銀行融資における必要書類を解説

銀行融資を検討する人の中には「手続きに必要な書類が分からず準備が進まない」と悩む人もいるのではないでしょうか。実際に銀行融資の必要書類は、法人と個人事業主で異なるものがあるほか、事業の状況によって追加で求められるものもあり、多岐にわたります。

当記事では、銀行融資における必要書類を一覧表で整理し、それぞれの概要をひとつずつ解説します。必要書類を調べている人は、自分が準備すべき内容を確認しながらチェックリストとしても活用してみてください。

銀行融資の必要書類一覧

銀行融資を受けるためには、申込者の信用力や事業の安定性を証明する複数の書類の提出を求められます。必要書類は審査の重要な観点となり、不備があると審査の遅延や否決につながる可能性があります。

【銀行融資の必要書類一覧】

書類名 目的 対象
事業計画書 将来の収益性と返済計画を示す 共通
資金繰り表 事業の運転資金の流れを示す 共通
納税証明書 税金の未納がないことを証明する 共通
事業用口座の通帳 売上や支出の流れを示し、資金管理の適切さを証明する 共通
印鑑証明書 押印する印鑑が正規のものであることを証明する 共通
決算書 企業の収益性や安定性を示す 法人のみ
履歴事項全部証明書(商業登記簿謄本) 会社の正式な登記情報を確認する 法人のみ
確定申告書 所得や利益を証明し、返済能力を示す 個人事業主のみ
本人確認書類 代表者の本人確認 個人事業主のみ

銀行融資の申込者全員に共通で求められる書類には「事業計画書」「資金繰り表」「納税証明書」があります。銀行は、これらの書類を通じて事業の将来性や資金の流れ、税金の納付状況を確認し、申込者の返済能力を判断します。

また、法人のみ提出を求められる書類には「決算書」「履歴事項全部証明書(商業登記簿謄本)」「印鑑証明」があります。銀行は、これらの書類を通じて法人の収益性や財務状況、組織的な信頼性を確認します。

そして、個人事業主のみ提出を求められる書類には「確定申告書」「本人確認書類」があります。銀行は、これらの書類を通じて事業の収益実績や個人事業主の信用力を確認し、法人登記がない分の信用力を裏付ける資料として扱います。

必要書類の不備を防ぐためには、融資を申し込む銀行が提示する必要書類一覧を確認をしながら準備を進めましょう。不安がある場合は提出前に銀行へ問い合わせて、書類に不備がないかどうかを確認しておくとスムーズに申請を進められます。

事業計画書

事業計画書は、銀行融資の審査において事業の収益性や成長性を示す重要な資料です。銀行は、事業計画書の内容をもとに売上計画や市場分析、返済計画などを確認し、融資の可否を判断します。

【事業計画書に盛り込む内容】

項目 内容
事業概要 事業の目的、提供する商品やサービス、ビジネスモデル
市場分析 業界の動向、ターゲット市場、競合分析
売上計画 収益の見込み、売上目標、価格設定の根拠
資金計画 必要資金の内訳、調達方法、資金の使途
返済計画 返済スケジュール、利益からの返済可能性
運営体制 代表者や主要メンバーの経歴、役割分担

事業計画が不十分であれば、銀行から計画性が低いと判断され、審査に通過できない可能性があります。特に新規事業者は実績がないため、客観的なデータに基づいた計画を示すことが欠かせません。

銀行融資の審査に通過するためには、事業計画を具体的で説得力のある内容に作成することが大切です。売上予測や市場調査などのデータを取り入れ、事業の将来性や返済の見通しを論理的に示すことで、銀行からの信頼を得やすくなります。

なお、融資を申し込む銀行に事業計画書のフォーマットがない場合は、行政機関やコンサルティング会社などが公開しているテンプレートを活用することも可能です。「銀行融資における事業計画書の書き方と記入例を解説」の記事では、利用できるテンプレートや計画書作成のポイントも紹介しているため、参考にしてみてください。

資金繰り表

資金繰り表は、資金の収支バランスを示し、事業の安定性を証明する書類です。銀行は、融資後の資金管理が適切に行われるかどうかを確認するため、資金繰り表の提出を求めます。

【資金繰り表に記載する内容】

項目 内容
現金収入 売上収入、借入金の受取、補助金や助成金など
現金支出 仕入れ代金、人件費、家賃、税金、返済金など
資金残高 月ごとの資金残高、資金の余剰または不足の状況
資金不足対策 追加融資、コスト削減など資金不足が予測される場合の対応策

