ICOに代わる資金調達方法、ILPとは…?

ICOに代わる資金調達方法、ILPとは…?
株式会社SoLabo 代表取締役 田原広一
この記事の監修
株式会社SoLabo 代表取締役 / 税理士有資格者
資格の学校TACで財務諸表論の講師を5年行う。税理士事務所勤務を経て、平成23年より個人で融資サポート業務をスタート。
平成27年12月、株式会社SoLabo立ち上げ。
融資支援業務に力を注ぎ、現在では400件以上の融資支援を行っている。

企業にとって資金調達は非常に重要なものです。

これまでにもいくつかの資金調達方法が発見されていますが、2017年にも新しい資金調達方法として、「ICO」というものが話題になりました。ですが、この「ICO」は“詐欺まがいの行為”という指摘を受け、話題は一気に低迷してしまいました。

そんな中でも新たな資金調達方法として話題に上がったのが、「ILP」です。

今回は、新たな資金調達方法となる「ILP」についてお話していきます。

1.「ICO」について

「Initial Coin Offering」、この単語を略したものが「ICO」です。

「ICO」は、資金調達を必要としている事業者が、会社独自のトークン(仮想通貨)を発行し、発行したトークンを世界の投資家へ購入してもらう事によって資金調達を行うというものです。

この新たな資金調達方法に、世界が注目し、話題は一気に広まるのではないかと言われていましたが、“詐欺まがいのものが多いのでは?”という指摘を受けるようになったのです。

その理由として、

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ということが挙げられます。

これらの指摘を受けたことで規制整備が強まり、“「ICO」は手軽に行えない”というイメージが広がり、話題は一気に低迷していきました。

 

2.新たな資金調達方法「ILP」

「ICO」で出ていた問題点を払拭するかのように、新たに話題になったのが「Initial Loan Procurement」、「ILP」です。

「ILP」では、既に確立されている資金調達方法を、“分散型台帳”“分散型ネットワーク”である「ブロックチェーン技術」を使って進化させるという方法を取り入れて行う資金調達方法です。

融資となると、世界各地に法律が存在し、契約書がないと融資は行えません。ただ、その契約書を書面で行うにしても“フォーマットの違い”“やり取りにかかる時間”等があり、問題点は拭えません。

このような問題点を無くしてくれるのが「ILP」なのです。「電子ID」と「ブロックチェーン技術」の使用が必須となることが「ILP」の特徴と言えます。

 

3.「ILP」の使用方法

次に、「ILP」を使って資金調達を行う方法をご説明します。

ローン契約の方法

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①「Agrello」を使用しブロックチェーンに記録

ヨーロッパのエストニアの弁護士達が立ち上げたサイト「Agrello」を使い、ブロックチェーンへの記録を電子的に行います。

②電子IDの発行

用意するのは、パスポートと顔写真(PCや携帯のカメラを使用し撮影したもの)です。

この2つが用意出来たら、本人確認を行い電子IDの発行を完了します。

③契約の締結

発行した電子IDを使用し、債権契約に電子的に署名を行います。

これで契約の締結となります。

④貸付や利息払い

契約が締結となれば、貸付は仮想通貨と同様の「イーサリアム」を払いこむことで行われ、利息の払い出しは「イーサリアム」のスマートコントラクトを使用し自動的に行われます。

 

このように使用方法を見ると、紙を使用して行っていた契約手続きも高速に、小口貸付であっても処理が容易になったことが見て取れます。

「ILP」の新機能

また、「ILP」に参加した事業者にはFLATというトークンが発行されますが、このFLATの役割は、マンション契約に例えると鍵になります。法的にあるものが電子契約、FLATは鍵ということです。

鍵であるFLATは他人への譲渡が可能となっており、譲渡された場合、受け取った側と貸付先で新たな契約が自動的に締結され、元々FLATを所持していた者との契約は破棄されるという仕組みになっています。

この仕組みにより、元本の返済・利息の返済の権利を引き継ぐことが可能となり、面倒なローン再契約という手続きはブロックチェーン技術を使用することで自動化することができるのです。

 

4.「ILP」の多様化と日本での問題点

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エストニアでは、「ILP」を使用した資金調達方法が当たり前のように行われています。

このサービスを推進、広めていくことを視野に入れているのは確かで、この仕組みを使用することで色々な事業で「ILP」を使用しての資金調達が可能となる、とも発表しています。

また、「ICO」で強化された規制においても、「ILP」では契約の部分のみをブロックチェーン化したものであるため、各国の規制にも対応しやすいのではないか、という見解もされています。

その一方で、「ILP」を使用するエストニアの企業では、日本の「ILP」使用者から資金調達を行うことを断念しているという現実もあります。

その理由として、「ILP」を使用しているエストニアの企業は当然のようにエストニア法人であるため、借入に関してはエストニア法に基づくが、貸し手側が日本の使用者であると、日本の賃金業法の対象となる可能性があるためです。

日本での「ILP」推進は、不法貸金業者を増やしてしまう可能性があるとみられていて注意が必要とされています。

 

まとめ

新たな資金調達方法が発見される度に注目を集めますが、その分問題点もあるということは拭えません。投資家を保護するという意味では、詐欺まがいの資金調達方法があってはならず、防ぐ為にも規制の強化が非常に重要となります。

一方で、技術の発展も急速であり、規制範囲内で気軽に使用することができる資金調達方法が発見される日も近いかもしれません。

 

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