焼肉屋開業時に融資を受けるためには?

将来、焼肉屋を経営したいと考えている方は、焼肉屋を出店するまでにどんな準備が必要なのかを把握しているでしょうか。今回の記事では、開業に必要な資金調達の準備や、出店までに必要な準備方法を解説します。

焼肉屋開業時に融資を受けるために必要なこと

(1)自己資金を貯める

居抜き物件を借りるか、スケルトン状態の物件を借りるかによって初期投資額が異なりますが、スタートする際に500万円以上融資を希望される方がほとんどです。

スケルトンと居抜き物件の違い

では、500万円以上借りるためには、自己資金をどれだけ貯めれば良いのでしょうか?

【事例1】

ご自身で300万円を貯めて、プラスでご両親に100万円出資してもらった方は、日本政策金融公庫から1,000万円借りることができました。

事例1のイラスト

【事例2】

ご自身で100万円を貯めて、プラスでご両親に250万円出資してもらった方は、日本政策金融公庫から900万円借りることができました。

事例2のイラスト

上記の2つの事例からもわかるように、創業時に1,000万円程度のお金を借りるには、ご自身で貯めたお金と、ご両親から出資してもらったお金を合わせて300万円程度あると借りられる可能性が高いでしょう。 自己資金は、1円でも多く貯めることが重要になりますので、少しでも多くお金を貯められるように頑張りましょう。

(2)焼肉屋を出店するまでにいくら必要になるのかを計算する

出店する場所の家賃によって、いくらの金額が必要になるのか異なると思いますが、少し高めに見積もってみましょう。

《必要になる資金の具体例》

【店舗取得費】

店舗取得に係る費用
  • 敷金
  • 礼金
  • 保証金
  • 仲介手数料

※場所にもよりますが、安いところで、家賃の4ヶ月分、高ければ20ヶ月分必要になることもあるでしょう。出店場所が良ければ、最低でも家賃の6~8ヶ月分を払う想定をしておきましょう。

【設備】

設備に係る費用
  • 内装工事費
  • 厨房設備
  • 看板代
  • エアコン
  • ダクト
  • レジ

※居抜き物件orスケルトン物件or取り壊しから必要になる物件の条件によって、多少前後しますが、スケルトンを前提にし、20坪ほどのテナントであれば、500万円以上はかかると考えておきましょう。

特に焼肉屋の場合には、各テーブルにダクトの工事が必要となるため、通常の飲食店よりも給排気や排煙等のための工事の費用がかかります。

【その他の出費】

  • 食器
  • HP
  • 印刷代
  • DM
  • メニュー
  • ユニフォーム
  • 人材採用費
  • 開業前人件費
  • 保健所に支払うお金

※不要なものもありますが、最初に何が必要で、いくらかかるのかを考えておきましょう。

(3)どれだけ利益がでるのかの仮説を立てておきましょう。

飲食店の場合、月~木と、金土日で売上に差がでる店舗が多く、かつ、夜のみの営業にするのか、それとも、昼と夜の営業にするのかを考えておく必要があるでしょう。 仮説の立て方をご紹介致します。

《夜営業をした場合の月間利益の仮説の立て方》

①-②-③=利益 で計算していきます。

利益から、借入金の返済も考えていかなければなりません。 借入金の返済が毎月10万円必要になるのであれば、最低でも利益が10万円以上必要だと考えておくべきでしょう。

① 売上の仮説の立て方

月売上の考え方

単価 × 座席数 × 稼働率 × 回転数 × 営業日数 =月売上 上記の算式を元にして、売上の仮説を立てましょう。

例えば、 単価3,500円 座席数40席 稼働率70% 4名席に2名のお客さんが入るケースなどがあり、すべての席にお客さんが入ることはあまりないので、70%から80%で計算しましょう。) 回転数 1回転 営業日数 25日 上記で計算した場合、月の売上が2,450,000円となります。

金土日は、2回転で計算し、平日は、1回転で計算するなど、いろいろなケースを想定しておきましょう。

② 売上原価

原価率は、30%~40%が理想ですが、焼肉店の場合には40%を超える可能性もあります。 どれくらいの原価になるのかを計算し減価率の設定をしておきましょう。 融資でも原価率は必ずチェックされます。

③ その他の経費

人件費 賃料 水道光熱費 通信費(電話、インターネット) ゴミ処理費 備品補充費 ホームページ維持費、 有料媒体掲載費 火災保険 修繕費 旅費交通費 求人広告費 税理士報酬

(4)出店場所を探す

融資の申込みを行う場合、開業予定場所となる物件の仮押さえが必要です。物件が決まっていない状態では融資の申込みを行うことが出来ません。

出店場所はお店にとってとても重要です。事前に通行量調査や周辺調査をしっかりと行うようにしましょう。その際にお店のターゲット層を設定しておくこともポイントです。

※通行量の調べ方

17時から24時 サラリーマン 1,200人 OL 700人 合計1,900人   サラリーマンとOLをターゲットにしている場合には、上記のようにカウントしてみましょう。 また、平日と土日では、通行量や客層が異なることがあります。平日、土日、どちらもしっかりと調査を行いましょう。

(5)メニュー作り

融資を受けるにあたって、どんなメニューを販売するのかを聞かれますので、箇条書きでもよいので、メニュー表を考えておくとよいでしょう。

(6)仕入先の確保

焼肉店は、何と言っても肉を少しでも安く仕入れることが重要になります。安く購入するための人脈が重要になってくるでしょう。

焼肉屋を開業するために必要な知識とは?

(1)営業許可を取得する

飲食店の開業には、『営業許可』を取得しなければなりません。 参考:東京都福祉保健局 詳しくは、上記をご参照ください。

【営業許可を取る場合の注意点】

各店に1人、食品衛生責任者を置かなければなりません。 2店舗出店する場合には、それぞれの店舗で、食品衛生責任者が必要です。 食品衛生責任者となるには、調理師、栄養士、製菓衛生師等の資格が必要である。資格者がいない場合、保健所が実施する食品衛生責任者のための講習会を受講すれば、資格を取得できる。 一般の開業手続きとして、個人であれば税務署への開業手続き等、法人であれば、必要に応じて、健康保険・厚生年金関連は社会保険事務所、雇用保険関連は公共職業安定所、労災保険関連は労働基準監督署、税金に関するものは所轄税務署や税務事務所にて手続きをする。

(2)深夜酒類提供飲食店営業の届出

深夜(午前0時から日の出前)において酒類の販売を行なう場合、「深夜酒類提供飲食店営業」として公安委員会への届出も必要になる(問い合わせ先は地域の警察署・保安係)。

参照:中小機構

フランチャイズの検討

焼肉屋を開業するための修行経験を経て、ノウハウをしっかりと把握出来ている方であれば独立開業を目指すことも可能です。しかし、ノウハウがない、ゼロから全て自分で考えるのは不安という方の場合には、フランチャイズで開業するという方法もあります。

フランチャイズで開業するメリットは、経営ノウハウ、教育・研修システム、仕入れルート、ブランドイメージ等の活用が可能となり、ノウハウがない状態でも開業することが出来ます。

ただし、フランチャイズの場合には本部から指定されているメニューでの営業など制約や加盟金、ロイヤリティの負担の必要もあります。メリットやデメリットを理解し、フランチャイズ利用の検討を行いましょう。

まとめ

焼肉屋を始めるにあたっての知識と、融資を受けるために必要なことがわかったでしょうか?可能であれば、開業する1年前から準備を進めていくとよいでしょう。

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