日本政策金融公庫の審査期間と審査結果を解説

カフェやネイルサロンなど、起業を考えている人の中には、創業資金として日本政策金融公庫から融資を受けることを検討中の人もいますよね。その際、審査期間の目安や審査結果の連絡方法が知りたい人もいるでしょう。

当記事では、日本政策金融公庫の審査期間と審査結果を解説していきます。審査に時間がかかる原因も解説しているため、審査期間の長さが知りたい人や審査結果の連絡が来ない人は参考にしてみてください。

審査期間の目安は2週間前後

初回融資の場合、日本政策金融公庫の審査期間は2週間前後となる傾向があります。そのため、担当者から審査結果の連絡が来るのは、担当者との面談が終了してから約2週間後です。

審査が開始されるのは、申込手続きが完了し、担当者との面談が終わった後です。担当者との面談が終了した後に審査が開始されるため、審査結果の連絡が来るまでに2週間前後はかかる傾向があります。

なお、日本政策金融公庫の公式サイトにある「よくあるご質問 」には、「ご融資が決まるまでの平均所要日数は2週間程度(土日、祝日を含む)です。ただし、ご融資の条件などによっては、多少日数を要する場合もあります」といった旨が記載されています。

借入先として日本政策金融公庫を検討中の人は、審査期間は2週間前後となる旨を覚えておきましょう。また、面談終了後、3週間以上経過しても審査結果の連絡が来ない人は、担当者に問い合わせることを検討してみましょう。

コロナの影響により例年よりも審査期間が長い傾向がある

日本政策金融公庫の審査期間は2週間前後ですが、コロナの影響により例年よりも審査期間が長い傾向があります。2週間~3週間以上の審査期間を要する場合もあるため、審査期間は3週間を目安のひとつとして考えましょう。

たとえば、コロナの影響により最寄りの支店に申し込む人が多ければ多いほど、審査に時間がかかる可能性があります。審査期間は2週間前後となる傾向がありますが、場合によっては3週間以上かかることも考えられます。

なお、日本政策金融公庫の担当者の話によれば、「支店によっても異なりますが、コロナの影響により問い合わせが増えている関係上、融資が実行されるまでの期間は例年よりも延びている傾向があります」とのことでした。

コロナの影響や支店の状況によっても異なるため、日本政策金融公庫から融資を受けることを検討中の人は、審査期間は3週間を目安として考えましょう。また、3週間以上経過しても審査結果の連絡が来ない人は、担当者に問い合わせることを検討してみましょう。

申込者の状況によっては審査に時間がかかる

日本政策金融公庫の審査期間は2週間前後となる傾向がありますが、それ以上に時間がかかる可能性もあります。審査期間は支店の状況に加え、申込者の状況によっても異なるからです。

【審査に時間がかかる原因】

  • 大型連休を挟む場合
  • 提出書類に不備がある場合
  • 現地調査が必要となる場合
  • ビジネスモデルが複雑となる場合
  • 担保や保証人を条件にしている場合

審査に時間がかかる原因は支店の状況に加え、申込者の状況が原因になる可能性もあります。複数の原因が重なることも考えられるため、申込前の人や担当者からの連絡が遅い人は、あくまでも傾向や可能性としてそれぞれの項目を参考にしてみてください。

大型連休を挟む場合

大型連休を挟む場合には、審査に時間がかかる可能性があります。日本政策金融公庫では、土日祝日が休業日になるからです。

たとえば、GW前に担当者と面談した場合、支店の営業日が平日になる関係上、審査が開始されるのはGW明けとなる可能性があります。また、12月下旬に担当者と面談した場合、年末年始は休業日となるため、審査が開始されるのは年明けになる可能性があります。

申込時期や面談時期によっては、支店の休業日と重なるため、審査に時間がかかる可能性があります。GWや年末年始などの大型連休前に申し込みした人は、2週間~3週間程度はかかるものとして様子を見ましょう。

提出書類に不備がある場合

提出書類に不備がある場合には、審査に時間がかかる可能性があります。提出書類に不備があれば、日本政策金融公庫の担当者が審査を進められないことも考えられるからです。

日本政策金融公庫に申し込む場合には、借入申込書や創業計画書などの書類を提出する必要があります。その際、記入漏れや書き損じなど、提出した書類に不備があれば、担当者は事実確認したのち、申込者に書類の再提出を求める可能性があります。

再提出の必要があれば、担当者は審査を進められず、結果として審査に時間がかかることも考えられます。提出書類に不備があった場合は担当者から連絡が来ますが、申込前の人は審査に時間がかからないようにするためにも提出書類に不備がないよう心掛けましょう。

現地調査が必要となる場合

現地調査が必要となる場合には、審査に時間がかかる可能性があります。日本政策金融公庫の支店によっては、担当者が現地調査を行う場合もあるからです。

たとえば、飲食店の開業を予定している申込者の場合、立地を確認する目的として担当者が店舗に出向く場合があります。面談場所は最寄りの支店となる傾向がありますが、審査の一環として現地調査を行うことになれば、後日担当者が出向く可能性もあります。

現地調査の必要があれば、担当者は立地を確認してから審査を進めることになるため、結果として審査に時間がかかることも考えられます。店舗型のビジネスを検討している人は、担当者が現地調査を行うことにより、審査に時間がかかることも考慮しておきましょう。

