資金調達の種類を解説

運転資金や設備資金など、事業資金を工面することを目的として、資金調達を検討している人もいますよね。その際、自身の状況に合った資金調達方法が分からず、資金調達の種類を知りたい人もいるでしょう。

当記事では、資金調達の種類を解説します。資金調達の種類ごとに具体的な資金調達方法を解説するため、自身の状況に合った資金調達方法が分からず、資金調達の種類が知りたい人は参考にしてみてください。

資金調達の種類は資金の性質から分類できる

資金調達の種類はいろいろありますが、資金の性質から分類することができます。資金の性質から分類することにより、資金調達の全体像を把握できる可能性があるため、資金調達の種類が知りたい人はその前提を踏まえておきましょう。

【資金調達の種類】

資金調達の種類 資金の性質
デットファイナンス 負債を増やすことによる資金調達
エクイティファイナンス 資本を増やすことによる資金調達
アセットファイナンス 資産を活用することによる資金調達

資金調達の種類は「デットファイナンス」「エクイティファイナンス」「アセットファイナンス」に分類できます。資金調達の種類ごとに資金の性質が異なるため、資金調達の種類が知りたい人はそれぞれの項目を確認してみましょう。

デットファイナンス

資金調達の種類として挙げられるのは「デットファイナンス」です。デットファイナンスは負債を増やすことによる資金調達となるため、資金調達の種類が知りたい人はデットファイナンスの概要を確認してみましょう。

【デットファイナンスの概要】

項目 概要
性質 負債(他人資本)を増やすことによる資金調達
方法 ・融資
・社債発行
特徴 ・経営の自由度を保てる点
・返済義務や利息負担が発生する点

デットファイナンスは貸借対照表上の負債(他人資本)を増やすことによる資金調達です。「銀行」「信用金庫」「親族」「投資家」など、債権者から資金を借入することにより、資金を調達することになります。

デットファイナンスの特徴のひとつは経営の自由度を保てる点です。資金提供の対価は利息となる関係上、原則として資金調達先から経営に干渉を受けるおそれがないため、デットファイナンスを利用するときは経営の自由度を保つことができます。

また、デットファイナンスの特徴のひとつは返済義務や利息負担が発生する点です。調達した資金は借金となる関係上、元金の返済や金利に応じた利息負担が発生するため、デットファイナンスを利用するときは返済計画を立てる必要があります。

なお、デットファイナンスを利用する場合、支払った利息を経費として計上することができます。支払った利息を経費として計上できる関係上、法人税や所得税の節税効果を期待できるため、デットファイナンスが気になる人は予備知識として覚えておきましょう。

デットファイナンスによる資金調達方法

デットファイナンスには、いくつかの資金調達方法があります。デットファイナンスを利用する場合は外部から資金を借り入れることになるため、デットファイナンスが気になる人は具体的な資金調達方法を確認してみましょう。

【デットファイナンスによる資金調達方法】

資金調達方法 概要 利用できる事業形態
金融機関による融資 民間金融機関や公的金融機関など、金融機関から融資を受ける方法。自治体の制度融資や信用保証協会の保証を併用することもできる。 法人、個人事業主
(融資制度により異なる)
私募債の発行 少数かつ特定の投資家を対象として社債を発行することにより、資金を借入する方法。必要な手続きが公募債よりも少ない。 会社法上のすべての会社
公募債の発行 不特定多数の投資家を対象として社債を発行することにより、資金を借入する方法。多数の投資家から資金調達できる可能性がある。 会社法上のすべての会社

デットファイナンスによる資金調達方法として挙げられるのは「金融機関による融資」です。「民間金融機関」や「公的金融機関」など、金融機関から融資を受ける方法となるため、各金融機関における所定の審査に通過する必要があります。

また、デットファイナンスによる資金調達方法として挙げられるのは「私募債の発行」です。「親族」や「取引先」など、少数かつ特定の投資家を対象として社債を発行することにより、資金を借入する方法となるため、社債購入を希望する投資家を探す必要があります。

なお、いずれの資金調達方法も元金返済や利息支払が必要です。将来のキャッシュフローを予測しつつ、無理のない返済計画を立てる必要があるため、デットファイナンスを検討している人は留意しておきましょう。

エクイティファイナンス

資金調達の種類として挙げられるのは「エクイティファイナンス」です。エクイティファイナンスは資本を増やすことによる資金調達となるため、資金調達の種類が知りたい人はエクイティファイナンスの概要を確認してみましょう。

