創業時には様々な資金が必要ですが、創業したばかりの企業は実績が少なく大手銀行等の金融機関は融資に消極的になってしまう傾向があります。
創業時の資金調達を上手に行うことは、会社経営にとって非常に大切です。
創業時に積極的に融資を行ってくれる地方金融機関の創業支援をご存知ですか?
今回は経営者の方には是非知っておいていただきたい資金調達方法の一つ、地方金融機関の創業支援についてご紹介します。
1.地方金融機関が実施する創業支援とは?
地方金融機関とは、おもに「地方銀行」「信用金庫」「信用組合」を指します。
地方金融機関の特徴として
・中小企業の資金繰り円滑化
・経営力強化
・地域利用者の利用者数向上
を目指しているという点が挙げられます。
地域の中小企業の経営の円滑化に力を入れていることからも、創業したばかりの企業にとって地域に根付いた経営を行う地方金融機関との付き合いを持つことは、今後の会社経営に非常に大切であると言えるでしょう。
また、地方金融機関は創業時の融資に積極的に取り組んでいることが多く、実績がなく融資を受けづらい創業時に是非利用したい資金調達方法の一つです。
主な地方金融機関ごとの創業支援について確認していきましょう。
2.地方銀行
地方銀行は「全国地方銀行協会」に加盟している銀行のことを指し、各都道府県に本店を置くその地域最大規模の金融機関です。
銀行がある地域の個人事業主・中小企業を主な取引先としており、会社経営の資金繰りにおいて支援を行うだけでなく創業時の支援も積極的に行っています。
例えば、神奈川県の地方銀行である横浜銀行が実施する創業支援として「創業支援デスク」を設け、創業時の相談を受け付けています。
創業時や新事業を行う中小企業に向けた融資の商品を取り扱っています。
大手メガバンクとは違い取り扱う金額も億単位ではなく、数千万円単位の取り扱いが多いことも特徴です。
3.信用金庫
地域の方が中心の利用客で、会員となった地域の方とともに地域繁栄を目指す共同組織のことを信用金庫と言います。
信用金庫の会員になる条件として個人事業主または従業員数300人未満の法人に限られており、信用金庫の利益を出すことを目的としておらず、地域全体の利益向上が優先されています。
また、創業したばかりの企業や個人事業主の方への支援も積極的で、例えば城北信用金庫では創業・企業を考えている方を対象とした相談窓口を設け、各市区町村の創業支援事業と連携し支援を実施しています。
その他にも女性や若者、シニアの創業サポートを行う融資制度も設けています。
しかし、地方銀行と比較し活動エリアが狭く基本的には県内のみで活動しているので、開業地で利用可能な信用金庫を探す必要があります。
4.信用組合
信用組合の基本的な活動内容としては信用金庫と同様で、地域の活性化を目的としており中小企業や個人事業主の方が会員になることができます。
信用組合の活動範囲は信用金庫より狭く、一つの県を北・南などに分けて活動している。
地域の活性化を目的としていることから、活動範囲内で創業する場合には様々なサポ―トを受けることが可能です。例えば福島県のいわき信用組合では創業に関するセミナーの実施や無担保・保証人不要の創業新事業支援資金融資などの制度を実施しています。
5.創業時は、信用金庫や、信用組合がオススメ?
創業時に資金調達をおすすめする金融機関は、日本政策金融公庫です。
日本政策金融公庫の次におすすめなのが、信用金庫や信用組合となります。
日本政策金融公庫は、政府が100%出資している政府系金融機関で、中小企業を支えることを目的としている金融機関です。
そのため、まずは、日本政策金融公庫から借りることを目標としつつ、日本政策金融公庫から借りられた後に信用金庫や信用組合から借りるための準備をすることがベストでしょう。
まとめ
今回は創業時の知っておきたい資金調達方法の一つである、地方金融期間の創業支援についてご紹介しました。
地方金融機関は国からの補助を受けることによって、積極的な創業支援を実施することができます。
個人事業主や中小企業にとって、地域活性化を目的とした地方金融機関との関わりを持つことは会社経営を成功させる重要なポイントです。
ご自身の会社にとって一番適した資金調達方法で上手な会社経営を目指しましょう。