1.補助金・助成金の特徴とは?
① 補助金より助成金の方が難易度は低め
補助金も助成金も、基本的には国や自治体が交付するお金です。もらう側からすると非常に似ている印象を受ける補助金・助成金ですが、難易度で比べると、助成金の方が受給確率は高くなっています。
② 補助金・助成金は非常に種類がある
補助金・助成金には随時1,000以上の種類があり、それぞれに名前がついています。例えば、「キャリアアップ助成金」や「女性若者シニア創業サポート事業」です。(助成金・補助金という名前がついていない交付金もあります) それぞれの補助金・助成金で、もらえるお金の額(給付額)やもらえる人の条件(支給要件)は異なります。そのため、補助金・助成金が欲しい方は「自分はどの補助・助成金がもらえるのか?」と調べる必要があります。また、補助金・助成金は頻繁に制度が変わったり廃止されたりと動きがありますので、その動きを追っていく必要もあります。ネットには古い情報も消されずに出ているからです。③ なんといっても返済不要が嬉しい!でも「後払い」なのは忘れないように
補助金・助成金がもらえる、と知ると、何も考えずにすぐに申請する方がいます。しかし、まずこのお金はもらえるかわからないお金だということを頭に入れておく必要があります。 また、キャッシュバックなので最初に必要な経費は自分で支払わなくてはいけません。 さらに言えば、助成金の場合は助成率の問題もあります。助成金は「あなたが何かにお金を払った分の何割かを助成しますよ」、という仕組みです。助成率はたいてい2/3です。 何かで90万円かかった場合、あなたが最初に90万円を支払い、1年後くらいに60万円が戻ってくる、というようなイメージです。2.ちょっと待って!補助金・助成金を無計画にもらうと損をする場合も?!
① 助成金をもらうための条件をクリアするためにお金がかかる
例えば、あなたがキャリアアップ助成金という助成金をもらうためにアルバイトさんを正社員にする必要があるとしましょう。キャリアアップ助成金では最低6か月以上は正社員として給与を支払い続けなければいけません。
アルバイト時代のAさんの月給は月80時間勤務(時給1,000円×80時間)で80,000円でした。助成金対象として正社員へ転換し、正社員となったAさんの月給は200,000円です。アルバイト時代と正社員転換後の給与の差額は月120,000円です。
キャリアアップ助成金は最低でも6カ月は正社員としての給与の支払いが必要となり、その条件をクリアした後に助成金申請を行います。つまり、月12万円×6カ月=72万円の支払いが増加することになります。
お金を増やす目的で助成金を申請したのに、キャリアアップ助成金を受給するための条件をまじめに行っていると、かえって資金がマイナスになってしまった!こんなケースがあるのです。
ちなみに、キャリアアップ助成金にはさまざまなコースがあるのですが、例のように無期契約→正規契約に転換する場合にもらえるお金は28万5,000円です。お金だけのことを考えた場合は、非常に割に合わないのはお分かりいただけるでしょう。
