どの業種でも、業務で使用する道具を仕入れたり、商品・サービスを行う為の人員確保が必要です。
明確な取引関係が無ければ、利益を出すことも難しいでしょう。
創業計画書では、仕入れ先がどこになり、誰を対象に販売をするのか等、細かく問われます。明確な記載があることで、開業の実現性も高いと判断されることになります。
今回の記事では「取引先・取引関係等」の書き方を解説します。
「取引先・取引関係等」とは
「取引先・取引関係等」の項目は、事業を行う際、誰・どこに向けて販売をするのか、どこから商品などを仕入れるのか、どこに外注してもらうかを書く項目です。
「取引先・取引関係等」に書く内容例は以下の通りです。
- 取引先名
- シェア
- 掛取引の割合
- 回収・支払いの条件(締日、回収・支払日)
- 人件費の支払い(回収日・締め日、記載可能であればボーナスの支給月)
「取引先・取引関係等」書き方のコツ
販売先
(1)販売ターゲットを明確にする
店・会社の特徴・セールスポイントと開業予定地の特色・年齢層から、ターゲットをどんな人にするか定めましょう。
〔例〕
・ターゲットは男性か女性か ・ターゲットの年齢層は ・ターゲットの職業・身分は などを考えていきましょう。 もしも、販売先が明確に決まっている場合は、販売先の店名・企業名を書きましょう。 |
(2)販売先の回収・支払いの条件を確認する
店舗販売などを行う場合、その日のうちにお金がもらえる即金であることが多いです。
しかし、販売先が企業などであると特定の日にお金を支払われる場合があります。
販売先の回収・支払いの条件は、他の回収・支払いの条件にも影響を受けるので必ず確認しましょう。
仕入先・外注先
(1)取引条件をまとめる
仕入先・外注先は融資申し込みまでには確保できると良いです。そのため、早めに仕入先・外注先を探しましょう。
(2)過去の勤務先の取引関係をチェックする
仕入先・外注先の候補を探す前に、自身の勤務先の取引関係をチェックしましょう。
もし「あなたが独立しても、引き続き取引関係を続けましょう」と言ってくれる所を見つけたら、積極的に取引関係を続け、創業計画書にも書きましょう。
過去に取引関係があった仕入先・外注先であれば、融資を受ける際有利になることが多いです。
(3)仕入先・外注先の候補を見つけたら、支払い条件を確認する
取引条件を元に仕入先・外注先の候補を挙げ、探しましょう
もし取引関係に応じてくれる所があった場合、支払い条件を確認しましょう。
特に取引先の締め日・支払い回収日は、他の支払い・費用にも影響を与えるのでよく確認しましょう。
人件費の支払い
人件費の支払日は、必ず他の回収・支払いの条件と照らし合わせましょう。
もし他の回収・支払い条件と照らし合わせずに、人件費の支払いを決めると必ず矛盾が生じます。
お金がない時期に人件費を支払わないといけないような計画にならないように気を付けましょう
まとめ
「取引先・取引関係等」の項目は、販売先・仕入先・外注先・人件費の計画や条件を4つ全部照らし合わせて書いていくことが大事です。
まず先に決定事項を明確にし、それに沿って各欄に記載ができるとよいでしょう。
また、記載した各項目の“回収・支払の条件”が適切かどうかも、再度確認するようにしましょう。