資金繰り表には、通常1か月〜1年程度の一定期間におけるすべての現金収入と現金支出を分類、集計して記載します。現金の流れを可視化し、収支のバランスや資金の過不足を把握するために必要な資料です。

収支の見通しが不透明であれば、銀行は返済リスクが高いと判断するため、審査が厳しくなります。資金繰り表に具体的な根拠や数値が示されていない場合は、資金管理能力が不足していると見なされやすくなります。

また、支出が収入を上回る状況が続けば、資金不足による経営悪化が懸念されます。資金繰りの悪化は返済遅延や追加借入の困難につながる可能性があるため、早めの対応が欠かせません。

銀行融資の審査を有利に進めるためには、資金の流れを正確に把握し、安定したキャッシュフローを示すことが大切です。計画的な資金管理を行い、資金繰りの見通しを明確にしておきましょう。

納税証明書

納税証明書は、税金の納税状況を示す書類であり「納税証明書(その1)」から「納税証明書(その4)」までの4種類があります。それぞれに証明される内容が異なり、銀行によって提出を求められる書類が異なるため、事前に必要な証明書を確認しておきましょう。

【納税証明書の種類と証明内容】

納税証明書の種類 証明内容
(その1)「納税額等の証明」 納税額、納税済額および未納額などの税金の支払い状況を証明
(その2)「所得金額の証明」 所得税、法人税の課税所得金額を証明
(その3)「未納のない証明」 消費税や所得税、法人税などの指定税目ごとに未納がないことを証
(その4)「滞納処分のない証明」 差し押さえ等の滞納処分を受けていないことを証明

融資をスムーズに進めるためには、税金の未納がない状態を維持し、必要な納税証明書を事前に取得しておくことが大切です。納税証明書は発行に時間がかかることがあるため、発行手続きは早めに進めておきましょう。

なお、未納の税金がないことを証明する納税証明書(その3)は、法人と個人事業主で提出する書類の形式が異なります。納税証明書の種類や取り寄せ方などの詳細を知りたい人は銀行融資における納税証明書の必要性を解説」の記事も参考にしてみてください。

事業用口座の通帳

事業用口座の通帳は、売上や支出の流れを示すために必要となる書類です。資金の動きが明確であるかや安定した売上があるかを確認するために提出を求められるものであり、原則として原本を提出しますが、銀行によっては通帳のコピーの提出が求められる場合もあります。

【通帳によって証明できる内容】

項目 詳細
自己資金の状況 自己資金の金額貯蓄の経緯 など
他社借入の返済状況 他社借り入れの有無や内容、返済延滞の有無 など
毎月の支出状況 支出の内訳、支払延滞の有無 など

事業用口座の取引履歴を提出する際には、記帳漏れや入出金の内容が不明瞭な部分がないように整理しておきましょう。売上の入金先や経費支出が明確に記載されていれば、資金管理の正確性を銀行に示すことができます。

なお、個人事業主の場合は事業用とプライベートの資金が混在していると、銀行は収支が不透明と判断し、融資審査が厳しくなる可能性があります。審査で不利にならないためには、必ず事業用と個人用の口座を分け、事業における日々の入出金が明確になるようにしておきましょう。

印鑑証明書

印鑑証明は、登録された印鑑が本物であることを証明する書類です。銀行は、融資契約書や担保設定契約書に押印された印鑑が正式なものであるかを確認するために、この書類を提出するよう求めます。

法人の場合、法人代表印の印鑑証明書が必要です。法人の印鑑証明書は法務局において登録されるものであり「法務局の窓口」「郵送」「オンライン」のいずれかの方法によって取得できます。

個人事業主の場合、事業者本人の印鑑証明書が必要です。事業者本人の印鑑証明書は市区町村の役所において登録されるものであり「市区町村の窓口」「郵送」「オンライン」に加え、「コンビニのマルチコピー機」などで取得できる場合もあります。

銀行融資の手続きでは、発行から3ヶ月以内の印鑑証明書を提出するよう求められる傾向にあります。印鑑証明書自体に有効期限はありませんが、銀行は契約の正確性や安全性を重視するため、新しいものを提出できるようにしておきましょう。

なお、法人においては、法人代表者が連帯保証人となる場合や個人資産を担保に提供する場合に、会社の印鑑証明書に加えて代表者本人の印鑑証明書が必要となります。銀行は、契約上のリスクを避け手続きを確実に進めるために、会社と代表者の双方の印鑑証明を確認しています。

