個人事業主が創業融資を受けるときのポイントを解説

建設業や小売業など、個人事業主として独立開業を予定している人もいますよね。その際、個人事業主でも創業融資を受けられるのかどうかが不安なことにより、個人事業主として創業融資を受けるときの情報が知りたい人もいるでしょう。

当記事では、個人事業主が創業融資を受けるときのポイントを解説します。創業融資の審査に向けて必要となる準備も解説するため、個人事業主として創業融資を受けることを検討中の人は参考にしてみてください。

個人事業主が創業融資を受けるときのポイントは信用力

個人事業主として創業融資を受けたい場合、ポイントになるのは信用力です。事業者としての信用力を評価されなければ、金融機関による審査を通過できず、創業融資を受けられないため、個人事業主として創業融資を受けたい人はその前提を踏まえておきましょう。

創業融資における信用力とは、債務を返済する能力のことです。創業融資の場合、金融機関は貸し倒れリスクを抑える必要があるため、「書類」や「面談」など、審査を通じて、信用力を評価できた申込者に対して創業融資を実行することになります。

また、創業期の個人事業主の場合、信用力を示すことが難しい傾向があります。創業期は事業実績が乏しい関係上、決算書類から信用力を評価されにくい傾向があるため、創業期の個人事業主はあらゆる要素から信用力を示すことがポイントとなります。

信用力は申込者の状況から総合的に判断されます。事業実績が乏しい創業期の個人事業主はさまざまな要素をもとに信用力を示すことがポイントとなるため、個人事業主として創業融資を受けたい人は念頭に置いておきましょう。

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創業融資を受けるときのポイントは個人事業主も法人も共通している

創業融資を受けたい場合、ポイントは個人事業主も法人も共通していると言えます。事業形態を問わず、金融機関から創業融資を受けるときは信用力がポイントとなるため、個人事業主として創業融資を受けたい人はその前提を踏まえておきましょう。

創業期の法人は事業実績が乏しいことが考えられます。金融機関は事業実績から信用力を判断することが難しいため、「法人の創業計画」や「経営者の信用情報」など、あらゆる要素からその法人の信用力を判断することになります。

また、創業期の個人事業主も事業実績が乏しいことが考えられます。金融機関は事業実績から信用力を判断することが難しいため、「創業者の事業経験」や「創業者の自己資金」など、あらゆる要素からその個人事業主の信用力を判断することになります。

創業融資の場合、法人よりも個人事業主のほうが不利になるわけではありません。法人よりも個人事業主のほうが信用力が低いと言われることがありますが、事業形態のみではなく、申込者の状況から総合的に判断されるため、創業融資を受けたい人は覚えておきましょう。

ポイントを押さえた人は創業融資の審査に備える

創業融資を受けたい場合、金融機関による審査を通過する必要があります。いずれの金融機関に申し込むにしても、審査を通過する必要があるため、個人事業主として創業融資を受けるときのポイントを押さえた人は審査に備えておきましょう。

【審査に備えるための具体例】

  • 創業計画を策定する
  • 事業経験を整理する
  • 自己資金を工面する
  • 信用情報を確認する

審査される傾向がある項目として挙げられるのは「創業計画」「事業経験」「自己資金」「信用情報」です。創業融資を受けるには、審査を通過する必要があるため、個人事業主として創業融資を受けるときのポイントを押さえた人は各項目を確認してみましょう。

創業計画を策定する

創業融資を受けたい場合、金融機関に審査される傾向がある項目のひとつは「創業計画」です。創業計画は創業融資の可否における判断材料のひとつとなる可能性があるため、個人事業主として創業融資を受けたい人は創業計画を策定してみましょう。

【創業計画における項目の具体例】

項目 具体例
事業内容 ・事業の形態は?
・事業の業種は?
・創業の動機は?
着手状況 ・設備発注の有無は?
・頭金支払いの有無は?
・許認可取得の有無は?
運転資金 ・仕入費の内訳は?
・人件費の内訳は?
・運転資金の合計額は?
設備資金 ・物件の価格は?
・機械の価格は?
・什器の発注先は?
資金調達 ・自己資金の額は?
・自己資金の預け先は?
・借入金の返済予定額は?
収支計画 ・仕入高の見込みは?
・売上高の見込みは?
・利益の見込みは?
取引先 ・想定している販売先は?
・想定している仕入先は?
・想定している外注先は?

