株式会社を設立する際にかかる費用とその内訳

株式会社を設立する際にかかる費用とその内訳
株式会社SoLabo 代表取締役 田原広一
この記事の監修
株式会社SoLabo 代表取締役 / 税理士有資格者
資格の学校TACで財務諸表論の講師を5年行う。税理士事務所勤務を経て、平成23年より個人で融資サポート業務をスタート。
平成27年12月、株式会社SoLabo立ち上げ。
融資支援業務に力を注ぎ、現在では400件以上の融資支援を行っている。

起業する際、事業の内容によっては会社設立を同時にする方もいらっしゃいます。会社と言うと、まず株式会社を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。

あなたが株式会社を設立する場合、一体いくらの費用がかかるのでしょうか?今回の記事では、最低限必要となる費用とその内訳について解説します。

1.株式会社設立時にかかる費用

株式会社設立時は、①登記費用と②資本金と③印鑑登録に関わる費用が発生します。

それぞれの具体的な費用は下表のとおりです。

①設立登記の費用=25万円
・定款に貼る収入印紙:4万円 ※電子定款は0円
・定款の認証手数料:5万円
・定款の謄本手数料:2千円 ※電子定款は300円
・登録免許税:最低15万円(資本金×0.7%)
②資本金=最低300円~500万円
最低300万円をオススメします。
※総務省統計で最も多い資本金は500万円
③印鑑の費用=1万円
・実印 銀行印 角印 ゴム印の購入費用
=各600~2,800円程度(4本で5,000円~6,000円程度)
・印鑑登録費用:300円
・印鑑カード・取得費用:0円
・印鑑証明書・取得費用:300円

上記に加えて、会社の事務所として不動産を契約する際の賃貸料、PCなど備品購入費、宣伝広告費などが発生する場合もあるでしょう。

2.会社設立で必要な費用の内訳

①法務局での登記費用

まず、会社定款を作成し、それを公証役場で認証してもらう手続きが必要です。

そもそも会社定款とは、会社組織の基本的事項が網羅されている書類で、「会社の憲法」とも呼ばれています。定款は、その正当性を公証人(法務実務の経験が豊かな公務員)に認めてもらわなければいけません。

公証役場での認証でかかる費用は5万円です。

次に、法務局で登記をするという法的な手続きが必要です。法務局で登記を済ませることにより、あなたが会社を設立したということが法的に認められます。手続きをする際に発生する費用が登録免許税(最低15万円)です。

電子定款について

定款には電子定款といってデータを作成して認めてもらう場合と、紙で作成する場合の2種類があります。電子定款の場合は、定款にはる収入印紙代である4万円を支払う必要がありません。

電子定款を作成するには、下表のようにAdobe AcrobatやICカードリーダーなどを用意する必要があるため、それらの購入には費用がかかる点に注意しましょう。

Adobe Acrobat30,000円~40,000円
ICカードリーダー2,000円~4,000円
住民基本台帳ICカード約500円

電子定款にするか紙定款にするかを決める時は、上記の購入をしても費用帯効果があるのか考慮してから決断しましょう。定款作成の時間とお金を節約するため、会社設立支援をしている行政書士に手数料を支払って依頼する方もいらっしゃいます。

自分でやる?代行がいい?電子定款の作成方法と認証の流れ

②資本金

株式会社設立で必要となるお金の2つ目は資本金です。資本金の額は会社定款にも記載する必要があります。

資本金の額により税金の金額が変わるため、金額を適当に設定せず、手元資金の状況に応じて決める必要があるでしょう。

・会社設立時に資本金1000万円以下の場合→

  • ①消費税が開設後2期免除となり節税できる
  • ②法人住民税が均等割となり節税できる

また、節税面だけでなく融資と対外的評価についても考慮しましょう。資本金が100万円もない会社は、融資の際に「準備不足」としてマイナス評価を受ける可能性があります。

資本金を決める際のポイントや会社設立の流れについては、当サイトの以下既存記事でも触れています。

株式会社や合同会社の設立費用を徹底解説!

会社設立に必要な資本金は借入でもいいの?

③印鑑届出書の印鑑費用

株式会社を設立する際にかかる費用とその内訳

会社を法人として法務局で登記する際、印鑑届出書が必要になります。印鑑届出書を出す際、当然印鑑を購入することになりますので、印鑑購入費として1万円ほどみておくとよいでしょう。

印鑑届出書を出すには、まず会社の本店の所在場所を管轄する法務局で印鑑登録をします。この手数料は300円です。なお、印鑑登録出来る人は、代表取締役または取締役のみです。

印鑑届出書については、当サイトの以下既存記事で詳しく解説しています。

会社設立時に大事な書類「印鑑届出書」の基本情報と注意点

3.合同会社設立も選択肢のひとつ

株式会社の設立費用を準備できないという方は、株式会社よりも設立費用が安価で済む合同会社の設立を検討するのも選択肢のひとつです。

合同会社の場合、定款の認証が不要になるため、定款認証代がかかりません。また、会社の設立時にかかる登録免許税も株式会社の場合は最低15万円ですが、合同会社の場合は6万円です。

合同会社の設立費用について詳しく知りたい方は下記既存記事をご一読ください。
株式会社や合同会社の設立費用を徹底解説!

4.会社設立手続は専門家に代行依頼することもできる

会社設立にあたっては意外に準備することが多いと感じた方もいらっしゃるのではないでしょうか。しかし、必ずしも自分ひとりで手続きしなければならないわけではありません。会社設立の専門家に代行を依頼するという手段もあります。

会社設立の専門家とは行政書士、司法書士、税理士です。
下表の通り、専門家ごとに対応できる業務内容が異なり、依頼費用も変わります。依頼のコストはかかりますが、その分会社設立に割く時間を短縮でき、業務に集中する時間を確保できます。専門家の活用も検討してみましょう。

行政書士司法書士税理士
依頼できること・会社設立に必要な書類の作成
・許認可取得の代行
・登記手続き・税務関係の届出作成・提出
依頼できないこと・登記手続きの代行・認許可手続きなど一般的に設立後の手続きにはノータッチ・定款作成
・登記手続き
報酬相場10万円前後10万円~20万円前後3万円~5万円前後

※会計事務所に行政書士や司法書士がいる場合は会社設立が出来ます。
報酬相場:3万円~5万円前後

下記記事では、会社設立をサポートしてくれる専門家選びのポイントを解説していますので、自力での設立に不安があるという方はご一読ください。

会社設立を依頼する士業はどこがベスト?行政書士・司法書士・税理士選ぶためのポイントとは?

まとめ

会社設立の際に必要な費用のなかで最も高額なのが資本金です。その他には登記に関わる費用が21~25万円と印鑑届出のための費用が1万円弱かかります。

会社約款作成と認証手続きは未経験者は不慣れなため、行政書士など専門家に1万円~2万円程度の手数料を支払い依頼する方法をとる方もいらっしゃいます。自力で準備を進めるのが不安な場合は、専門家の手を借りることも視野にいれましょう。

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