シード期の資金調達方法はどうすればいいのか

シード期の資金調達方法はどうすればいいのか
株式会社SoLabo 代表取締役 田原広一
この記事の監修
株式会社SoLabo 代表取締役 / 税理士有資格者
資格の学校TACで財務諸表論の講師を5年行う。税理士事務所勤務を経て、平成23年より個人で融資サポート業務をスタート。
平成27年12月、株式会社SoLabo立ち上げ。
融資支援業務に力を注ぎ、現在では400件以上の融資支援を行っている。

投資家などがスタートアップ企業への投資額を決める判断材料として、企業の格付けを示すシリーズシードという指標を活用します。創業前のスタートアップ企業は、まだ種の状態という意味合いから、シード(seed)期といわれています。

一般的に、創業したビジネスの今後を左右するのは「創業時に資金を集められたか」にかかっていますので、まだ事業を始めていないシード期における資金調達はどうするのがベストか、ご説明します。

1.創業時の資金調達が事業継続のカギ

中小企業庁のデータによると、創業から1年後に廃業する会社や個人事業主は約3割といわれており、さらに3年~5年後になると約半分が事業撤退を余儀なくされているという現実があります。

事業がうまくいかなくなる原因として挙げられるのが、事業が軌道に乗るまでの期間を乗り切るだけの資金が不足していることです。実際に、2017年度版『中小企業白書』によると、創業期に直面している課題として「資金調達」を挙げている企業が約6割と最も高い割合を占めています。

一般的に会社が18か月存続できるだけの資金を準備しておくとよいとされていますが、すべて自己資金で貯めるのは現実的ではありません。

金融機関などの融資を活用して、計画的に資金調達していくことが有効です。

事業資金を調達するための方法は、次の7つが挙げられます。

  1. 政府系金融機関の日本政策金融公庫から融資を受ける
  2. 銀行などの民間の金融機関から融資を受ける
  3. 消費者金融などのノンバンクから借入する
  4. 国や自治体の助成金や補助金を利用する
  5. インターネットで出資を募るクラウドファンディングを利用する
  6. 投資家から資金調達する
  7. 売掛金がある場合にはファクタリングを利用する

このように7つの資金調達方法はあるものの、資金調達をしたい時期や事業の状況によって、利用できる方法は限られています。

2.シード期の資金調達はどうするのがベスト?

では、まだ創業していないシード期の企業の場合、どのように資金調達するのがいいのでしょうか。

シード期は売上の実績がなく企業の社会的な信用もありませんので、民間の金融機関から資金調達することは難しい時期だと言われています。

しかし、「日本政策金融公庫の創業融資を受ける」方法や「エンジェル投資家から出資を受ける」方法は、シード期の企業であっても資金調達できる可能性が高いです。

日本政策金融公庫の創業融資を受ける

政府の出資100%の金融機関である日本政策金融公庫。日本経済成長・発展への貢献や地域活性化への貢献を経営方針として掲げているため、新たな事業や創業者への支援、中小企業や小規模事業者への支援を積極的に行っています。

そのため、コツコツと自己資金を貯めた上で、しっかりと事業計画を立て、企業の将来性や売上の見込みを説明できれば、低金利で、条件によっては無担保・無保証人で融資を受けることが可能です。

創業時に利用できる融資制度は次のとおりです。(日本政策金融公庫のホームページより引用)

融資制度名利用できる方
新規開業資金新たに事業を始める方または事業開始後7年以内の方
女性、若者/シニア起業家支援資金女性または35歳未満か55歳以上の方で、新たに事業を始める方または事業開始後7年以内の方
生活衛生新企業育成資金生活衛生関係の事業を創業する方、または創業後7年以内の方
新創業融資制度新たに事業を始める方、または事業開始後で税務申告を2期終えていない方
資本性ローン創業等に取り組む中小企業・小規模事業者であって、地域経済の活性化のために、一定の雇用効果が見込まれる事業、地域社会にとって不可欠な事業、技術力の高い事業などに取り組む方