決算書(法人)

決算書は法人のみが提出する書類であり、銀行融資を申請する際に必要な財務諸表の総称です。具体的には「貸借対照表」「損益計算書」「キャッシュフロー計算書」が該当し、企業の財務状況や経営成績を示します。

【決算書として提出する財務諸表】

項目 内容
損益計算書(PL) 売上や利益の状況を示し、利益率や成長性を評価するための書類
貸借対照表(BS) 企業の資産、負債、資本のバランスを示し、財務の健全性を確認するための書類
キャッシュフロー計算書(CF) 資金の流れを明示し、収益性や経営の安定性を把握するための書類

銀行は通常、直近3年分の決算書をもとに財務状況を分析し、企業の安全性や返済能力を確認します。その際、設立間もない法人の場合は1期分しか提出できないこともあるため、その場合は可能な範囲での提出が求められます。

赤字決算が続いている場合、銀行は財務状況が不安定と判断し、審査が厳しくなる可能性があります。継続的に利益を確保できていないと返済原資が乏しいと見なされ、融資の実行が難しくなります。

また、自己資本比率が低い企業は借入依存度が高いとみなされ、審査が厳しくなる可能性があります。自己資本が低いと、追加の借入に頼らなければ事業が成り立たないと判断されやすく、融資の実行が難しくなります。

銀行融資の審査に通過するには、決算書の内容を整理し、財務の健全性を示すことが必要です。利益の推移や資本比率を改善する取り組みを進めることで、銀行から前向きに評価されやすくなります。

なお、株式会社の場合は、貸借対照表から株主資本の項目を抜き出して作成する「株主資本等変動計算書」もあわせて用意することになります。法人の必要書類についてさらに詳しく知りたい人は、別記事「法人が銀行融資を受けるときの必要書類を解説」も参考にしてみてください。

履歴事項全部証明書(法人)

履歴事項全部証明書とは、法務局が発行する法人の登記事項を証明する書類です。以前は「商業登記簿謄本」とも呼ばれていましたが、現在の正式名称は「履歴事項全部証明書」となり、銀行は審査の際にこの書類をもとに企業の資本金や役員構成、本店所在地などを確認して法人の実態を審査します。

履歴事項全部証明書には、商号変更や本店移転などの履歴も記録されており、企業の経営状況や安定性を判断する観点となります。登記情報が最新でない場合、審査に影響を与える可能性があるため、法務局で最新の履歴事項全部証明書を取得し、内容を確認しておく必要があります。

審査をスムーズに進めるためには、登記情報の正確性を維持し、必要に応じて変更手続きを行うことが求められます。代表者の変更や増資などの重要な登記事項がある場合は、速やかに手続きを済ませ、銀行に最新の情報を提出しましょう。

確定申告関連の書類(個人事業主)

確定申告書は、年間所得や経費を税務署に報告するための書類であり、個人事業主のみが提出を求められます。銀行は、確定申告書の内容から収益の安定性や納税履歴を確認し、申込者の返済能力を判断しています。

【確定申告関連の書類】

項目 内容
確定申告書(第一表、第二表) 事業所得や経費、納税額などを記載し、利益状況を示す書類
青色申告決算書(青色申告者) 売上、仕入、経費などを詳細に記載し、損益の構造や収益性を把握するための書類
収支内訳書(白色申告者) 収益と経費の概要を記載し、青色申告をしていない場合の所得計算に用いる書類
付属書類(減価償却費明細書など) 必要に応じて固定資産の償却費を明示し、経費の根拠を明確にする補足資料

確定申告書に記載された事業所得が安定していない場合や赤字が続いている場合、銀行から「収益基盤に不安がある」と判断され、審査が厳しくなる可能性があります。特に、直近の年度に赤字があると継続的な返済能力を懸念されるため、事業計画書や資金繰り表などで今後の収支見通しを補足する必要があります。

銀行融資の審査では過去3年分の申告書提出が求められますが、開業間もない場合は直近の申告内容に加えて将来の収益計画を示す資料を提出することで内容を補完できます。将来の収益計画を示す資料には、売上予測や資金繰りの根拠を数値で記載し、銀行が判断できる形で提示することが大切です。

