法人事業概況説明書の書き方を解説

法人事業概況説明書の書き方を解説
株式会社SoLabo 代表取締役 田原広一
この記事の監修
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決算申告書類の作成をしている人のなかには、法人事業概況説明書の書き方が知りたい人もいますよね。記入を進めるなかで、どの項目を記入すべきかどうか迷っている人もいるでしょう。

当記事では、法人事業概況説明書の書き方について解説します。これから法人事業概況説明書の作成をする人は参考にしてみてください。

法人事業概況説明書を記入する前に決算申告書類を用意する

法人事業概況説明書を記入する前に決算申告書類を用意しておきましょう。法人事業概況説明書を記入する際は、貸借対照表や損益計算書などの内容を活用できるからです。

【用意しておく決算書の一例】

  • 貸借対照表
  • 損益計算書
  • 株主資本等変動計算書
  • 個別注記表
  • 勘定科目内訳明細書

たとえば、貸借対照表を用意しておくことで、主要科目を記入する際に貸借対照表の記載内容を参考にできます。

また、決算書類と法人事業概況説明書の項目を確認しながら記入することで、書類によって記載されている金額が異なることも防ぎやすくなります。

なお、決算書をまだ用意していない人は、国税庁公式サイトの「[手続名]法人税及び地方法人税の申告(法人税申告書別表等)」を確認してみてください。

法人事業概況説明書の留意事項

法人事業概況説明書を記入する際の留意事項は4点あります。法人事業概況説明書を記入する人は、記入前に留意事項を確認しておきましょう。

【記入する際の留意事項】
数字の記載欄に□の枠が設けられている場合は、1枠内に1文字、右詰めで記載する
金額は、千円単位(千円未満切り捨て) 記載するべき金額が無い場合は空欄
記載すべき金額がマイナスの場合、数字の1つ上の桁の枠内に「△」または「―」を記載する。
該当項目を選択する欄については、□の内に〇印を記入する。

参照元:法人事業概況説明書の書き方|国税庁公式サイト

また、作成が終了した法人事業概況説明書は、そのほかの申告書類とホチキス止めをせずに提出が必要です。

なお、法人事業概況説明書は国税庁公式サイトの「[手続名]法人税及び地方法人税の申告(法人税申告書別表等)」からダウンロードできるため、まだ法人事業概況説明書を用意していない人は入手しておきましょう。

法人事業概況説明書の書き方

法人事業概況説明書の記入項目は19個あります。それぞれ書き方や留意事項が異なるため、内容を確認して作成するようにしましょう。

【法人事業概況説明書】

法人事業概況説明書の書き方を解説 法人事業概況説明書の書き方を解説

参照元:令和3年4月1日以後終了事業年度分|国税庁公式サイト

1.事業内容

営む事業の内容を記入します。詳細な事業内容は、「11.事業形態」の項目で記入するため、この項目では事業名を記入しましょう。

2.支店・子会社の状況

(1)支店

支店、営業所、出張所、工場、倉庫等の総数を国内と海外それぞれに分けて記入します。

(2)子会社

子会社の総数を国内と海外それぞれ記入します。

「海外子会社」は、出資割合が50%以上の子会社数を記入します。また、出資している割合が高い子会社から順に会社名と出資割合も記入します。

3.海外取引状況

海外取引の有無を記入します。海外取引をおこなっている場合は、商品名と取引金額も記入します。

なお、取引金額の記入は百万円単位なので、海外取引がある事業者の人は記入単位に留意しておきましょう。

4.期末従事員等の状況

従業員数を記入します。

常勤役員以外の従業員は、職種名と人数を記入します。

職種の一例として、「工員」「事務員」「技術者」「販売員」「労務者」「料理人」などがあります。

5. PCの利用状況

PCの利用状況について該当項目に〇印または名称を記入します。なお、PCを利用している人は、PCの自己保有、リースにかかわらず記入しましょう。

6. 販売形態

(1)電子商取引(インターネット取引)の有無とその内容について、該当する項目へ〇印を記入します。

「(2)販売チャネル」の項目は、「(1)電子商取引」の項目で「有・売上」を選択した場合に、該当する項目へ〇印を記入します。

7.株主又は株式所有異動の有無

自社の株主の異動または株主間の持株数の異動があった場合は「有」の□内に〇印を記入します。

8.経理の状況

経理の状況では、経理の管理者や社内監査の有無などについて記入します。

(1)管理者

現金や預金通帳の管理者の氏名、管理者と代表者との関係を記入します。

(2)試算表の作成状況

合計試算表や残高試算表の作成頻度を該当する項目に〇印を記入します。

(3) 源泉徴収対象所得

事業年度に取り扱った源泉徴収の対象所得について、該当項目に〇印を記入します。

(4)消費税

・当期課税売上高

事業年度の消費税の課税売上高を千円単位で記入します。

・経理方式

売上等の収益にかかわる取引の経理方式は、税抜経理方式と税込経理方式のどちらを適用しているか記入します。

なお、「固定資産等の取得に係る取引」または「経費等の支出に係かかわる取引」いずれかについて税込経理方式を適用している場合も、売上等の収益にかかわる取引で税抜方式が適用されていれば「税抜」に〇印を記入します。