なお、日本政策金融公庫で融資を受ける方の平均借入額は600万円程度です。

シード期の企業でも比較的融資が受けやすいですが、ご自身で融資を申し込んだ場合、約半数の方が審査に落ちてしまったり、希望額よりも融資額が減額されてしまったりと、決して審査が甘いわけではありません。

融資の成功確率を少しでも上げたい方は、認定支援機関を経由して融資を申し込むことをおすすめします。

認定支援機関とは、経営課題を抱えている中小企業や小規模経営者の相談・支援を行う、国が認定した公的機関です。税理士や会計士、中小企業診断士などが認定されているケースが多いです。

過去の実績や信用情報など、経営者の状況によって変わってきますが、認定支援機関を通じて融資の申し込みをすることで、経営者の信用力を高めることができ、審査に通る確率を上げることが可能になります。

当サイトを運営している株式会社SoLaboも認定支援機関です。1,600件以上の融資サポートを実施してきましたので、「今の状況で融資が受けられるのか」「融資を成功させるためにどのような準備が必要なのか」など、融資に関する疑問をお持ちの方はぜひお気軽にご相談ください。

シード期の資金調達方法はどうすればいいのか

エンジェル投資家から出資を受ける

日本政策金融公庫からの融資を受けられないケースもあります。

例えば、融資を受けるための元手として自己資金を全然貯めてきていなかったり、日本政策金融公庫が重視する、創業する業界の勤務経験がまったくなかったりするといったものが代表例です。

創業支援を積極的に行っている日本政策金融公庫の融資が難しいということは、「事業が成功する確度が低い」と言われているようなものですので、一般的な投資家にとっても、その企業へ投資する価値は低いと判断されることがほとんどでしょう。

そのため、金銭的な見返りを第一に求めない「エンジェル投資家」による出資を受けることが選択肢として挙げられます。

エンジェル投資家からお金を借りる方法とは?

国内でエンジェル投資家が生まれ、増えた背景には「エンジェル税制」の存在が大きいです。エンジェル税制は条件を満たすエンジェル投資家とベンチャー企業に向けて、減税措置を行う制度です。エンジェル投資家から資金調達を検討するなら、まずは自身の企業が次の対象要件を満たさなければなりません。

エンジェル税制の対象要件 (中小企業庁ウェブサイト)

一般的にエンジェル投資家は、経営者の魅力や事業のコンセプト・アイディアの魅力など、独自の指標で事業価値を評価しますが、実際のところ、情報提供を求められるのは、先ほど挙げた日本政策金融公庫で融資を受ける際に提出する「創業計画書」と同じような内容です。ビジネスプランと共に事業の将来性をしっかりと説明できることが求められます。

エンジェル投資家は、できるだけ自身が創業しようとしている事業分野で知見や人脈がある方が望ましいとされます。あなたの人脈を通じて知り合えれば一番いいのですが、難しい場合は、エンジェル投資家を見つけるためのマッチングサイトなどを活用しましょう。

しかし、当然、インターネット上で出会うエンジェル投資家には、背景がよくわからない人がいますので、間違っても、反社会的勢力とつながりを持たないよう、投資家の名前を検索したり、FacebookなどのSNS上の評判を確認したり、個人でもできる簡単な反社チェックを行うようにしましょう。

まとめ

まだ創業前のシード期における資金調達はどうするのがベストかをご説明してきました。

資金調達にもいろいろ手段はありますが、シード期において最適なのは、日本政策金融公庫の創業融資を受けることです。

一般的に、創業の時期の調達した資金の金額によって、その後の事業規模が決まるとも言われています。また、余裕のある事業経営のためにも、しっかりとシード期のうちに資金調達を行いましょう。

株式会社SoLaboがあなたの融資をサポートします!









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