なお、確定申告書は年に一度の提出であり、最新の業績を十分に反映できない場合は補足資料の提出を求められることがあります。個人事業主に求められる書類の詳細や準備時の注意点については、別記事個人事業主が銀行融資を受けるときの必要書類を解説も参考にしてみてください。

本人確認書類(個人事業主)

本人確認書類は、融資申請者の身元を証明するために必要であり、個人事業主に提出を求められます。銀行は、申請者が本人であることを確認し、信用リスクを管理するために運転免許証やマイナンバーカードなどの提出を求めます。

【主な本人確認書類】

  • 運転免許証
  • マイナンバーカード
  • パスポート
  • 健康保険証(補助書類が必要な場合あり)

本人確認書類は、原則として顔写真付きの公的書類が優先されます。健康保険証を使用する際は、住民票や公共料金の請求書などの補助書類を求められる可能性があるため、該当する補助書類を用意しておく必要があります。

また、書類の有効期限が切れている場合や記載内容に変更がある場合、審査に支障をきたすおそれがあります。書類の提出前に記載情報をよく確認し、必要があれば事前に更新手続きを済ませておきましょう。

個人事業主が銀行融資に申請するには、銀行が指定する本人確認書類を正しく提出する必要があります。記載情報に変更があった場合は速やかに更新手続きを行い、正確な情報を提供することで審査の遅延を防ぎましょう。

状況によって追加で求められる書類

銀行融資の申請時には、基本的な必要書類に加え、事業の状況や申請内容に応じて追加書類の提出を求められることがあります。これらの書類は、事業の実態や資金使途などを明確にし、融資の審査をより円滑に進めるための補足資料として活用されます。

【状況によって求められる書類】

書類名 目的 対象
取引先の契約書や請求書 取引実績を証明する 共通
担保関連書類 不動産や資産を担保に設定する場合に必要 共通
創業計画書 創業時の事業内容や資金計画を示す 共通
銀行取引一覧表 他行との取引状況や過去の融資履歴を示す 法人
資金使途明細 借入資金の具体的な用途を説明する 法人
最新の試算表 直近の業績を示すために必要 個人事業主
仕入や取引先の証明書類 仕入れ実績や取引状況を証明する 個人事業主

追加の書類は必須ではないものの、提出することで審査が円滑に進み、融資の信頼性を高める効果があります。特に創業直後や決算書の内容に不安がある場合には、追加資料が不足情報を補う役割を果たします。

必要書類の抜け漏れを防ぐには、融資担当者と事前に相談し、追加で求められる書類を確認することが大切です。提出を求められた際に迅速に対応できるよう、日頃から書類の管理を徹底しておきましょう。

取引実績を証明する書類

取引先の契約書や請求書は、事業の取引実績を証明するための書類です。新規事業を立ち上げた場合や売上が急増している場合などに、銀行から提出を求められる傾向にあります。

【取引先の契約書や請求書に記載される主な情報】

  • 取引先の名称と所在地
  • 契約期間や取引開始日
  • 取引内容や提供サービスの詳細
  • 取引金額及び支払い条件

取引の実態が不透明な場合、銀行は売上の持続性に疑問があると判断し、融資審査が厳しくなる可能性があります。売上の根拠曖が昧だと、返済計画の信頼性も低いと見なされやすくなります。

取引先が限られている場合や特定の取引先への売上割合が大きい場合は、契約内容を示すことで安定した取引関係が継続していることを証明できます。契約に基づく定期的な発注や長期的な取引条件を示せれば、将来的な売上の見通しを銀行に示すことにつながります。

審査をスムーズに進めるためには、取引実績を証明する書類を整理し、必要に応じて提出できるよう準備しておくことが大切です。新規契約や高額取引がある場合は、契約書の内容を銀行と共有し、売上の安定性を示しましょう。

担保関連書類

担保関連書類は、担保として差し入れる資産の内容や評価額を示すための書類です。担保を設定して融資を受ける場合に、銀行から提出を求められる傾向にあります。

【主な担保関連書類】

担保にする対象  必要書類
不動産 登記簿謄本、公図、固定資産評価証明書
車両や機械設備 登録証明書、資産評価書
預貯金を担保とする場合 預金残高証明書、担保設定依頼書

担保の種類や評価額が不明確な場合、銀行は担保の価値を正しく評価できず、融資条件が厳しくなる可能性があります。そのため、担保の種類に応じた書類を揃え、評価額を確認できる状態で準備しておくことが必要です。

