会社を創業する時、創業後に事業拡大を行う時、会社を上場させたい時、会社を経営していく上で資金調達が必要なタイミングがいくつかあります。
しかし、資金調達を行うタイミングと流れを知っておかなければ、必要な時にキャッシュが足りなくなってしまうかもしれません。
会社経営を上手に行うには、資金調達のタイミングや方法を知っておくことが強みになるでしょう。今回の記事では、創業から上場までの資金調達のタイミングや資金調達方法をご紹介します。
資金調達スケジュール
会社を経営している事業主の方であればいくつかの資金調達方法をご存知かと思います。
資金調達を更に上手に行うために、実施するスケジュールやタイミングに合った資金調達方法を知っておくと良いでしょう。
創業時・1期目・2期目・・・上場まで、それぞれの経営状況や資金繰り状況を見極め、将来の資金調達スケジュールを立てましょう。
資金調達のタイミングはいつ?
資金調達を実施するタイミングとして、5期目に上場を目標にした場合
・創業前
・会社設立後
・2期目
・3期目
・4期目
・上場視野
・上場
などが挙げられます。
以上のタイミングで上手に資金調達を行うことで、会社経営をより円滑に行うことができるでしょう。
(1)会社を創業する前に資金調達
これから会社を創業する時に最初の資金調達のタイミングがやってきます。
まず、会社を創業するにあたって事業計画を作成しましょう。
事業計画は必要な資金や事業内容についてできるだけ正確に算出し、売上目標などの達成が現実的である必要があります。
第三者から見ても現実的である事業計画を作成することで会社を創業するにあたっていくら資金調達をするべきか明確にすることができるでしょう
会社を創業する前に「創業補助金」を申込み、最初の資金調達をします。補助金の詳細は各自治体によって異なるのでご自身の管轄自治体に確認した上で申込みを行いましょう。
また、資金調達について相談することができる税理士と契約するのも選択肢の一つです。
専属の税理士と契約したら、創業後に利用可能な融資のための準備をします。
また、新しい資金調達の方法としてクラウドファンディングを実施してみるのも良いでしょう。
(2)会社を設立してすぐの資金調達方法とは?
創業に必要な資金を調達し、会社を創業することができました。次に、会社設立後に必要な資金調達を実施しましょう。
会社を設立した直後に利用可能な資金調達方法として
・地方自治体の制度融資
・日本政策金融公庫の融資
などがあげられます。地方自治体の制度融資の申し込みは、管轄の地方自治体に直接確認しましょう。
創業時の融資で、日本政策金融公庫から借入をする場合にお勧めなのが、中小企業経営力強化資金となります。
日本政策金融公庫の融資を会社で行う場合には、履歴事項全部証明書が必要です。
それ以外にも、事業計画書や、創業計画書など用意しなければならないものはたくさんあります。
創業融資の必要書類については、下記サイトでご確認ください。 |
融資を受けた後に、追加で資金調達を行うためには、月次の試算表などを提出しなければならなくなります。
そのため、今後の会社の経理を円滑に進めるためにも利用できる会計ソフトの導入をしておくのもよいでしょう。
(3)会社が2期目に突入!資金繰りのためにするべきことを知っておこう
会社運営が2期目に入り、経営のために手元に現金が必要な状況が創業時より多くなるでしょう。少なからず会社によって問題点や経営の改善点があります。
また、2期目に入り新規事業を実施し会社経営の発展を目指す企業も多くあります。
経営のための資金を調達し、さらに新規事業を実施するために「経営革新計画」を作成しましょう。
綿密な経営革新計画を作成することで、融資審査の際に提出することもでき、より融資に通りやすくなります。
また、2期目に突入した企業が利用しやすい融資制度として「マル経融資」が挙げられ、比較的低金利で資金調達をすることができます。
(3)3期目を迎えた!これまでの財務諸表を上手に活用しよう
会社を創業し3期目に入りました。2期目で開始した新規事業の調子はどうでしょうか?
会社が3期目に突入すると、2期目までの財務諸表が完成します。
2期目までの財務諸表を作成することで、創業からの経営成績や資金繰り状況を把握することができるだけでなく、2期終了していると、金融機関によってはプロパー融資の申し込みも可能になります。
プロパー融資や、日本政策金融公庫からの追加融資を利用しましょう。
また、作成した財務諸表等からこれまでの経営方針や資金繰り状況をみなおし、会社の経営状況を分析することも会社継続のためには非常に大切です。
(4)4期目で上場を目指すために・・・
会社経営も順調に進み4期目を迎えることができました。
資金繰りの状況としてはあまり不自由していないかもしれません。
しかし、会社のキャッシュに余裕があることが会社経営にとっては非常に大切です。
4期目には、3期目までの財務諸表を作成することができ、順調に業績が伸びている企業であれが会社としての信頼が大きくなりプロパー融資などを申込むことが可能になります。
2期目を終了していればプロパー融資を受けられるケースもありますが、3期目を終了していた方が、プロパー融資を受けられる可能性は高くなります。
資金調達をしなくでも会社の経営には不安がないので、融資を受けなくても大丈夫、とお考えの経営者の方も多いでしょう。
しかし、これまでの経営によって築かれた信頼を多いに活用し会社のキャッシュを増やしておく事は、さらなる会社の発展につながる可能性もあります。
(5)上場の準備をしよう
会社を上場させる目標に近づいてきました。
上場させるための準備をしましょう。
社内の管理体制を整え、上場できる会社に当たるかどうか監査を受けましょう。
https://jfc-guide.com/financing-guide/1840/
創業から上場まで、計画的な資金繰りを
会社を創業し上場させるまで、様々な場面で資金調達の必要が出てくるでしょう。
また、会社に利用可能なキャッシュがあることは会社経営において非常に大切なポイントです。資金調達方法には地方自治体などの公的機関からの融資や、銀行・信用金庫などの金融機関からの融資、補助金や助成金などを活用するなど様々な方法があります。
会社の経営状況や時期によって利用できる資金調達方法がことなるので、税理士などの専門家に相談し資金調達の準備をしましょう。