パーソナルジムを開業するために日本政策金融公庫から自己資金100万円で、850万円の融資を受けたMさんの事例をご紹介しています。
一般的に、事務を開業する場合に必要な資金は、物件を借りる資金・内装工事費用・トレーニング器具購入のための設備資金・家賃や広告宣伝費などの運転資金を含め1,000万円ほどと言われています。
1000万円の開業資金を、日本政策金融公庫の融資を受けて調達するためには、自己資金を300万円ほど貯めてから融資を申請することが一般的です。
しかし、今回ご紹介するMさんの自己資金は100万円です。
自己資金が少ないMさんが融資に成功したポイントは、収益を見込める根拠を具体的に示すことにありました。
目次
Mさんの状況
Mさんはプロボクサーとして活躍した後、約7年間有名なボクシングジムのチーフトレーナーとして指導をしてきました。
Mさんが指導をしていたボクシングジムは、東京都内で有名なボクシングジムであったため、利用する顧客数も多くいました。
そんな人気のボクシングジムの中でもMさんの知識や経験に基づいた指導は好評で、Mさんを指名してボクシングジムに通う方が多くいました。
今回開業を決意した背景として、勤務していたボクシングジムではトレーナーの数が足りないために受付~指導までも1人で行う必要があった、というものがあります。
Mさんは、ボクシングジムのトレーナーの数が少ないことで、トレーニングや指導以外の店舗運営業務に時間を割く必要があり、お客様に満足いく指導ができていないと感じたそうです。
Mさんは独立開業することで、自身の店舗を構え、受付などの店舗運営業務を別の人に任せるこことで、お客様の満足度を上げる指導に多くの時間を割けるようにしよう、と創業を決意しました。
1・創業のポイント1:豊富な経験とその根拠を示す
日本政策金融公庫の融資審査に通過するためには、開業した際に顧客が満足し、収益を確保することができる、という根拠を示すことが大切です。
ジムを運営する場合、これまで指導してきた顧客数や自身の工夫、競合と差別化を見込むことができるサービスの内容や書類を提示することができると、日本政策金融公庫の融資を受けやすくなります。
具体的にMさんの場合、これまで勤務していたボクシングジムでは、トレーナーがそれぞれ顧客管理をしていました。
Mさんは7年間で出会ったお客様それぞれの特徴やトレーニングの内容、今後の課題などをまとめたファイルを作成し、細かくデータ化することでお客様それぞれに合ったトレーニングメニューを実施していました。
今回、日本政策金融公庫の融資面談の際、これまでに作成していたファイルを持参してもらうことで、日本政策金融公庫の融資担当者に、Mさんの豊富な経験の根拠として説明することが可能になり、好印象を与えることができました。
「7年間、多くの顧客を抱えて、それぞれの特徴などに合わせてデータ化することでココによって違うトレーニングメニューを実施していました」と口頭で説明しても、納得してもらえないかもしれません。
売上の根拠として提示できる顧客リストなどを準備しておくことで、融資審査で良い印象を与えることになります。
2・融資成功ポイント2:売上が期待できる集客力があることを示す
日本政策金融公庫の融資審査に通るためには、長期的に顧客を確保し、収益を打設仕組みあることを示すことも重要です。
集客力があることを示すためには、見込み客の数や立地による集客性、新規顧客の獲得手段があることなどから説明できます。
今回、Mさんは3つの点から売上を確保すための集客力について、日本政策金融公庫の融資面談で説明しました。
(1)既存客の来店により、開業後の見込み客の確保ができている
これまでボクシングジムで7年間トレーナーとして勤務していたMさんには多くの顧客がいました。
得にMさんの場合、顧客それぞれの細かい分析をして丁寧なトレーニングメニューを作成していたこととなどから、「今後もMさんに指導してもらいたい」という方が顧客の30%以上おり、独立開業後も安定した集客を見込めることを説明しました。
(2)立地条件が良く、集客しやすい
Mさんの開業地は駅から徒歩1分の好立地で、人通りも多く新規顧客の獲得がしやすい場所を選択しました。
また、これまで勤務していたボクシングジムからも2キロほどしか離れていないので、既存顧客もまた通いやすいという点もアピールしました。
日本政策金融公庫の融資審査では、開業地がどこなのかが影響することがあります。
融資申込者にとってなじみがある場所で、集客しやすい立地の開業は日本政策金融公庫の融資審査でプラスに見てもらえる可能性が高いと言えます。
(3)新規顧客獲得の戦略を持っている
これまでの勤務していたジムで指導していた顧客を引き継ぐことで、ある程度の顧客と売上を確保することができる、と説明することができましたが、Mさんは新規顧客の獲得についてもきちんと説明することができました。
ジムの開業時にボクシングの日本ランカーを雇用し、2人で指導をすることになっていることをまず説明しました。
また、SNSで一定数以上のフォロワーがいるK-1選手やプロボクサーに業務委託することで、練習風景などを投稿してもらい、新規顧客の集客を図る、ということを説明しました。
もちろん、日本政策金融公庫の融資担当者からの信用を得るため、業務委託が決まっているK-1選手などの具体的な情報などもまとめて融資審査の資料として提出しています。
まとめ
自己資金が少ない場合であっても、開業後に収益が安定して見込むことができると具体的に示すことができるポイントを抑えておくことで、高額融資を受けて資金調達ができる可能性があります。
細かい事業計画を作成して、これまでの経験などを基にし、売上が獲得できる根拠となる資料を提出することができると、日本政策金融公庫の融資担当者に納得してもらうことができ、融資審査に通る可能性が高くなります。
ジム経営で日本政策金融公庫からの融資を成功させるポイントとして、会員数をいかに増やすかを具体的にし、収益を上げることができる根拠として示すことがとても重要です。
どのような主客方法を活用して既存顧客の他に新規顧客を獲得するかを具体的に説明できるように準備しておきましょう。
また、今回ご紹介したMさんは日本政策金融公庫から850万円の融資を受けた後に信用金庫から300万円の融資を受けることができました。
税理士や認定支援機関など、事業資金の融資に詳しい専門家に相談することで、自己資金が少ない場合であっても十分な資金調達を実現することができるでしょう。
これかから開業するための事業資金の調達をお考えの方は、ぜひ一度お近くの認定支援機関にご相談ください。