅱ.1品料理(イタリアン料理) 売上シェア70%

Ⅲ.料理教室(イタリアン料理) 売上シェア10%

②客単価・受注単価・売上の季節変動

次に顧客単価や受注単価、売上に季節変動がある場合には記載します。

該当する業種ごとに、以下の項目を記入しましょう。

飲食店・小売業→平均客単価
販売業→受注価格
建設・製造業→単価

なお、飲食業など季節によって売上が変わる事業の場合は、売上のピーク・ボトムの月を記入してください。

③セールスポイント

取扱商品・サービス内容の特徴や強みを書きましょう。

記入例

イタリアンレストランであるが週1回料理教室を開催している場合、

「地元の食材を使用した本格的なイタリアン料理をリーズナブルな価格で提供しています。私シェフは調理学校卒業後、イタリアに渡り約5年間有名料理店○○で修行を積んできました。また、地域交流・地域に貢献するために週1回料理教室を行っています。」

④販売ターゲット・販売戦略

販売ターゲットはどんな人か、どのように販売戦略を行っているかを書きましょう。

記入例

「30-50代のサラリーマン・OLをターゲットにしています。会社帰りに自店に寄る顧客が多い為、料理のメニューだけでなくワインなどのアルコール飲料も豊富に種類を揃えています。またランチの時間帯は20-30代OLの顧客が多い為、料理教室のチラシを配布し宣伝しています。」

⑤競合・市場など企業を取り巻く状況

企業・店に関する競合・市場の現状、その中でどんな取り組みをしているか・他社他店と比べて優れている点を書きましょう。

記入例

「○○区はオフィス街で多くの飲食店が集まっています。自店は△△駅から徒歩1分の場所に位置しているため、他のイタリアン料理店と比べアクセスが良いです。また地元食材を使用している飲食店が周囲にあまりないため、今後も地元食材を使用しているレストランとしてアピールしていきたいです。」

⑥悩みや苦労している点、欲しいアドバイス等

事業を経営して行くうえでの悩みや公庫からもらいたいアドバイスがあれば、記入しましょう。

(6)取引先・取引関係等

販売先・仕入先・外注先を、取引シェアが高い順に記入します。販売先や仕入先がしっかりした会社なのかをチェックするために記載しなければならない項目です。

取引先が企業概要書に書ききれない場合は「ほか〇社」と書き、別紙に書きましょう。また取引をしている根拠となるような資料があれば用意するのが望ましいです。

日本政策金融公庫はこの項目から、借入を返済できるように資金繰りしているかどうかをチェックします。

まとめ

企業概要書の作成は、記載例を見ると意外と簡単に作成することができるように見えます。しかし、テンプレートには最低限の内容を書くスペースしか無く、日本政策金融公庫の融資担当者にアピールし足りない場合があります。

その場合には別紙を準備して、自社の強みや特徴をしっかりとアピールしましょう。

記入する中で、「このことは融資にマイナスな影響を与えるのではないか?」という不安点がありましたら、融資を専門とし、サポート実績が多い認定支援機関に相談するのがおすすめです。融資のプロの力を借りて、審査に通過する可能性を上げられるよう準備を進めましょう。

株式会社SoLaboがあなたの融資をサポートします!







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