たとえば、創業計画の項目として挙げられるのは「事業内容」です。「事業の形態」「事業の業種」「創業の動機」「必要となる技術」など、想定している事業の方針を伝える項目となるため、事業内容は金融機関の担当者から確認される傾向があります。

また、創業計画の項目として挙げられるのは「収支計画」です。「仕入高の見込み」「売上高の見込み」「利益の見込み」など、創業後の収入や支出を伝える項目となるため、収支計画は金融機関の担当者から確認される傾向があります。

なお、個人事業主の場合、個人事業主を選択した理由を創業計画に落とし込む方法があります。法人の設立ではなく、個人事業主を選択した理由を落とし込むことにより、創業計画の具体性を伝えられる可能性があるため、創業計画を策定する人は覚えておきましょう。

事業経験を整理する

創業融資を受けたい場合、金融機関に審査される傾向がある項目のひとつは「事業経験」です。事業経験は創業融資の可否における判断材料のひとつとなる可能性があるため、個人事業主として創業融資を受けたい人は事業経験を整理してみましょう。

【事業経験における項目の具体例】

項目 具体例
経験した業務 ・営業に関する業務
・接客に関する業務
・経理に関する業務
習得した技術 ・交渉に関する技術
・デザインに関する技術
・システム運用に関する技術
保有する知識 ・市場動向に関する知識
・経営分析に関する知識
・労務管理に関する知識

たとえば、小売業を創業予定の場合、小売業に関する事業経験の有無を金融機関の担当者から確認される傾向があります。「小売業における業務」や「小売業に関する知識」など、小売業を創業予定の人は創業後に活かせる事業経験を整理することになります。

また、建設業を創業予定の場合、建設業に関する事業経験の有無を金融機関の担当者から確認される傾向があります。「建設業における業務」や「建設業に関する知識」など、建設業を創業予定の人は創業後に活かせる事業経験を整理することになります。

なお、事業経験に不安がある場合、経験不足の状況を補完する方法を検討する余地があります。「業界知識を増やすこと」や「副業として従事すること」など、方法は色々考えられるため、事業経験に不安がある人は経験不足の状況を補完する方法を検討してみましょう。

自己資金を工面する

創業融資を受けたい場合、金融機関に審査される傾向がある項目のひとつは「自己資金」です。自己資金は創業融資の可否における判断材料のひとつとなる可能性があるため、個人事業主として創業融資を受けたい人は自己資金を工面しておきましょう。

【自己資金として認められる傾向がある資金の具体例】

項目 具体例
自己資金として認められる傾向がある資金 ・預貯金
・退職金
・資産の売却代金
自己資金として認められない傾向がある資金 ・タンス預金
・出所が不明の預貯金
・返済義務のある資金

自己資金として認められる傾向がある資金として挙げられるのは「預貯金」です。口座に貯めた預貯金は出入金履歴から形成過程を把握できる関係上、自己資金として認められる傾向があるため、金融機関の担当者から自己資金として評価される可能性があります。

一方、自己資金として認められない傾向があるのは「タンス預金」です。現金にて保管しているタンス預金は出所を証明できない関係上、自己資金として認められない傾向があるため、金融機関の担当者から自己資金として評価されない可能性があります。

なお、融資制度によっては、自己資金の要件を設けている場合があります。事業開始に必要な資金のうち、一定の割合の自己資金を求められる可能性があるため、自己資金を工面するときは必要となる額を確認することを検討してみましょう。

信用情報を確認する

創業融資を受けたい場合、金融機関に審査される傾向がある項目のひとつは「信用情報」です。信用情報は創業融資の可否における判断材料のひとつとなる可能性があるため、個人事業主として創業融資を受けたい人は信用情報の概要を確認しておきましょう。

【信用情報の概要】

項目 概要
記録される情報 ・住宅ローン
・カーローン
・カードローン
・クレジットカード
・スマホ本体の分割払いなど
記録される事故情報 ・長期延滞
・強制解約
・債務整理
・民事再生
・代位弁済など