【エクイティファイナンスの概要】

項目 概要
性質 資本(自己資本)を増やすことによる資金調達
方法 株式発行
特徴 ・返済義務や利息負担が発生しない点
・経営に干渉を受けるおそれがある点

エクイティファイナンスは貸借対照表上の資本(自己資本)を増やすことによる資金調達です。「VC(ベンチャーキャピタル)」「エンジェル投資家」「既存株主」など、投資家から出資を受けることにより、資金を調達することになります。

エクイティファイナンスの特徴のひとつは返済義務や利息負担が発生しない点です。資金提供の対価は株式の発行となる関係上、返済義務や利息負担が発生しないため、エクイティファイナンスを利用するときは資金繰りの安定につながる可能性があります。

また、エクイティファイナンスの特徴のひとつは経営に干渉を受けるおそれがある点です。出資した投資家は株主となる関係上、株式保有比率に応じて議決権を持つことになるため、エクイティファイナンスを利用するときは経営の自由度が低下するおそれがあります。

なお、エクイティファイナンスを利用する場合、財務体質の強化につながる可能性があります。自己資本比率が向上する関係上、財務体質の強化につながる可能性があるため、エクイティファイナンスが気になる人は予備知識として覚えておきましょう。

エクイティファイナンスによる資金調達方法

エクイティファイナンスには、いくつかの資金調達方法があります。エクイティファイナンスを利用する場合は株式を発行することになるため、エクイティファイナンスが気になる人は具体的な資金調達方法を確認してみましょう。

【エクイティファイナンスによる資金調達方法】

資金調達方法 概要 利用できる事業形態
第三者割当増資 特定の第三者を対象として株式を発行することにより出資を受ける方法。任意の対象者に新株を割り当てるため、持株比率が変動する。 株式会社
株主割当増資 既存株主を対象として株式を発行することにより出資を受ける方法。既存株主の一部が株式を取得しない場合は持株比率が変動する。 株式会社
公募増資 不特定多数の投資家を対象として株式を発行することにより出資を受ける方法。既存株主の持株比率が減少するため、株式の希薄化が進むおそれがある。 原則として上場している株式会社

エクイティファイナンスによる資金調達方法として挙げられるのは「第三者割当増資」です。「VC」や「エンジェル投資家」など、特定の第三者を対象として新株を発行する方法となるため、持株比率が変動することになります。

また、エクイティファイナンスによる資金調達方法として挙げられるのは「株主割当増資」です。既存株主を対象として新株を発行する方法となりますが、新株取得の判断は株主次第となるため、一部の株主が株式を取得しないときは持株比率が変動することになります。

なお、いずれの資金調達方法も株主から利益還元を期待されることになります。「配当金」「株主優待」「自己株式取得」など、株主から利益還元を期待される傾向があるため、エクイティファイナンスを検討している人は留意しておきましょう。

アセットファイナンス

資金調達の種類として挙げられるのは「アセットファイナンス」です。アセットファイナンスは資産を活用することによる資金調達となるため、資金調達の種類が知りたい人はアセットファイナンスの概要を確認してみましょう。

【アセットファイナンスの概要】

項目 概要
性質 資産を活用することによる資金調達
方法 ・資産売却
・リースバック
・ファクタリング
特徴 ・信用力にかかわらず資金調達できる点
・保有資産を手放すことになる点

アセットファイナンスは保有している資産を活用することによる資金調達です。「不動産」「売掛債権」「事業用設備」「事業用車両」など、保有している特定の資産を活用することにより、資金を調達することになります。

アセットファイナンスの特徴のひとつは事業者の信用力にかかわらず資金調達できる点です。アセットファイナンスは原則として資産価値を基準に資金提供の可否が判断されるため、事業者の信用力にかかわらず資金調達できる可能性があります。

また、アセットファイナンスの特徴のひとつは保有資産を手放すことになる点です。アセットファイナンスは資産を保有していなければ利用できず、その保有資産を活用することになるため、保有資産を手放すことになります。

なお、アセットファイナンスを利用する場合、資産保有リスクを回避することになります。「価格変動リスク」や「管理リスク」など、資産を保有することによるリスクを資金調達先に転嫁することになるため、アセットファイナンスが気になる人は覚えておきましょう。

アセットファイナンスによる資金調達方法

アセットファイナンスには、いくつかの資金調達方法があります。アセットファイナンスを利用する場合は資産を売却することになるため、アセットファイナンスが気になる人は具体的な資金調達方法を確認してみましょう。

