会社設立の準備に必要な会社の商号(会社名)の決め方

会社設立の準備に必要な会社の商号(会社名)の決め方
株式会社SoLabo 代表取締役 田原広一
この記事の監修
株式会社SoLabo 代表取締役 / 税理士有資格者
資格の学校TACで財務諸表論の講師を5年行う。税理士事務所勤務を経て、平成23年より個人で融資サポート業務をスタート。
平成27年12月、株式会社SoLabo立ち上げ。
融資支援業務に力を注ぎ、現在では400件以上の融資支援を行っている。

新しく会社を設立するときは、会社の名前である「商号(会社名)」を決めなければなりません。
この記事では、「商号」を決めるときのポイントや注意点を紹介します。

1.商号(会社名)を考えるときの4つの注意点

商号(会氏名)を考えるにあたり、注意すべき点が4つあります。

(1) 商号(会社名)のどこかに必ず「株式会社」という文字を入れる

よく、「株式会社〇〇」や「〇〇株式会社」という商号をみかけるかと思います。いわゆる「前株」や「後株」と呼ばれるものです。

商法の規定として「株式会社」という文字を必ず入れるという決まりはあります。
ただし、「どこにいれるか」という場所についての決まりはありません。前でも後ろでもよいです。

なお「合同会社」にもかかわらず、「株式会社」と入れるなど、異なる会社の形態を入れるのは禁止されています。

(2) 漢字・ひらがな・カタカナはもちろん、一定の符号やアルファベット、数字も使える。

商号(会社名)には、漢字、ひらがな、カタカナ、アルファベットはもちろん使用できます。

他に、数字や符号も使用できますが、符号は「&(アンド)」「’(アポストロフィー)」「,(コンマ)」「-(ハイフン)」「.(ピリオド)」「・(中点)」の6種類が使用可能で、文字を区切る時にのみ使用できます。
但し、「.(ピリオド)」は直前の文字がアルファベットの場合のみ末尾に使用できます。

(3) 見る人の誤解を招くような商号(会社名)は使用できない

「トヨタ」や「ソフトバンク」など実績のある有名企業の名前を全く関係がないのに使用したり、「銀行」「信託」「医院」「法律事務所」「専門学校」「生協」などは実際の事業に関係しない場合は使用できないことが法律上で決まっています。また、「〇〇事業部」や「〇〇営業部」など会社の一部門を示す文字も使用できません。

見た人が誤解するような商号や文字を使用することは出来ないという事です。

(4) 同一住所に同一の商号があると登記できない

法律では商号と本社の所在地が一致する場合のみ、商号を登記することができるとされています。まったく同じ住所に全く同じ名前の会社設立することは出来ないということです。

本社所在地が違う場合は同じ商号でも登記できますが、その場合、他社から「商号使用差止請求」というものを受ける可能性があります。
そうならない為にも、事前に管轄の法務局で類似商号がないかを確認しておきましょう。

会社設立の準備に必要な会社の商号(会社名)の決め方

2.商号(会社名)を考えるポイント

注意点の次は考える際のポイントをご紹介します。

(1) ドメインが取得できるか

ネット社会の現代では、ホームページを作成する会社が増えてきました。
また、取引先や仕入先とメールのやりとりを行う事も日常的となっています。

インターネット上の住所のようなものが「ドメイン」です。
ホームページであれば「www」の次から最後までの部分、メールアドレスなら「@」の後の部分です。

ドメインは同じものが無く、先着順です。せっかく決めた商号がドメインとして利用できないなんてことがあるかもしれません。

そうならないためにも、事前に確認をしておきましょう。

(2) 4つの「やすい」

4つの「やすい」とは「覚えやすい」「聞き取りやすい」「言いやすい」「書きやすい」です。

商号(会社名)は覚えてもらうことが大事なので「覚えやすい」は重要です。
商号(会社名)を決める前に声に出して読んでみたり、書いてみたりして4つの「やすい」を確認しましょう。

(3) 由来が答えられる

新規の会社の場合、会話のきっかけに商号(会社名)の由来を聞かれる場面もあるかもしれません。
せっかく思い入れをもって決めた商号(会社名)ですから、由来もしっかり決めておきたいですね。

会社のやりたいことや方向性を名前に入れるなどすると、由来としても伝えやすくなるでしょう。

(4) 外国語での意味や発音にも注意

海外進出を視野にいれている場合は、現地の言葉でマイナスイメージになるような表現になっていないかを確認する必要があります。

定款に『(商号)第1条 当会社は〇〇株式会社と称し、英文では〇〇.Incと表示する』と付け加えておくと英語の会社名も一緒に登録できます。

(5) 50音順を意識してみる

複数企業が集まる展示会のパンフレットや、同業者リストなどに掲載される場合など、50音順で記載されることが多いです。

企業数が多ければ多いほど、最初に記載されているところに目が行くものです。

3.商号(会社名)がきまると2つの権利が発生する

商号(会社名)を登記し、決定すると2つの権利が発生します。
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以前は、登記してある商号は同一の市区町村内では同じ商号、類似の商号を登記することができませんでした。
法改正により、商号を用いる相手が不正な目的で使おうとしていたり、自社の商号が周知されている場合を除いて登記できるようになってしまい「商号専用権」の主張が限定されるようになりました。

そのため、商号(会社名)を決めたら、「商標登録」も行っておきましょう。
「商号登記」は法務局ですが、「商標登録」は特許庁の管轄になります。

まとめ

今回は商号(会社名)を決める際の注意点をご紹介しました。

「色々考えては見たけれど、どうしても決められない」という場合はプロのネーミングライターにお願いしてみるというのも一つの手です。

一生懸命立ち上げる会社はかわいい我が子のようだと思います。是非、素敵な名前をつけてあげてくださいね。

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