信用情報に記録される情報として挙げられるのは「クレジットカード」です。「契約年月日」「請求された額」「入金の状況」など、クレジットカードに関する情報は信用情報に記録されるため、金融機関から利用状況を確認される傾向があります。

また、信用情報に記録される事故情報として挙げられるのは「長期延滞」です。「ローンの返済」や「スマホの分割払い」など、支払いが61日以上または3か月以上遅れた場合は信用情報に記録されるため、金融機関から事故情報を問題視されるおそれがあります。

なお、信用情報は開示請求することができます。「株式会社シー・アイ・シー」や「株式会社日本信用情報機構」など、信用情報機関に開示請求することにより、記録されている信用情報を確認できるため、不安がある人は開示請求することを検討してみましょう。

個人事業主として創業融資を受けたい人は準備を進める

個人事業主として創業融資を受けたい場合、申込に向けて準備を進めることになります。準備の内容を確認することにより、計画的に準備を進められる可能性があるため、個人事業主として創業融資を受けたい人は準備の内容を確認しておきましょう。

【創業融資における準備の具体例】

  • 個人事業主が利用できる融資制度を確認する
  • 個人事業主が求められる必要書類を作成する

創業融資における準備として挙げられるのは「融資制度の確認」と「必要書類の作成」です。計画的に準備を進められる可能性があるため、個人事業主として創業融資を受けたい人はそれぞれの項目を確認してみましょう。

個人事業主が利用できる融資制度を確認する

創業融資における準備として挙げられるのは、個人事業主が利用できる融資制度を確認することです。個人事業主が利用できる融資制度の中から、申し込む融資制度を選択することになるため、個人事業主として創業融資を受けたい人は融資制度を確認してみましょう。

【個人事業主が利用できる融資制度の具体例】

具体例 概要
日本政策金融公庫
「新規開業・スタートアップ支援資金」
<対象者>
・新たに事業を始める人
・事業開始後おおむね7年以内の人
<返済期間>
設備資金:20年以内(うち据置期間5年以内)
運転資金:10年以内(うち据置期間5年以内)
<融資限度額>
7,200万円
東京都
中小企業制度融資「創業」
<対象者>
・1か月以内に東京都内で創業しようとする個人
・創業した日から通算5年未満の個人など
<返済期間>
設備資金:10年以内(うち据置期間1年以内)
運転資金:7年以内(うち据置期間1年以内)
<融資限度額>
3,500万円
広島銀行
「創業支援ローン」
<対象者>
・広島県、岡山県、山口県、愛媛県内で事業を開始予定の個人事業主
・広島県、岡山県、山口県、愛媛県内で事業開始後1年以内の個人事業主など
<返済期間>
設備資金:10年以内(うち据置期間1年以内、法定耐用年数の範囲内)
運転資金:7年以内(うち据置期間1年以内)
<融資限度額>
1,000万円以内
多摩信用金庫
創業支援特別融資「ブルーム」
<対象者>
・営業地区内で6か月以内に事業を開始予定の個人
・営業地区内で過去3年以内に事業を開始した個人など
<返済期間>
設備資金:10年以内(うち据置期間3年以内)
運転資金:7年以内(うち据置期間3年以内)
<融資限度額>
500万円以内

個人事業主が利用できる融資制度として挙げられるのは、日本政策金融公庫の「新規開業・スタートアップ支援資金」です。新たに事業を始める人や事業開始後おおむね7年以内の人が対象となるため、個人事業主の場合も創業融資を申し込むことができます。

また、個人事業主が利用できる融資制度として挙げられるのは、東京都の中小企業制度融資「創業」です。東京都内で1か月以内に創業しようとする個人や創業した日から通算5年未満の個人が対象となるため、個人事業主の場合も創業融資を申し込むことができます。

なお、融資制度によっては、対象地域が限定されています。「自治体の制度融資」や「地方銀行の創業融資制度」など、管轄の地域内における事業者のみが対象となる融資制度があるため、個人事業主が利用できる融資制度を探したい人は留意しておきましょう。

個人事業主が求められる必要書類を作成する

創業融資における準備として挙げられるのは、個人事業主が求められる必要書類を作成することです。必要書類の中には、作成に時間がかかる書類があるため、個人事業主として創業融資を受けたい人は必要書類を確認してみましょう。

