経営者と言っても万能ではありません。事業を行っていく上で、数々の困難や悩み事に直面することでしょう。
日本政府ではそんな経営者を支える一つの支援として、全国に無料のよろづ支援拠点を展開しています。どのような内容なのでしょうか?
目次
1.よろづ支援拠点とは?
一言で言えば、「国が設置した無料の経営相談所」です。有料で民間による経営相談やコンサルティング業務は数ありますが、このよろづ支援拠点は無料で国がやっているという安心感で高い人気を博しています。
よろづ支援拠点|国が設置した無料の経営相談所。それが「よろづ支援拠点」です。
※上記URLをクリックすると、よろづ支援拠点の公式ページにリンクします
①どんな人が使えるのか?
現在経営をされている事業主の方だけであれば誰でも相談可能です。「経営者を一人にしない」がよろづ支援拠点の設立コンセプトで、相談後の満足は実に8割以上が「相談して良かった」と答えています。売上拡大や経営課題をエキスパートが専門的な提案で解決に導きます。
②どこにある?営業時間は?
独立行政法人中小企業基盤整備機構(略して中小機構)の協力により、全国47都道府県の全てに最低1か所は設置されています。最寄りの支援拠点は以下のリンクから調べられます。
※上記URLをクリックすると、よろづ支援拠点の公式ページにリンクします
相談窓口は平日8:30~17:15まで営業。土日祝日と年末年始は休業します。相談窓口以外にも「よろづ出張相談会」や「サテライト」と言った別の商工会議所などの場所を借りた毎週行われる相談会も実施しています。
③どうやって相談すればいいの?
相談を窓口で行いたい場合は、直接窓口へ行って相談します。よろづ出張相談会やサテライトの場合は上記のWebサイトから申込書をダウンロードして記入後、Faxで送信して予約します。
2.利用した場合にどのようなメリット・デメリットがある?
①メリット~ワンストップで相談できる
よろづ支援拠点での相談はまずコーディネーターに相談するところから始まります。その相談内容に応じ、別の専門家を紹介してくれ、他の支援機関と連携して経営者の悩みを解決するよう支援します。
事業者の悩み相談や資金調達と言うと、各地の商工会議所や信用金庫といった機関も候補に挙がりますが、相談する側としてはその構成が分かりづらく「どこに相談すればいいかわからない」という声も多く寄せられています。
よろづ支援拠点ではそのような悩みを解決するべく、「経営に悩んだら、まずはよろづ経営支援拠点へ行く」とシンプルな窓口にすることで、スピーディな課題解決に尽力します。「何かいい助成金はない?」「売上を10%上げたいけど、どうしたらいい?」など、肩ひじ張らずにざっくばらんな相談をできる点もよろづ支援拠点の魅力です。
②デメリット~相談がすべて解決されるわけではない
このような支援があると知ると、「とりあえずよろづ支援拠点に行けば問題は解決できるんだ!」と安直に考える経営者の方もいます。経営者と二人三脚で問題解決するのがよろづ支援拠点の目指す方向性であり、よろづ支援拠点へすべて経営課題を丸投げできる訳ではありません。
また、よろづ支援拠点への多くの相談は売上拡大ですが、業種によっては専門的内容で満足できる回答を得られなかったと肩を落とす経営者の方もいます。地域性や事業区分で満足度に偏りがでない支援をすることが、今後の課題となります。
まとめ
経営者がいつでも相談できる窓口があれば、日本の中小企業も元気になり、日本経済も活性化する。こんな目的でよろづ支援拠点は生まれました。
相談することで何も得られないと最初から決めるのではなく、多角的なアドバイスを受けましょう。今までとは違った事業展開が生まれるかもしれません。