ビジネスモデルが複雑となる場合

ビジネスモデルが複雑となる場合には、審査に時間がかかる可能性があります。ビジネスモデルが複雑であれば、日本政策金融公庫の担当者が審査に時間をかけることも考えられるからです。

たとえば、ンチャービジネスと呼ばれるような新規事業を行う場合、過去に事例がないことにより、担当者は審査に時間をかける可能性があります。また、過去に事例がなければ、融資額の上限を決める際にも時間をかけることが考えられます。

新規事業を予定している人は、飲食店や美容室などの既存事業を予定している人よりも審査に時間がかかる可能性があります。あくまでも可能性のひとつですが、該当する人はその点を留意しておきましょう。

担保や保証人を条件にしている場合

担保や保証人を条件にしている場合には、審査に時間がかかる可能性があります。担保や保証人を条件にしていれば、日本政策金融公庫の担当者が審査に時間をかけることも考えられるからです。

たとえば、日本政策金融公庫の新創業融資制度は、無担保無保証人の融資制度となるため、原則として担保や保証人は不要です。一方、日本政策金融公庫の一般貸付の場合には、不動産などの担保を条件に融資を受けられる可能性があります。

融資制度によっては担保や保証人を条件にすることも可能ですが、その場合は担保や保証人を条件にしていない融資制度よりも審査に時間がかかる可能性があります。あくまでも可能性のひとつですが、該当する人はその点を留意しておきましょう。

審査結果の連絡方法は電話と郵送

日本政策金融公庫の場合、審査結果の連絡方法は電話と郵送です。メールによる通知は行われず、担当者から電話による連絡が来たのち、審査に通過すれば、借用証書が同封された書類が郵送される傾向があります。

【審査結果の連絡が来るまでの流れ】

  1. 面談が終了する
  2. 審査結果の電話連絡が来る
  3. 借用証書が同封された書類が届く

なお、審査に落ちたことにより、融資が否決となった場合も審査結果の連絡は来ます。電話連絡になるか書類通知になるかは担当者の判断によりますが、審査に通過した人にのみ、審査結果の連絡が来るわけではありません。

ただし、担当者の判断によっては、電話連絡が行われず、書面のみの送付となる場合もあります。その際は郵送物の中にある用紙に審査結果の合否が記載されているため、審査結果の連絡を待っている人は覚えておきましょう。

追加融資を希望する人のほうが審査結果の連絡は早い

初回融資の際、日本政策金融公庫の担当者は申込者の情報を確認しています。そのため、初回融資の人よりも追加融資を希望する人のほうが審査結果の連絡は早い傾向があります。

たとえば、インターネットから初回申込をした場合、申込情報を入力したのち、必要書類を提出します。その後、担当者との面談を実施し、審査に通過すれば、日本政策金融公庫から融資を受けられることになります。

一方、追加融資を希望する場合、インターネットから申込手続きをするのではなく、担当者に直接相談することも可能です。その場合、申込情報の入力や必要書類の提出が省略され、そのまま審査に入る可能性があります。

追加融資を希望する場合も審査は実施されますが、申込情報の入力や必要書類の提出が省略されることにより、結果として審査期間が短くなることも考えられます。その際は審査結果の連絡も早くなるため、追加融資を希望する人は予備知識として覚えておきましょう。

なお、追加融資に関する情報が知りたい人は、「追加融資は可能?日本政策金融公庫から2回目の融資を受けるポイント」を参考にしてみてください。

融資が実行されるのは申込手続きが完了してから約1か月後

日本政策金融公庫から融資を受けられるのは、申込手続きが完了してから約1か月後です。申込者の状況や支店の状況によっても異なりますが、これから日本政策金融公庫に申し込む人は融資を受けるまでに1か月程度はかかる旨を考慮しておきましょう。

具体的には、融資が実行されるのは担当者との面談が終了し、契約手続きが終わった後です。契約手続きが完了次第、借入金が預金口座に振り込まれることになるため、実際に日本政策金融公庫から融資を受けられるのは申込手続きが完了してからおよそ1か月後となる計算です。

なお、日本政策金融公庫の担当者に「融資が実行されるまでの期間はどれくらいでしょうか?」と質問したところ、「事業主様や支店の状況によっても異なりますが、申込手続きが完了してから概ね1か月程度はかかる傾向があります」との回答でした。

これから日本政策金融公庫に申し込む人は、融資が実行されるまでの期間は申込手続きが完了してから1か月程度と覚えておきましょう。また、面談から融資を受けるまでの期間が知りたい人は、2週間~3週間をひとつの目安として考えましょう。

まとめ

Q&Aサイトや口コミサイトには、「審査期間は何日くらいですか?」「審査結果はいつ頃届きますか?」「審査結果の連絡は電話ですか?」など、日本政策金融公庫の審査期間や審査結果に関する投稿が見受けられました。

日本政策金融公庫の場合、審査期間は2週間前後となる傾向がありますが、申込者の状況や支店の状況による部分もあります。また、審査結果の連絡は電話と郵送になる傾向があります。

審査に落ちたことにより、融資が否決された場合も審査結果の連絡は来ますが、不安な人や3週間以上経過しても審査結果の連絡が来ない人は、日本政策金融公庫の担当者に問い合わせることも検討してみましょう。

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