投資家による出資や金融機関による融資など、資金調達した人の中には、プレスリリースを配信することを検討している人もいますよね。その際、配信の必要性を判断したいことにより、プレスリリースを配信する目的を知りたい人もいるでしょう。
当記事では、資金調達におけるプレスリリースの目的を解説します。プレスリリースを配信したい人に向けて、プレスリリースの作成手順も解説するため、資金調達におけるプレスリリースの情報が知りたい人は参考にしてみてください。
資金調達におけるプレスリリースの目的は信用力を示すこと
資金調達後にプレスリリースを配信する場合、その目的は企業の信用力を示すことです。資金調達の実績を公表することにより、企業の信用力を示すことにつながるため、資金調達におけるプレスリリースの情報が知りたい人はその前提を踏まえておきましょう。
プレスリリースとは、報道機関(プレス)に向けて情報を公式に発表する文書のことです。「新商品発売」や「業績報告」など、あらゆる情報を発表できますが、資金調達におけるプレスリリースでは、資金調達の実績に関する情報を公式に発表することになります。
資金調達後にプレスリリースを配信する場合、資金調達先から信頼されていることを証明することができます。資金調達した実績は資金調達先から信頼されていることの裏付けとなるため、プレスリリースの配信は対外的な評価を示すことにつながります。
また、資金調達後にプレスリリースを配信する場合、成長可能性を有していることを証明することができます。調達資金の使途を公表することにより、成長可能性を有していることの裏付けとなるため、プレスリリースの配信は企業価値を可視化することにつながります。
なお、プレスリリースを配信するかどうかは経営者の判断次第です。「過度な期待値上昇」や「財務情報の流出」など、リスクが考えられる関係上、配信しないことも選択肢のひとつとなるため、資金調達におけるプレスリリースの情報が知りたい人は覚えておきましょう。
企業の認知度向上につながる可能性がある
プレスリリースを配信する場合、企業の認知度向上につながる可能性があります。プレスリリースを配信することにより、新たな投資家や潜在顧客に認知される可能性があるため、プレスリリースの情報が知りたい人はその前提を踏まえておきましょう。
たとえば、投資家からの認知度向上につながることが考えられます。投資家がプレスリリースを確認することにより、企業の存在が認知されることになるため、プレスリリースを見た投資家が将来の資金調達先の候補となる可能性があります。
また、潜在顧客からの認知度向上につながることが考えられます。潜在顧客がプレスリリースを確認することにより、事業内容が認知されることになるため、プレスリリースが商品やサービスを購入するきっかけとなる可能性があります。
なお、プレスリリースを配信する場合、情報公開の範囲に注意が必要です。事業内容を公表する関係上、競合業者に模倣されるおそれがあるため、プレスリリースの配信を予定している人は情報公開の範囲や配信のタイミングに注意することを検討してみましょう。
プレスリリースを配信したい人は作成手順を確認する
資金調達後にプレスリリースを配信する場合、いくつかの手順を踏むことになります。手順を確認することにより、計画的にプレスリリースを配信できる可能性があるため、プレスリリースを配信したい人は作成手順を確認してみましょう。
【資金調達におけるプレスリリースの作成手順】
- 内容を整理する
- 構成を把握する
- 配信方法を検討する
プレスリリースを作成するときの工程として挙げられるのは「内容を整理すること」「構成を把握すること」「配信方法を検討すること」です。計画的にプレスリリースを発信できる可能性があるため、プレスリリースを配信したい人は各項目を確認してみましょう。
①内容を整理する
プレスリリースを作成するときの最初の工程は「内容を整理すること」です。プレスリリースは限られた分量の文書から要点を伝えなければならない関係上、掲載する情報の取捨選択が必要となるため、まずはプレスリリースに記入する内容を整理してみましょう。
【記入内容の具体例】
| 項目 | 具体例 |
|---|---|
| 資金調達先 | ・出資した企業名 ・出資したファンド名 ・リード投資家の有無 |
| 資金調達額 | ・今回の資金調達額 ・過去の累計調達額 ・資金調達ラウンド |
| 資金使途 | ・実施する事業内容 ・展開する広報内容 ・採用する人材 |
| 事業展望 | ・売上目標 ・事業課題 ・社会的意義 |
たとえば、プレスリリースに記入する内容のひとつは「資金調達先」です。「出資した企業名」「出資したファンド名」「リード投資家の有無」「個人投資家名」など、資金調達先に関する情報はどの程度まで記入するのかを整理することになります。
また、プレスリリースに記入する内容のひとつは「資金調達額」です。「今回の資金調達額」「過去の累計調達額」「今回の資金調達ラウンド」など、資金調達額に関する情報はどの程度まで記入するのかを整理することになります。
なお、報道機関から取材を受けたい場合、プレスリリースからニュース価値を伝える必要があります。「新規性」や「トレンド」など、ニュース価値を伝えられなければ報道されないため、プレスリリースの内容を整理するときは念頭に置いておきましょう。
②構成を把握する
プレスリリースの内容を整理した後の工程は「構成を把握すること」です。プレスリリースは報道機関による記事化が前提となる関係上、基本的な構成があるため、プレスリリースの内容を整理できた人はプレスリリースの構成を把握しておきましょう。
【プレスリリースの構成】
| 項目 | 概要 |
|---|---|
| ヘッダー | 配信元の企業名や配信日、配信先の部署など、プレスリリースの配信に関する基本的な情報を記入する。 |
| タイトル | 30字程度の見出しを記入する。資金調達額や資金調達ラウンドを盛り込むことにより、具体的な見出しを作成する。 |