銀行融資を利用する際に担保を設定する場合は、その内容を確認するための書類提出を求められます。不動産の登記情報、機械設備や車両の査定資料、預貯金の残高証明など、担保の種類に応じた資料を事前に準備しておきましょう。

創業計画書

創業計画書は、事業の内容や資金計画を示すための書類です。新しく事業を始める際に創業融資を申請する場合に、提出を求められる傾向にあります。

【創業計画書に盛り込む主な内容】

項目 内容
事業の概要 事業を始める目的、取り扱う商品やサービスの特徴
市場分析 顧客ターゲット、競合状況、業界の動向
売上、利益計画 今後の売上見込み、利益率、算定根拠
資金計画 必要資金の内訳、調達方法、資金の使途
返済計画 借入金の返済スケジュール、返済原資の見通し
代表者の経歴 事業に関連する経験やスキルの紹介

創業計画書の内容が不十分であれば、銀行は事業の将来性が不透明と判断し、融資審査が厳しくなる可能性があります。実績のない創業時には、事業の根拠や数値の裏付けが弱いと信用を得にくくなります。

融資をスムーズに進めるためには、事業計画の内容を具体的に示し、売上予測や市場調査のデータを根拠として盛り込むことが大切です。客観的な資料を活用しながら、将来の収益性と返済能力を示すことで銀行からの信頼を得やすくなります。

創業計画書は創業融資に申し込む際に必要となる書類であり、銀行に事業の将来性や資金計画を示すために提出します。売上予測や市場調査などの根拠を盛り込んだ具体的な内容を作成し、事業の将来性や返済計画を明確に示せる計画書を準備しておきましょう。

銀行取引一覧表

銀行取引一覧表は、他の金融機関との借入状況や返済条件を示すための書類です。複数の金融機関と取引している場合や過去に融資を受けた実績がある場合に、提出を求められる傾向にあります。

【銀行取引一覧表に記載する主な内容】

項目 内容
取引金融機関名 現在取引のある銀行や信用金庫の名称を記載する
預金口座の種類や残高 普通預金、当座預金の口座状況や残高を明記する
借入の有無 過去および現在の借入金の有無と金額を示す
返済履歴 既存の融資に対する返済状況を記録する
取引期間 取引開始日と継続年数を記載する
その他の金融取引 手形や信用保証の利用状況などを記載する

銀行取引一覧表の内容が不十分な場合や過去の借入金に返済遅延がある場合、銀行は信用リスクが高いと判断し、審査が厳しくなる可能性があります。加えて、既存の借入が多い場合や取引履歴が少ない場合も、資金管理の安定性や返済実績を十分に確認できないため、融資の承認に影響を及ぼすことがあります。

銀行取引一覧表には、取引金融機関や借入の有無、返済履歴などを正確に整理し、最新の情報を記載しましょう。特に、取引実績のない銀行に融資を申し込む際は取引履歴が少ない分、他行での借入契約書や既存借入の返済予定表などの補足資料を用意しておくと良いでしょう。

資金使途明細

資金使途明細は、融資で調達した資金の使い道を示すための書類です。設備資金や運転資金として多額の借入を申し込む場合に、提出を求められる傾向にあります。

【資金使途明細書に記載する主な内容】

項目 内容
資金の用途 設備投資、運転資金、仕入れ資金など
使用する具体的な項目 店舗の改装費、機械設備の購入費、広告宣伝費、人件費など
必要な金額 各用途に割り当てる予定の金額
支払予定日 資金を使用するタイミング
見積書や契約書の添付 必要に応じて見積書や契約書を添付し、根拠を示す

資金使途が不明確であると、銀行は申込者に対し「適切に資金を管理できるか」「返済計画に無理がないか」といった懸念を抱き、審査が厳しくなる可能性があります。計画性が不十分と判断されると融資の承認も難しくなるため、支出内容を具体的に示すことが欠かせません。

資金使途明細には支出の内訳を示し、それを裏付ける資料を添えることで計画の信頼性を高められます。設備の購入や内装工事など金額が大きい資金の場合には、見積書や契約書を添えて提出すると計画の実現性が伝わりやすくなり、審査も前向きに進みやすくなります。

最新の試算表

試算表は、法人が直近の財務状況を示すために作成する書類です。銀行融資に申し込む際、決算期から時間が経過している場合や業績の変動がある場合に、提出を求められる傾向にあります。