9.役員又は役員報酬額の異動の有無

事業年度の役員または役員報酬額の変更の有無について、該当項目の□内に〇印を記入します。

10.主要科目

主要科目では売上原価、資産や負債などを項目に従って記入します。決算申告書類を作成している場合は、損益計算書や貸借対照表を参考にしながら記入できます。

なお、課税所得の申告調整がある場合は、「交際費」を除き、申告調整後の金額の記入が必要なため、申告調整をおこなう人は留意しておきましょう。

11.代表者に対する報酬等の金額

代表者に対する報酬等の金額の項目は同族会社の場合に記入が必要です。

【同族会社である場合の記入項目】

  • 代表者に対する「報酬」「賃借料」「支払利息」「貸付金」「仮払金」
  • 代表者からの「借入金」「仮受金」

なお、各科目の金額単位は千円単位なので、金額を記入する際は留意しておきましょう。

12.事業形態

(1)兼業の状況

2種類以上の事業を営んでいる場合、主となる事業以外の内容を記入します。また、全体の売上高のうち、兼業の売上高が占める割合も記入します。

(2)事業内容の特異性

自社の事業内容が競合他社と差別化されている点について記入します。

(3)売上区分

売上高のうち現金売上と掛け売上の割合をそれぞれ記入します。

13.主な設備等の状況

事業用の主な設備等について、名称・用途・型・大きさ・台数・面積・部屋数等を次の例に従って記入します。

【主な設備等の状況の説明内容の一例】
項目名説明内容
機械装置の状況名称・用途・大きさ・型・台数等
車両等の状況名称・用途・台数等
店舗等の状況店舗名・住所・延床面積・テーブル数・収容人員等
倉庫等の利用状況住所・延床面積・自社所有・賃貸等
客室等の状況広さ(畳)・部屋数・収容人員等

参照元:法人事業概況説明書の書き方|国税庁公式サイト

なお、決算申告書類に同様の内容が記載されている項目は、記入を省略できます。

14.決済日等の状況

売上、仕入、外注費、給料の4項目の締切日と決済日を記入します。

15.帳簿類の備付状況

作成している帳簿の種類を記入します。

【帳簿の種類の記入例】
総勘定元帳、受注簿、発注簿、作業(生産)指示簿
作業(生産)日報、原材料受払簿、商品受払簿、レジシート、売上日計表、工事日報など

参照元:法人事業概況説明書の書き方|国税庁公式サイト

16.税理士の関与状況

税務や決算申告書類作成等に税理士が関与している場合は次の4項目を記入します。

  1. 税理士の氏名
  2. 事務所所在地
  3. 電話番号
  4. 関与状況

「(4)関与状況」は、8項目のうち税理士が関与している項目へ〇印を記入する選択方式です。

なお、複数の税理士が関与している場合は、主な1名について記入します。

17.加入組合等の状況

主な加入組合、団体等及び役職名を記入します。

18.月別の売上高等の状況

月別の売上金額や仕入金額などを記入します。

【記入項目ごとの記入内容】
項目名記入内容
売上(収入)金額業種と収入金額
※複数の収入がある場合は、主な収入の業種から2つを記入する
【職種名の例】飲食、美容、小売、製造、運輸、建設など
仕入金額他社から商品や材料を購入した金額
外注費自社の事業を外部へ委託した結果支払った金額
人件費役員に対するものを含め、月の給与や賞与の支給総額を記入
源泉徴収税額源泉徴収して納付すべき税額
従事員数役員を含むその月の給与や賞与の支給人数

参照元:法人事業概況説明書の書き方|国税庁公式サイト

19.当期の営業成績の概要

経営状況の変化や経営方針の変更によって、営業成績に特に影響のあった事項があれば具体的に記入します。

なお、同様の内容の書類を別途作成している場合は、該当する書類を添付すればこの項目の記入を省略出来ます。

完全支配関係のある法人を有する場合は出資関係図を添付する

完全支配関係のある法人を有する場合は出資関係図を申告の際に、添付する必要があります。作成する用紙に指定はないため、提出書類の用紙サイズにあわせて作成しましょう。

【完全支配関係に該当する条件】

  • 申告者が法人の発行済株式等のすべてを直接もしくは、間接に保有する関係として政令で定める関係
  • 申告者との間に①の関係がある法人相互の関係

参照元:法人事業概況説明書の書き方|国税庁公式サイト

出資関係図には、「法人名」「納税地」「代表者氏名」「事業種目」「資本金の額または出資金の額」「決算期」を記入します。完全支配関係にある会社が多数あり用紙に収まらない場合は、グループ一覧をまとめた別紙を作成することも可能です。

なお、完全支配関係にある会社の決算期が同じ場合は、提出する出資関係図が同じ内容のものを提出する必要があるので、該当する場合は留意しておきましょう。

まとめ

法人事業概況説明書を作成する際は、決算書類の内容を参考にできるため、貸借対照表や損益計算書などの決算書類を用意しておきましょう。

また、完全支配関係のある法人を有する場合は、出資関係図を作成する必要があります。出資関係図の書類はフォーマットが決められていないため、申告書類のサイズを参考に用意する必要があります。

なお、法人事業概況説明書は他の書類とホチキス止め等をせずに、申告書とあわせて提出しましょう。

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