| リード | 100字~300字程度の導入文を記入する。5W1Hを意識しつつ、本文の要点をまとめる。 |
| 画像 | 1枚~2枚の視覚的な情報を掲載する。プロダクトの写真やチームメンバーの写真など、資金調達に関連する画像を掲載する。 |
| 本文 | 800字~1,000字程度の本文を記入する。資金調達の目的や調達資金の使途、今後のビジョンなど、具体的な情報を盛り込む。 |
| 問い合わせ先 | 問い合わせ先の電話番号やメールアドレス、担当者名など、報道機関からの問い合わせ先に関する情報を記入する。 |
プレスリリースの項目として挙げられるのは「タイトル」です。プレスリリースのタイトルは報道機関が最初に確認する項目となるため、30文字程度の限られた文字数により、報道機関の興味を引くことができるタイトルを記入することになります。
また、プレスリリースの項目として挙げられるのは「画像」です。プレスリリースの画像は報道機関にプレスリリースの内容を直感的に伝える要素となるため、数枚の写真や図表により、報道機関の印象に残る画像を掲載することになります。
なお、出資した投資家のコメントを掲載することを検討する余地があります。投資家が出資した理由を掲載することにより、期待値や信用力をアピールできる可能性があるため、プレスリリースの構成を把握するときは項目のひとつとして検討してみましょう。
③配信方法を検討する
プレスリリースの構成を把握した後の工程は「配信方法を検討すること」です。プレスリリースを配信する場合、複数の配信方法から選択することになるため、プレスリリースの構成を把握した人は配信方法を検討してみましょう。
【プレスリリースの配信方法】
| 配信方法 | 特徴 |
|---|---|
| 配信サービスを利用する | 配信サービスを行っている業者に委託する方法。複数の報道機関に効率的に配信できる半面、サービスを利用することになるため、有料となる場合がある。 |
| 報道機関に直接配信する | 各報道機関に直接配信する方法。配信先となる報道機関を選べる半面、メールやFAXなど、各報道機関に応じた対応が必要となる。 |
| 記者クラブに持参する | 報道機関が所属する記者クラブに持参する方法。経済や医療など、各分野の担当記者に配布できる半面、記者クラブごとの配布ルールに従う必要がある。 |
| 公式サイトに公開する | 自社の公式サイト上に公開する方法。原則として費用負担が発生しない半面、報道機関が確認するとは限らないため、拡散力は限定的となる。 |
| 自社のSNSに投稿する | 自社のSNSアカウントに投稿する方法。リアルタイムでの配信が可能となる半面、文字数や画像数の制限に応じてSNS用に文面を調整する必要がある。 |
プレスリリースを配信する場合、配信サービスを利用する方法があります。配信日時の指定をしつつ、効率的に複数の報道機関に配信できる半面、配信サービスを行っている業者に委託することになるため、有料となる場合があります。
また、プレスリリースを配信する場合、自社のSNSアカウントに投稿する方法があります。公式アカウントのフォロワーやSNSのユーザーにリアルタイムでの配信ができる半面、文字数や画像数の制限に応じてSNS用に文面を調整する必要があります。
なお、配信方法は併用することができます。「配信サービスの利用後にSNSを介して拡散する方法」や「SNSを介して予告後に記者クラブに持参する方法」など、配信方法は併用できるため、プレスリリースの配信方法を検討するときは留意しておきましょう。
プレスリリースの配信後は取材対応に備える
プレスリリースを配信した場合、報道機関から取材を受ける可能性があります。資金調達に関するインタビューを受けることに加え、媒体ごとに異なる取材対応が必要となるため、プレスリリースを配信した後は取材対応に備えておきましょう。
【取材に向けた準備の具体例】
| 項目 | 具体例 |
|---|---|
| 新聞社の場合 | 写真が必要となるため、プロダクトの使用方法や経営者のインタビューなど、写真を撮影できる環境を用意しておく。 |
| テレビ局の場合 | 映像が必要となるため、プロダクトを使用する動画やイベント開催時の動画など、映像を撮影できる環境を用意しておく。 |
| ネットメディアの場合 | 速報性が必要となるため、数字データや経営者コメント、プロダクト画像をメール送付できるように用意しておく。 |
たとえば、新聞社から取材を受ける場合、人の動きがある写真が必要となります。「プロダクトを使用する場面」「経営者がインタビューを受ける場面」「チームメンバーが会議する場面」など、人の動きがある写真を撮影できる環境を用意しておくことになります。
また、テレビ局から取材を受ける場合、所定の長さの映像が必要となります。「プロダクトを使用する場面」「イベント開催の場面」「投資家と対話する場面」など、所定の長さの映像を撮影できる環境を用意しておくことになります。
なお、取材を受ける場合、提供する情報の正確性が求められます。誤った情報が報道されてしまえば、企業のイメージやステークホルダーからの信頼が低下するおそれがあるため、取材を受けるときは提供する情報の確認を徹底しておきましょう。
まとめ
資金調達後にプレスリリースを配信する場合、その目的は企業の信用力を示すことです。資金調達の実績を公表することにより、企業の信用力を示すことにつながるため、資金調達におけるプレスリリースの情報が知りたい人はその前提を踏まえておきましょう。
また、資金調達後にプレスリリースを配信する場合、いくつかの手順を踏むことになります。手順を確認することにより、計画的にプレスリリースを配信できる可能性があるため、プレスリリースを配信したい人は作成手順を確認してみましょう。
プレスリリースを配信した場合、報道機関から取材を受ける可能性があります。資金調達に関するインタビューを受けることに加え、媒体ごとに異なる取材対応が必要となるため、プレスリリースを配信した後は取材対応に備えておきましょう。