起業をしよう。そのために融資を受け資金調達をしよう。
このように新たなビジネスを進める中で、資金調達は税理士というプロフェッショルを頼る方も増えています。
税理士の仕事は主に企業の税務書類の作成と思われがちですが、その他、財務改善相談や会計帳簿の作成もおこなっています。
最近では、創業融資のお手伝いを認定支援機関として行う税理士もいて、資金調達の頼れるパートナーです。では、一体どんな税理士を選ぶのが得策なのでしょうか?
1.認定支援機関って何?
認定支援機関として認定された税理士(や弁護士など)を通して資金調達をすると、個人で申し込むよりも複数のメリットがあります。
では、そもそも認定支援機関とはなんなのでしょうか?認定支援機関について知るには、まず経営革新等支援(中小企業庁)について知る必要があります。経営革新等支援とは、平たく言うと日本政府が中小企業庁の創業や経営を支援し、日本経済へ貢献することを目的として政府の事業です。
※上記URLをクリックすると、中小企業庁のパンフレット(PDF)へリンクします
税理士や弁護士などの専門家で、さらに一定レベル以上の知識や経験をもつ方を、認定支援機関として中小企業庁が認定しています。(認定済の認定支援機関は、中小企業庁の公式ページで一覧が出ています)
認定支援機関によるバックアップを受けている起業家は、金融機関で「お金の専門家によるお墨付きがある」と評価され、融資の通過率も高くなるのです。
2.創業融資の税理士を選ぶ5つのポイント
①(実績)実績は何件?件数が多いほどノウハウは多い
創業融資を掲げる税理士事務所は、インターネット検索をすれば多数見つける事ができます。しかし、それらのサイト全てに実績が明記されているわけではありません。
実績に自信のある税理士であれば、「弊社では過去〇〇件の融資を実行しております」などと記載があります。融資の件数が多いとなぜよいのか?それは、それだけノウハウが増えるからです。
税理士事務所には毎日さまざまな事情をお持ちの融資希望の事業主の方が訪問されます。その中で、もちろん融資に失敗したケースもあるのです。融資実績の多い税理士であれば、経験値から「この借入額だと融資はおりない」「この事業計画ではムリだ」などを感じ、事業主に修正のアドバイスをすることができるのです。
②(人柄)長く付き合うから、感じよくズバッと指摘する税理士がベスト!
税理士との付き合いは、融資をしてもらったらサヨナラではありません。2回目の融資への支援や、その前の返済が計画通りにできているかなど、長期的なモニタリングを行います。
また、財務状況についてズバと言ってくれる税理士もオススメです。なぜなら、そういった税理士は時間を短縮できるからです。結局融資が受けられそうもないのに、いつまでも相談をしていては時間の無駄になってしまいます。
「今は〇〇だから融資は無理だが、半年間〇〇をしたら可能性は上がります」などの的確なアドバイスをしてくれる認定支援機関を選びましょう。
③(料金体系)成功報酬なら安心!初回相談無料に惑わされない
認定支援機関も商売ですので、完全無料でアドバイスをしているのではありません。
通常、電話相談までは無料。その後、60分で5,000円~8,000円などの料金を求める認定支援機関もあります。
安心なのは、料金体系が成功報酬の認定支援機関です。彼らは電話での相談はもちろん、書類作成、面談同行までしても、実際に融資の審査に落ちればあなたに金銭を請求することはないからです。
④(書類作成代行)慣れない書類もスピーディに作成してくれる
認定支援期間に資金調達を相談することの大きなメリットは、書類作成代行です。もちろん、あなたが認定支援期間にデータとして提出しなければいけない確定申告書や源泉徴収書はあります。
しかし、金融機関に提出する創業計画書や事業計画書、収支計画書などの書類作成については、彼らはプロなのです。融資の通りやすい書類作成についても、彼らはノウハウを持っています。
⑤(面談同行)心強い!緊張する面談への同行サービスも
これは一部の認定支援機関のみとなりますが、金融機関の担当者とあなたの面談に同行してくれるサービスを持つ認定支援機関もあります。
事業資金の融資の面談は、初めてであれば少し緊張するものです。しかし、同行者がサポートしてくれるのであれば、とても心強いですよね。
まとめ
認定支援機関は星の数ほどありますが、そのすべてが実績をもっているわけではありません。料金体系もバラバラですので、相談前には今回の記事の5つのポイントから比較検討してみましょう。