ダンススタジオを開業するための手続き

現在ダンスは、年齢関係なく幅広い世代から人気を集め、小中学校の必修科目になるほど注目を集めています。

ここまでの人気と注目を集めるようになった理由は、有名アーティストが大きな影響を与えたと言えるでしょう。

また、必修科目にすることは、大人数でダンスをし「コミュニケーション力を身につける」という狙いもあるそうです。

増えているダンス人口だからこそ、ダンススタジオの開業を考えている人も増えてきているのが現状です。

そこで今回の記事では、ダンススタジオを開業するために必要なことや必要な資金などについてご説明していきます。

スタジオ開業に必要な手続き

スタジオを開業するにしても「何も知らないし何から手を付けていいのか分からない」という方もいるかと思いますが、まずはダンススタジオを開業する土地を支配している都道府県公安委員会へ申請用紙を提出し、許可を得る必要があります。

学校や病院等の保護施設が近隣にある場合はその場所での開業は難しく、立地する場所によっては開業が困難となることもあります。

都道府県によっては、保護施設から開業したい場所までの距離の制限が異なる為、あらかじめ調べておく方がいいでしょう。

また、立地条件の他にも下記のような決まりがあります。

  • ダンス可能なスペースが一室66㎡以上あること
  • 風俗や風俗環境を害する可能性のある写真設備等を設けないこと
  • ダンス場の出入り口は施錠しないこと
  • ダンス場の照度は10ルクス以上にすること
  • ダンス場の中に見通しが悪くなるような設備を設けないこと
  • 騒音振動には注意すること

ダンススタジオ開業の注意点

開業するからには「生徒はもちろん、近隣の方々からも愛されるスタジオ」を目指したいという方も少なくないと思います。

愛されるスタジオというのは、具体的にどういうことかというと、マナーの部分であったり、スタジオ内の部分であったり様々です。

その中でも最も注意すべき点は、「音響問題」です。

特にダンススタジオは、音楽を使い夜遅くまでレッスンを行っていたりするため、夜間の騒音問題は絶えません。

近隣の環境にも配慮した音の大きさを守ることも愛されるスタジオにしていく為に大切なことです。

また、生徒からも愛されるスタジオを作っていく為には、「照明の設備・更衣室の広さ・入りやすい入口」等にも注意が必要です。

お金ばかりを気にしてしまうと、増えるものも増えづらくなってしまいます。

ある程度の「広さ・奇麗さ」も愛されるスタジオを作っていく為に必要なことと言えるでしょう。

・音響問題・照明の設備・入りやすい入口・更衣室の広さ・スタジオ内の奇麗さ

スタジオを開業するための準備

ダンススタジオを開業する為には、ノープランではいけません。

生徒が集まりやすい、通いやすい場所、満足のできる料金設定、狙いとする年齢層等、あらかじめ決めておく必要があります。

最低限決めておくべきことをいくつかご紹介します。

スタジオの場所

まずは、スタジオの場所についてです。

集まりやすい場所や通いやすい場所となると、一番は駅周辺です。

駅から近いことで、人通りも多く足を運びやすいという利点もあり、ダンススタジオへのアクセス方法等も分かりやすく説明することが出来ます。

「駅周辺での開業は家賃が高い」というイメージですが、最近ではレンタルスタジオを借りてスタジオ経営を行う人も増えてきています。

生徒数が増えるまではレンタルスタジオを借りるというのも、一つの案です。

方向性とターゲット層

スタジオのターゲットが子供なのか大人なのか、趣味として行うのか、プロを育てたいのかなどの方向性をも決めておいた方がいいでしょう。

例えば、「子供をターゲットとし、将来的にプロを目指すダンサーを育てるスタジオ」「大人をターゲットにし、健康的に汗を流しダンスを楽しむスタジオ」「初心者をターゲットにし、ダンスの楽しさを知るスタジオ」などの明確な設定を持っていた方が、スタジオ開業もスムーズに進めていくことが出来ます。

ターゲット→子供・大人・主婦・初心者・OL・サラリーマン 方向や目的→友達を増やす・コミュニケーションを身につける・プロのダンサーを目指す・ダイエットや健康のために・ストレス発散のため・ダンスを楽しむ

