銀行や信用金庫等の金融機関から融資を受けて開業しようとお考えの方もいらっしゃるでしょうが、これまでの業績や信用度が少ない創業時に銀行等の金融機関の融資審査に通ることは難しい傾向です。
今回は、美容室開業時の資金調達のために日本政策金融公庫の融資を受けるポイントについてご紹介します。
公庫の審査通過のためにおさえておきたいポイント
美容室での経験はどれくらい?
美容室を開業する場合のほとんどが、ご自身がスタイリストとして勤務することがほとんどでしょう。
日本政策金融公庫の審査では、今回開業するまでにどれくらいの経験があるかを必ず確認します。特に美容室の開業において、技術や経験はとても重要と言えます。
また、独立するまでの勤務先で店長などの管理職として、経営についてのノウハウを身に付けていることもとても重要です。
公庫に提出する書類の一つに事業計画書がありますが、作成した事業計画を実現できるほどの経験があり、経営ノウハウもある人材であることをアピールしましょう。
経験や技術に基づく実現可能な事業計画は、貸したお金を返してくれるかどうかの大切な判断材料です。
自己資金はどれくらい貯めた?
美容室の開業に向けてどれくらい計画的にお金を貯めたかを確認することで、美容室開業の準備の計画性を推し量ることができるでしょう。
また、自己資金が少なく借入額を増やして開業した場合、月々の返済額も大きくなり結果として創業時の資金繰りを苦しめる可能性もあります。
日本政策金融公庫以外の金融機関から融資を受ける場合であっても、自己資金がどれくらいあるかは必ず確認されます。これから美容室開業を目指している方は、自己資金額の目標を設定し、貯めておきましょう。
信用情報の確認
金融機関から融資を受ける場合、個人の信用情報は必ず確認されます。
具体的には、これまでの借入返済履歴、債務整理などの履歴、水道光熱費の滞納など、さまざまな情報を確認した上で公庫での融資が可能かどうか判断されます。
信用情報はCICを利用しWeb上で確認できます。公庫の融資を申し込む前に一度ご自身で信用情報を確認しておくのがよいでしょう。
借りたお金は何に使う?
公庫から融資を受けて、今あるローンを全額返済する「借換え」を目的にしていませんか?公庫はあくまで創業し事業を応援するための融資を実施していて、借換え目的の融資は実施していません。
そのため、融資を受けた金額で何を買って、店舗の改装にはどれくらいの金額が必要なのか、家賃はどれくらいになるのかなどの見積書などが必要です。
美容室を開業するためには、内外装工事代、保証金、シャンプー台や施術のための機械といった備品費用などの設備投資をおこなうことが多いでしょう。
まとめ
今回は美容室開業の資金を公庫から調達する場合のポイントについてご紹介しました。
美容室開業の融資審査では、美容室の経験年数、自己資金額、個人の信用情報、資金用途が確認されます。特に美容師としての経験年数、自己資金額は融資において重要でしょう
公庫から事業資金を調達して、創業時に安定した資金繰りを行うことは潰れないお店経営の第一歩です。
創業融資を受けて、開業された美容室を取材してきました。 |