運転資金や設備資金など、開業資金を工面したい人の中には、日本政策金融公庫に申し込みした人もいますよね。そして、所定の審査に通過したことにより、日本政策金融公庫における融資決定後の流れを知りたい人もいるのではないでしょうか。
当記事では、日本政策金融公庫における融資決定後の流れを解説します。契約に関する工程や入金に関する工程など、融資決定後の流れを解説するため、日本政策金融公庫における融資決定後の流れを知りたい人は参考にしてみてください。
融資決定後は日本政策金融公庫から書類が郵送される
融資決定後は日本政策金融公庫から書類が郵送されます。郵送される書類はいろいろありますが、いずれも契約手続きに関する書類となるため、所定の審査に通過したことにより、融資が可決された人は融資決定後に郵送される書類を確認しておきましょう。
【郵送される書類の具体例】
- 借用証書
- ご契約に関する重要なご案内
- 団体信用生命保険申込書兼告知書
- 株式会社日本政策金融公庫(国民生活事業)償還金等の預金口座振替利用届
日本政策金融公庫から郵送される書類のひとつは「借用証書」です。借用金額や返済方法など、金銭の借用を証明する書類となるため、融資が可決したことにより、日本政策金融公庫から郵送物が届いた人はその内容を確認することになります。
また、日本政策金融公庫から郵送される書類のひとつは「ご契約に関する重要なご案内」です。契約条件や同意事項など、契約に関する案内の書類となるため、融資が可決したことにより、日本政策金融公庫から郵送物が届いた人はその内容を確認することになります。
なお、郵送された書類の一部は日本政策金融公庫に返送することになります。「ご契約に関する重要なご案内」の中には、返送が必要となる書類が記載されているため、日本政策金融公庫から郵送物が届いた人は返送が必要となる書類を確認しておきましょう。
融資の可否を伝える通知は面談から約2週間後
日本政策金融公庫の場合、融資の可否を伝える通知は面談から約2週間後です。通知方法は電話と郵送のどちらかですが、いずれにおいても面談から約2週間後が目安となるため、融資の可否を伝える通知が来ていない人は留意しておきましょう。
日本政策金融公庫の公式サイトにある「よくあるご質問」には、「ご融資が決まるまでの平均所要日数は2週間程度(土日、祝日を含む)」という内容が記載されているため、面談の実施後は2週間程度の審査期間を要することが考えられます。
また、日本政策金融公庫の公式サイトにある「よくあるご質問」には、「ご融資の条件などによっては、多少日数を要する場合もあります」という内容も記載されているため、確認事項が多い場合は2週間以上の審査期間を要することも考えられます。
なお、面談から1か月以上経過しても通知がない場合は担当者に問い合わせることを検討する余地があります。通知が遅れている要因が判明する可能性もあるため、面談から1か月以上経過しても通知がない人は担当者に問い合わせることを検討してみましょう。
日本政策金融公庫の通知に関する情報が知りたい人は「否決の場合は電話が来る?日本政策金融公庫の融資に失敗したときの連絡方法を解説」を参考にしてみてください。
書類受領後は日本政策金融公庫との契約手続きを行う
書類受領後は日本政策金融公庫との契約手続きを行うことになります。契約手続きに関する書類を提出することにより、日本政策金融公庫との契約手続きは完了となるため、日本政策金融公庫から郵送物が届いた人は契約手続きのための書類を確認しておきましょう。
【契約手続きのための書類の具体例】
- 借用証書
- 収入印紙
- 印鑑証明書
- 送金先口座の預金通帳
- 株式会社日本政策金融公庫(国民生活事業)償還金等の預金口座振替利用届
- 株式会社日本政策金融公庫(国民生活事業)償還金等の自動払込利用申込書
契約手続きのための書類のひとつは「借用証書」です。「借主の署名」「収入印紙の貼付」「送金先口座の指定」など、対応が必要となる項目があるため、借用証書にある項目を確認し、それらの対応が完了次第、日本政策金融公庫に提出することになります。
また、契約手続きのための書類のひとつは「印鑑証明書」です。個人事業主の場合は市区町村役場から取得できますが、法人の場合は法務局から取得することになるため、それぞれの状況から印鑑証明書を取得次第、日本政策金融公庫に提出することになります。
なお、申込者の状況次第では、これら以外の書類が必要となる場合があります。今回紹介した書類に加え、日本政策金融公庫の担当者から指示された書類が必要となる可能性があるため、契約手続きを行うときはその前提を踏まえておきましょう。