【アセットファイナンスによる資金調達方法】

資金調達方法 概要 利用できる事業形態
資産売却 買取業者に資産を売却することにより、売却代金を得る方法。商品在庫や貴金属などの資産を現金化できる。 法人、個人事業主
リースバック 専門業者に資産を売却した後、リース契約により資産を使い続ける方法。売却代金を得た後も資産を使うことができる。 法人、個人事業主
ファクタリング 専門業者に売掛債権を売却することにより、売却代金を得る方法。本来の回収期日よりも早く現金化できる。 法人、個人事業主

アセットファイナンスによる資金調達方法として挙げられるのは「リースバック」です。リースバックは資産の売却代金を受け取った後、売却した資産のリース契約を締結する方法となるため、資産売却後もその資産の使用を続けることができます。

また、アセットファイナンスの資金調達方法として挙げられるのは「ファクタリング」です。ファクタリングは売掛債権を売却することにより、売却代金を得る方法となるため、売掛先から回収する期日よりも早く現金化することができます。

なお、いずれの資金調達方法も資産売却時に手数料を負担することになります。「売却代金の5%」や「売掛債権の20%」など、必要となる手数料は専門業者ごとに異なるため、アセットファイナンスを検討している人は専門業者の選定に注意しましょう。

資金調達の種類を確認した人は異なる観点から資金調達方法を比較する

資金調達の種類を確認した後は資金調達方法を選択することになります。異なる観点から資金調達方法を比較することにより、自身の状況に合った資金調達方法が見つかる可能性があるため、資金調達の種類を確認した人は資金調達方法を比較してみましょう。

【資金調達方法を比較するときの観点の具体例】

  • 資金調達にかかる費用
  • 資金調達にかかる期間

資金調達方法を比較するときの観点として挙げられるのは「資金調達にかかる費用」と「資金調達にかかる期間」です。自身の状況に合った資金調達方法が見つかる可能性があるため、資金調達の種類を確認した人はそれぞれの項目を確認してみましょう。

資金調達にかかる費用

資金調達方法を選択する場合、資金調達にかかる費用の観点から比較することができます。資金調達にかかる費用は資金調達方法ごとに異なるため、資金調達方法を比較したい人は資金調達にかかる費用の具体例を確認してみましょう。

【資金調達にかかる費用の具体例】

資金調達方法 資金調達時にかかる費用の具体例 資金調達後にかかる費用の具体例
融資 印紙税、信用保証料、事務手数料、担保の登記費用など 利息、繰上返済手数料など
社債発行 証券会社の手数料、事務代行手数料など クーポン、社債管理者の報酬など
株式発行 定款認証手数料、証券会社の手数料、IR費用、司法書士の報酬など 配当金、自己株式取得費用など
資産売却 売却手数料、査定手数料など 原則として不要
(売却益によっては納税が必要)
リースバック 管理費用、査定手数料、印紙税、契約手数料、家賃保証料など リース料、更新料など
ファクタリング 債権譲渡登記費用、売却手数料、振込手数料など 原則として不要

たとえば、融資を受ける場合、資金調達時と資金調達後に費用がかかります。資金調達時は印紙税や信用保証料といった費用が必要ですが、資金調達後は利息や繰上返済手数料といった費用が必要となるため、融資を受けるときは継続的な費用負担に備えることになります。

一方、ファクタリングを利用する場合、原則として資金調達後の費用がかかりません。資金調達時は売却手数料や振込手数料が必要ですが、資金調達後は原則として費用が発生しないため、ファクタリングを利用するときは継続的な費用負担を避けることができます。

資金調達にかかる費用を比較した場合、費用の高低は一概に言えません。資金調達に必要となる費用は事業者の状況次第となるため、資金調達にかかる費用を比較するときは調達希望額に対する費用の割合から総合的に判断することを検討してみましょう。

資金調達におけるコストの情報が知りたい人は「資金調達におけるコストを解説」を参考にしてみてください。

事業資金を先払いできる場合は補助金が選択肢に入る

事業資金を先払いできる場合、補助金を選択肢に入れる余地があります。補助金は原則として返済不要となる関係上、資金調達にかかる費用を抑えられる可能性があるため、該当する人は補助金の概要を確認してみましょう。

