弊社にお問い合わせいただくお客様の中でも「飲食店」の独立開業に伴うご相談はとても多いです。今回、ご紹介させていただく Sさんも、飲食店の開業に伴う資金調達に関してご相談いただきました。
Sさんは、飲食店での勤務経験はアルバイトしかないということ、ご自身で準備してきた自己資金(30万円)が少ないので融資は難しいのでないかというご不安を感じていらっしゃいました。
しかし、Sさんはご希望通り400万円の融資に成功しました。
Sさんはの不安点はどのように解消され、400万円の融資に成功したのでしょうか?
目次
1.自己資金30万円が80万円に。ご両親の援助は「みなし自己資金」となる
自己資金はご自身がコツコツと貯蓄されたお金を言います。生活費とは異なるいわゆる「貯金」です。日本政策金融公庫で融資を受ける際には、自己資金やお金の流れを確認するために直近半年分の通帳を提示します。
自己資金として提示すること出来る通帳は、ご自身の通帳の他、配偶者の方やお子様の通帳です。
Sさんは、ご自身の通帳とお子様の通帳の合計額が30万円でした。
400万円とい融資希望額に対して、30万円の自己資金は非常に厳しいです。
しかし、Sさんはご両親に援助をお願いし、50万円の資金援助を受けることが出来ました。ご両親からの援助を受けたことで、Sさんの自己資金は30万円から80万円に増やすことが出来ました。
-ここがポイント!ご両親からの援助は「みなし自己資金」-
ご両親からの援助は、ご本人の自己資金としては見てもらうことが出来ません。
しかし、贈与という形でご両親から資金を支援してもらった場合、そのお金には返済義務がありません。そのため、「みなし自己資金」と判断してもらうことが出来ます。
ただし、贈与は1年間(1月1日~12月31日)に110万円を超えると贈与税が課税されます。ご両親からの支援を贈与という形で受け取る場合には贈与税に注意しましょう。
ー資金援助を受ける場合は口座振込で!ー
ご両親やご兄弟から資金援助を受ける場合、現金手渡しは控え、口座振込をしてもらうようにしましょう。振込の場合、通帳に「いつ」「誰から」「いくら」振り込まれたかが記帳されます。記帳された情報によって、資金援助をしてもらったということを証明出来ます。
手渡しで受け取ったお金を、ご自身で入金すると「見せ金ではないか?」という疑いをかけられてしまう可能性があります。資金援助は振込でお願いしましょう!
2.経験はアルバイトしかない・・・・・アルバイトでも経験があることが大切!
新たに事業をスタートされる方が融資を受ける場合、同業種での過去の経験はとても重要です。この過去の経験とは「雇用形態」よりも、経験年数や経験値の方が重要です。
Sさんは、アルバイトですが飲食店で10年間勤務し、店舗運営に必要な知識を習得されてきました。ご自身が培ってきたノウハウなどを融資の面談時に、ご自身の言葉でしっかりと伝えることが出来ました。
雇用形態がアルバイトであっても、事業をスタートするために必要な知識をしっかりと習得されてきた経験はきちんと評価されるということです!反対に正社員として長年努めていた方が、全く経験のない事業をスタートしたいという場合は融資はかなり難しくなります。
雇用形態よりも、スタートする事業と同業種での経験が重要です。
3.専門家に融資サポートを依頼するなら、情報はたくさん伝えよう!
日本政策金融公庫の融資申し込みは、ご自身で行う方法と弊社のような認定支援機関を経由する方法があります。認定支援機関などの融資の専門家にサポートを依頼し、融資を進めていく場合には、ご自身の情報は良いことも悪いことも全て伝えてみましょう。
Sさんのように「自己資金が少ない」「アルバイトしか経験がない」という不安要素があったとしても、考え方や見せ方を変えることでプラスに働かせることが可能になります。
融資を受ける際には、事業計画書などの書類作成も必要です。専門家のアドバイスを受けながら進めていくことで、ご自身の視点とは違う側面で事業を見てもらうこともできます。
サポートしてもらう専門家は、あなたの味方です。一緒に事業をスタートさせる気持ちで取り組んでいます。プラスになることはもちろんですが、不安に思っていることは些細なことでも伝えるようにしましょう。
まとめ
Sさんは、400万円の融資に成功し、無事に飲食店を開業されました。
自己資金が少ない、アルバイトしか経験がない等、新たな事業をスタートするための資金調達に関して不安を感じられている方は、是非、弊社にご相談ください。