スタジオの設備

集客を目指すにはある程度の設備があった方がいいでしょう。

設備が整ってなく、なおかつ汚いスタジオよりも設備が整っていて奇麗なスタジオを選ぶのは当然のことです。

「受付・更衣室・スタジオ・トイレ」は最低限必要です。

もっと集客を目指したいのであれば、「ロッカー・シャワー室」もあった方が集客を見込めるでしょう。

ですが、その為にはある程度の広さが必要となります。

多くを求めすぎて資金がなくなってしまっては意味がありません。

まずは、最低限の設備だけでも確保することを目指しましょう。

料金設定

スタジオに通う前に誰もが気になることと言えば、レッスン料金や入会金のことです。

満足のいく料金設定にする必要があります。

スタジオごとに料金の設定は様々ですが、最近では「チケット制」を行っているところが増えてきています。

チケット制には、急な用事で行けなくても好きな時に受けられるといった利点があります。

「10枚チケット」のようにまとめて購入できるようなシステムにし、さらに、「枚数が増えるごとに割引」のような特典を付けておくことで、購入側もお得感を得ることが出来ます。

ただし、チケット制で気を付けなければならないのは、チケットに有効期限を付けることを忘れないで下さい。

定期的に足を運んでもらう為にも、無期限ではなく必ず有効期限を付けましょう。

宣伝や広告

ダンススタジオに限らずどんなことでも待っているだけではお客さんは増えません。

集客にはある程度の宣伝費をかけ、まずは存在を知ってもらうことが大切です。

HPを作ったり、チラシを配ったりすることはもちろんの事、多くの人が利用しているSNSを使うことも宣伝方法の一つです。

SNSがあることで大きな宣伝となります。

また、スタジオ内の写真や動画などを多く載せることも大きな集客に繋がります。

目で見て確認できることは、スタジオの良さも伝わりやすく集客効果は大きいと言えます。

ダンススタジオ開業で必要となる開業資金の目安

まずは、必要となる資金の項目です。

最低限必要となってくる費用項目が以下のようになります。

必要資金の項目 詳細
テナント料金 立地条件や家賃によって開業時に必要となる資金は変動
工事費用 鏡やフローリング、場合によっては防音工事
音響機器費用 デッキやスピーカー等の購入
宣伝費用 HP作成やカタログ作成費用
備品費用 机や椅子等の備品、トイレットペーパー等の消耗品

開業時に最低限必要となってくるのが上記のものとなります。

東京都で【25坪・家賃25万円(坪単価10,000円)】のテナントを借りたとして開業を目指した場合の、細かい料金についての目安は以下の通りです。

資金の項目 詳細 必要金額
テナント料金 敷金や保証金(平均6ヵ月分)-150万円(預けるお金。退去時に戻ってくるお金) 225万円
礼金(無し~2ヵ月分)-25万円(大家さんに支払う上納金。1ヵ月分として計算)
仲介手数料(1ヵ月分)-25万円(不動産屋に支払うお金)
前家賃(1ヵ月分)-25万円(借りてから工事に入るため、工事期間にかかるお金)
工事費用 鏡 50万円 100万円
フローリング 50万円
音響機器費用 デッキ 8万円 13万円
スピーカー 5万円
宣伝費用 HP作成 30万円 80万円
カタログ作成 50万円
備品費用 机や椅子等の備品 70万円 100万円
トイレットペーパー等の消耗品 30万円

東京都で家賃25万円のテナントを借り、開業を目指すとなると目安として約520万円かかることになります。

なお、あくまでこの数字は目安です。「駅から近い場所」「フローリングを一番良いもの」「HPのデザイン」等の条件を付けた場合は、金額がさらに上乗せされることを頭にいれておいたほうがいいでしょう。

集客するためにできること

開業するからには生徒数は増やしたいと誰もが思うことです。

ですが、ダンスが注目されているいまだからこそ、ダンススタジオの数も増え、ライバルは多いことも分かります。

ライバルが多い中でも生き残るためには、ただ開業をし、経営をしていくのではなく「入会金無料」「体験レッスン無料」「特別レッスン」等のキャンペーンを行い、スタジオに注目を集めることが大切です。

また、地域のイベント等へも積極的に参加していきましょう。自身のスタジオを知ってもらうチャンスになります。

まとめ

今や子供から大人まで年齢問わず習っている人口は増えているダンスですが、開業する為には色々な知識を知っておく必要があります。

開業するからには注目を集めるスタジオ作りを目指していきましょう。

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