【補助金の概要】

資金調達方法 概要 利用できる事業形態
補助金 国や自治体など、公的機関から資金を受給する方法。補助金の目的と事業内容の適合性が求められるが、原則として返済は不要となる。 法人、個人事業主
(補助金の要件により異なる)

補助金は公的資金を受給する方法です。「経済産業省」や「地方自治体」など、公的機関が政策目標の達成を目的として、公的資金を事業者に支給する仕組みとなるため、補助金を利用する場合は政策目標と事業内容の適合性が求められます。

また、補助金は原則として返済不要です。補助対象事業の完了後に事業資金の一部が補助される流れですが、受給した補助金は原則として返済不要となるため、補助金を利用する場合は資金調達にかかる費用を抑えられる可能性があります。

なお、補助金を受給する場合、所定の審査を通過する必要があります。審査時は「事業の実現性」「社会的な意義」「経費の妥当性」などの点を確認されることになるため、補助金が気になる人は各補助金の申請要件を確認してみましょう。

資金調達にかかる期間

資金調達方法を選択する場合、資金調達にかかる期間の観点から比較することができます。資金調達にかかる期間は資金調達方法ごとに異なるため、資金調達方法を比較したい人は資金調達にかかる期間の目安を確認してみましょう。

【資金調達にかかる期間の目安】

資金調達方法 資金調達にかかる期間の目安
融資 3週間~2か月
社債発行 1か月~2か月
株式発行 数週間~1年
資産売却 即日~数週間
リースバック 数日~数週間
ファクタリング 即日~数週間

たとえば、株式発行の場合、資金調達にかかる期間の目安は数週間~1年です。「投資家との交渉」「募集事項の決定」「株式の割当」など、いくつかの手続きが必要となるため、株式発行により出資を受けるときはそれ相応の期間が必要となります。

一方、資産を売却する場合、資金調達にかかる期間の目安は即日~数週間です。「買取業者の選定」「資産の査定」「売買条件の交渉」など、必要となる手続きが限られるため、資産を売却するときは短期間での資金調達ができる可能性があります。

資金調達にかかる期間を比較した場合、アセットファイナンスは短期間となる傾向があります。短期間での資金調達ができる可能性はありますが、資産を保有している必要があるため、資金調達にかかる期間を比較するときはその前提を踏まえておきましょう。

共感を得られる事業の場合はクラウドファンディングが選択肢に入る

共感を得られる事業の場合、クラウドファンディングを選択肢に入れる余地があります。クラウドファンディングは募集期間を選択できる関係上、資金調達にかかる期間を短縮できる可能性があるため、該当する人はクラウドファンディングの概要を確認してみましょう。

【クラウドファンディングの概要】

資金調達方法 概要 利用できる事業形態
クラウドファンディング プラットフォーム上にプロジェクトを公開することにより、不特定多数の人から支援金を集める方法。支援者数により資金調達額が変動する。 法人、個人事業主

クラウドファンディングはプラットフォーム上にプロジェクトを公開することにより、不特定多数の人から支援金を集める方法です。プロジェクトに賛同した支援者から少額ずつ集めることになるため、資金調達額は支援者数次第となります。

また、クラウドファンディングの募集期間は選択することができます。選択できる期間は利用するプラットフォーム次第ですが、1日~数か月が目安となるため、共感を得られる事業の場合は資金調達にかかる期間を短縮できる可能性があります。

なお、クラウドファンディングを利用する場合、プラットフォームの利用料が必要です。プラットフォームと呼ばれる専門サイトを利用することになる関係上、運営会社に利用料を支払うことになるため、クラウドファンディングが気になる人は留意しておきましょう。

資金調達におけるクラウドファンディングの情報が知りたい人は「資金調達におけるクラウドファンディングを解説」を参考にしてみてください。

まとめ

資金調達の種類は複数ありますが、資金の性質から分類することができます。資金の性質から分類することにより、資金調達の全体像を把握できる可能性があるため、資金調達の種類が知りたい人はその前提を踏まえておきましょう。

資金調達の種類は「デットファイナンス」「エクイティファイナンス」「アセットファイナンス」に分類できます。資金調達の種類ごとに資金の性質が異なるため、資金調達の種類が知りたい人はそれぞれの項目を確認してみましょう。

なお、資金調達の種類を確認した後は資金調達方法を選択することになります。異なる観点から資金調達方法を比較することにより、自身の状況に合った資金調達方法が見つかる可能性があるため、資金調達の種類を確認した人は資金調達方法を比較してみましょう。

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