【個人事業主が求められる必要書類の具体例】

項目 具体例
本人確認の書類 ・運転免許証
・パスポート
・マイナンバーカード
・印鑑証明書
申込に関する書類 ・借入申込書
・信用保証委託申込書
事業に関する書類 ・創業計画書
・収支計画書
・資金繰り表
・許認可証
決算に関する書類 ・所得税の確定申告書
納税に関する書類 ・納税証明書
資金に関する書類 ・預金通帳
・源泉徴収票
・返済予定表

個人事業主が求められる必要書類として挙げられるのは「創業計画書」です。創業前の個人事業主の場合、創業計画書から事業の実現性を伝えることになるため、金融機関から創業計画書の提出を求められる傾向があります。

また、個人事業主が求められる必要書類として挙げられるのは「所得税の確定申告書」です。創業後の個人事業主の場合、所得税の確定申告書から決算状況を伝えることになるため、金融機関から所得税の確定申告書を求められる傾向があります。

なお、必要書類は申込時に提出する書類と面談時に持参する書類に分けられます。いずれの書類も申込先の金融機関から指示を受けることになるため、個人事業主が求められる必要書類を作成したい人は留意しておきましょう。

創業融資における個人事業主のQ&A

今回は創業融資における個人事業主の情報をQ&A形式の一覧表にまとめました。創業融資に関する疑問や不安を解消できる可能性があるため、個人事業主として創業融資を検討している人は参考にしてみてください。

【創業融資における個人事業主のQ&A】

質問 回答
創業融資を受ける場合、法人よりも個人事業主のほうが金利は高いのか? 金利は事業形態のみをもとに判断されるわけではないため、「法人よりも個人事業主のほうが高い」といったことはない。「申込者の状況」や「利用する融資制度」など、あらゆる要素から判断される。
創業融資を受ける場合、法人よりも個人事業主のほうが融資額が低いのか? 融資額は事業形態のみをもとに判断されるわけではないため、「法人よりも個人事業主のほうが融資額が低い」といったことはない。「申込者の状況」や「利用する融資制度」など、あらゆる要素から判断される。
創業融資を受ける場合、法人よりも個人事業主のほうが返済期間が短いのか? 返済期間は事業形態のみをもとに判断されるわけではないため、「法人よりも個人事業主のほうが返済期間が短い」といったことはない。「申込者の状況」や「利用する融資制度」など、あらゆる要素から判断される。
創業融資を受ける場合、個人事業主は担保が必要なのか? 担保の有無は事業形態のみをもとに判断されるわけではないため、「個人事業主だから担保が必要」といったことはない。「申込者の状況」や「利用する融資制度」など、あらゆる要素から判断される。
創業融資を受ける場合、個人事業主として開業から何年以内が対象になるのか? 開業後の年数は事業形態をもとに判断されるわけではなく、融資制度ごとに異なる。「1年以内」や「5年以内」など、融資制度次第となるため、各融資制度の条件を確認することになる。

創業融資を受ける場合、その条件は個人事業主という事業形態のみをもとに決まるわけではありません。「金利」「融資額」「返済期間」など、創業融資の条件は申込者の状況から総合的に判断されることになります。

なお、個人事業主として創業融資を受けることに不安がある場合、専門家に相談する方法があります。「税理士」や「中小企業診断士」など、専門家に相談することにより、助言を得られる可能性があるため、不安がある人は専門家に相談することを検討してみましょう。

まとめ

個人事業主として創業融資を受けたい場合、ポイントになるのは信用力です。事業者としての信用力を評価されなければ、金融機関による審査を通過できず、創業融資を受けられないため、個人事業主として創業融資を受けたい人はその前提を踏まえておきましょう。

創業融資を受けたい場合、金融機関による審査を通過する必要があります。いずれの金融機関に申し込むにしても、審査を通過する必要があるため、個人事業主として創業融資を受けるときのポイントを押さえた人は審査に備えておきましょう。

個人事業主として創業融資を受けたい場合、申込に向けて準備を進めることになります。準備の内容を確認することにより、計画的に準備を進められる可能性があるため、個人事業主として創業融資を受けたい人は準備の内容を確認しておきましょう。

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