電子契約を希望した人は所定のURLから電子署名を行う
電子契約を希望した人は所定のURLから電子署名を行うことになります。電子契約を希望した場合は借用証書が郵送されず、メールに記載されたURLから借用証書の電子署名を行うことになるため、電子契約を希望した人は留意しておきましょう。
電子契約を希望した人には、融資決定後に「電子契約手続きのお願い」と題したメールが届きます。メール本文に記載された「ログインURL」をクリックし、「ユーザーID」と「パスワード」を入力することにより、日本公庫電子契約サービスにログインができます。
ログインした後は画面の指示に従い、利用規約の承諾や本人確認書類の提出を行います。その後は「ご融資のお知らせ・借用証書」の右側にある「電子署名」と書かれたボタンをクリックすることにより、借用証書の内容確認や電子署名を行うことができます。
なお、日本政策金融公庫は電子署名に関する動画を用意しています。日本政策金融公庫の公式サイトにある「日本公庫電子契約サービス(国民生活事業)」から電子署名に関する動画を視聴することができるため、電子署名する人は参考にしてみましょう。
契約締結後は日本政策金融公庫から融資金が入金される
契約締結後は日本政策金融公庫から融資金が入金されます。提出した書類が日本政策金融公庫に到着した後は指定した送金先口座に融資金が入金されるため、契約手続きが完了した人は日本政策金融公庫から融資金が入金されるタイミングを確認しておきましょう。
【日本政策金融公庫から入金されるタイミング】
- 所定の書類を郵送する
- 日本政策金融公庫に書類が到着する
- おおむね4営業日後に融資金が入金される
提出した書類が日本政策金融公庫に到着した後はおおむね4営業日以内に入金されます。土日祝日を除き、おおむね4営業日以内に入金されるため、契約手続きが完了した人は入金のタイミングを念頭に置きつつ、送金先口座の入金履歴を確認することになります。
また、書類に不備がある場合は入金が遅れるおそれがあります。書類の不足や内容の誤記など、提出した書類に不備があるときは再提出を求められ、入金が遅れるおそれがあるため、書類の不備に関する連絡を受けた人は担当者の指示通りに対応することになります。
なお、融資金が入金されない場合は日本政策金融公庫に問い合わせることを検討する余地があります。「書類の未着」や「連絡の漏れ」など、いくつかの要因が考えられるため、不安な人は日本政策金融公庫の担当者に確認することを検討してみましょう。
入金額は借用証書に記載された借用金額とは異なる場合がある
入金額は借用証書に記載された借用金額とは異なる場合があります。申込者の条件次第ですが、実際の入金額は借用証書に記載された借用金額とは異なることがあるため、送金先口座の入金履歴を確認予定の人は留意しておきましょう。
たとえば、送金手数料が発生する場合、入金されるのは送金手数料を差し引いた額です。送金手数料が発生することにより、送金手数料を差し引いた額が入金されることになるため、該当する人は借用証書に記載された借用金額とは異なる場合があります。
また、団体信用生命保険に加入する場合、入金されるのは1年目の掛金を差し引いた額です。団体信用生命保険の1年目の掛金は融資金から差し引かれることになるため、該当する人は借用証書に記載された借用金額とは異なる場合があります。
なお、入金後は日本政策金融公庫から融資金に関する明細書が届きます。「お手渡額」や「ご融資金送金手数料」など、融資金の内訳が記載されているため、送金先口座の入金履歴を確認予定の人は融資金に関する明細書と照らし合わせることを検討してみましょう。
まとめ
融資決定後は日本政策金融公庫から書類が郵送されます。郵送される書類はいろいろありますが、いずれも契約手続きに関する書類となるため、所定の審査に通過したことにより、融資が可決された人は融資決定後に郵送される書類を確認しておきましょう。
また、書類受領後は日本政策金融公庫との契約手続きを行うことになります。契約手続きに関する書類を提出することにより、日本政策金融公庫との契約手続きは完了となるため、日本政策金融公庫から郵送物が届いた人は契約手続きのための書類を確認しておきましょう。
なお、契約締結後は日本政策金融公庫から融資金が入金されます。提出した書類が日本政策金融公庫に到着した後は指定した送金先口座に融資金が入金されるため、契約手続きが完了した人は日本政策金融公庫から融資金が入金されるタイミングを確認しておきましょう。