【試算表に記載する主な内容】

項目 内容
売上高 月ごとの売上実績や累計の売上額
経費 人件費、仕入費、販売管理費などの支出
利益 営業利益、経常利益などの収益状況
資産 現金預金、売掛金、在庫などの残高
負債 借入金や買掛金などの債務状況
純資産 資本金、利益剰余金などの自己資本

直近の業績を示す資料が不足している場合、銀行は財務状況が不透明であると判断し、審査が厳しくなる可能性があります。決算後に業績が大きく変動した場合や直近の業績を示す必要がある場合には試算表を適切に作成し、最新の財務状況を明確に示すことが求められます。

融資審査をスムーズに進めるためには、試算表を最新の数値で作成し、事業の安定性や収益性を正確に伝えることが重要です。必要に応じて資金繰り表や売掛、買掛の管理状況を説明する補足資料を用意し、銀行からの信頼を得られるよう準備しておきましょう。

事業実態を証明する書類

事業実態を証明する書類は、個人事業主が実際に事業を行っていることを裏付けるための資料です。銀行は、取引の継続性や収益の安定性を把握するため、仕入れや取引先における証明書類などを確認します。

【主な事業実態を証明する書類】

項目 内容
仕入伝票、請求書 仕入の実施や支払い状況を示す
取引契約書 継続的な取引があることを証明する
発注書、納品書 取引先との具体的な取引履歴を示す
銀行の振込履歴 取引先への支払い実績を証明する

事業実態を示す資料が不足していると、事業の継続性が懸念され、審査の通過が困難となる可能性があります。新規開業の個人事業主や、過去の確定申告の実績が少ない場合には、仕入れや取引の履歴を示す証明書類を揃えておくことが大切です。

個人事業主として安定した事業経営を行っていることを示すためには、事業実態を証明する書類の提出が必要となる場合があります。事業を行ってきた取引の記録や関連書類を日頃から整理しておき、銀行から求められた際に提出できるようにしておきましょう。

必要書類を準備する際のポイント

必要書類を準備する際のポイントは、不備の無い状態ですべての書類を揃えることです。記載内容に誤りや不足があると審査が滞り、融資が否決される可能性があるためです。

【必要書類を不備なく揃えるための確認項目】

確認項目 内容
記載内容を正確に整える ・書類に誤字脱字や記載漏れがないかを確認する
書類は最新のものにする ・決算書確定申告書、確定申告書、試算表、銀行取引一覧表などは、直近のデータや発行日から3か月以内の証明を用意する
数字や内容の整合性を確認する ・事業計画書と試算表の数値に矛盾がないかを確認する
・資金使途明細書と決算書の金額が一致しているかを確認する
税金や社会保険の未払いをなくす ・未納や未払いがあると信用力に影響するため、申請前に納付を済ませておく
銀行ごとの要件を確認する ・必要書類は銀行によって異なるため、事前にリストを確認して不明点は担当者に問い合わせる
補足資料や控えを準備する ・事業実態を証明する契約書類や記帳済みの通帳を整理しておき、控えはコピーやデータで保管する

必要書類の作成や準備においては「正確性」「最新性」「整合性」が保たれているかを意識することが大切です。誤った記載や書類間での矛盾がある場合は再提出を求められ、審査が遅れる可能性があるため、提出前に各書類を確認して不備のない状態で提出しましょう。

まとめ

銀行融資を受ける際には、さまざまな書類の提出を求められます。必要書類を通じて、銀行は事業の収益性や安定性、納税状況や財務の健全性などを確認し、申込者の返済能力を総合的に判断します。

銀行融資を受ける際の必要書類には、すべての申込者に共通する書類と、状況によって提出を求められる書類があります。基本書類に加え、提出書類の補填や事業の状況によって追加の提出を求められる書類があります。

また、銀行融資を受ける際の必要書類には、法人のみに求められる書類と、個人事業主のみに求められる書類があります。事業形態の特性上、決算書や履歴事項全部証明書などを用意できない個人事業主は、代わりの書類を用いて必要事項を証明することになります。

必要書類の準備では「正確性」「最新性」「整合性」を意識して各書類を揃えることが大切です。記載内容の誤りや古い情報、矛盾する数値があると再提出を求められ、審査の遅延や否決に至るおそれがあります。

スムーズに融資手続きを進めるためには提出書類を不備なく準備する必要があるため、不明点がある場合はあらかじめ銀行へ確認しておくことが大切です。融資審査の途中で追加資料を求められることを想定し、事業状況の裏付けとなる書類もあわせて準備しておきましょう。

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